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「緊急事態宣言」を受け神奈川はどうなる?黒岩祐治知事緊急会見

神奈川県用冒頭


神奈川県・黒岩知事の会見のポイント

・5月6日までの期間、不要不急の外出、キャバレー、ナイトクラブ、接待を伴う飲食店等の利用などの自粛を要請

・医療崩壊を防ぐため、新型コロナウイルス感染症に対応する医療体制「神奈川モデル」を整備

・現時点では、施設や店に対しての休業要請は行わない

・医療、介護、ライフラインなど生活に関わりの深い事業者は引き続き業務を継続

・保育所の業務継続

・国の緊急経済対策も踏まえ、追加の補正予算を準備

・内定取り消しにあった人、突然失業した人に対し、緊急雇用の実施

・学校は5月6日まで臨時休業


会見冒頭 知事から県民へのメッセージ

緊急事態宣言を受けまして、私からのメッセージ、県民のみなさまにお伝えしたいと思います。

県民のみなさまにはこれまでも外出自粛の要請に対して、ご理解ご協力いただきまして、心から感謝申し上げます。県はこれまでLINEを使ったパーソナルな相談体制や神奈川モデルによります医療供給体制など、全国をリードする形で全力で新型コロナウイルス対策を進めてまいりました。しかし、残念ながら感染者の増加は続いておりまして、本日はちょっと少なかったんですけども、本日は9名発生で、これまでで281名となっております。首都圏を中心に、感染拡大が続く中、4月7日、国は緊急事態宣言を出し、緊急事態措置を実施すべき区域のひとつにこの神奈川県を指定いたしました。これを受けまして、県は新型コロナウイルス感染症から県民のみなさまの命と健康を守り、社会の混乱を避けるため、次の取り組みを進めてまいります。

緊急事態宣言により、県民のみなさまにお願いする、外出自粛や学校の臨時休業の措置はみなさまおひとりおひとりの命を守るためにかかせない取り組みであります。神奈川県が、新型コロナウイルス感染症による緊急事態にある、という強い危機感を持って適切な行動をとっていただくよう強くお願い申し上げます。

県は「神奈川モデル」による医療供給体制の確保に全力で取り組むほか、県民や事業者のみなさまが抱える様々な相談に対応し、できる限りの支援を行う体制を整えてまいります。県民や事業者のみなさまとともに力を結集し、県民総ぐるみでこの難局を乗り切ってまいりましょう。それでは大きく3点にわたってお話をしてまいります。

まず第1点、オーバーシュート(感染爆発)を回避するためにということであります。一番大事なキーワードは接触機会を減らすといったことであります。8割程度の接触機会の低減といったものができますと、1か月でコロナウイルス感染症を終息させることができるといわれております。ぜひみなさまもおひとりおひとり、自らの接触機会、8割を減らすといったイメージを頭の中に抱いていただきたいと思います。

そこで、5月6日までの間、生活のために必要な場合をのぞき、外出、特に夜間を自粛することを強く要請いたします。生活に必要な外出といいますのは、食料や日用品の買い物、医療機関の受診、通勤などが考えられますが、みなさまおひとりおひとりの生活習慣に応じて、適切に判断していただきたいと思います。散歩でありますとか、ジョギングこういったものは問題ありません。外出の際は、密閉・密集・密接この3密を避けてください。

そして仕事はできるだけ自宅でできるように工夫をお願い致します。また、食料や日用品など生活に必要な物資が購入できなくなることはありませんので、必要以上に買いだめすることは控えていただきたいと思います。

キャバレー、ナイトクラブ等の遊興施設、繁華街の接待を伴う飲食店等は感染拡大の原因となる可能性がありますので、利用を自粛してください。さらに、不要不急の帰省や旅行など、都道府県をまたいでの移動は極力避けてください。多くの人が利用する施設の管理者のみなさまへ申し上げます。密閉、密集、密接の場面を避け、感染防止対策の徹底をお願いします。

今後、この県民の外出自粛の効果でありますとか、クラスターの発生状況によっては施設利用やイベントの実施制限などをお願いすることもあります。

2点目は、医療崩壊を防ぐためにであります。コロナウイルスで症状の重い方や、一般の治療や、必要な方が医療の提供が受けられない、いわゆる医療崩壊の事態は絶対に避けなければなりません。県では新型コロナウイルス感染症の患者が大幅に増えたときに備え、治療が必要な方に適切な医療を提供できる病床を確実に確保するため、新型コロナウイルス感染症に対応する医療体制、「神奈川モデル」を整備いたしました。

この医療モデルでは、入院の必要な中等症の患者を集中的に受け入れる重点医療機関を設定するとともに、重症者に対しては高度医療を提供できる医療機関の治療体制を確保し、軽症者や症状の無い方については自宅や宿泊施設等での安静、療養をお願いしています。医療関係者のみなさまには急を要しない入院や手術をできる限り抑制、延期して、医療スタッフと病床を確保することや、重点医療機関への人的支援など、神奈川モデルの実現にむけ、ご理解とご協力をお願いいたします。

また、県民のみなさまにはこの新型コロナウイルス感染症への対応にあたっている医療関係者のみなさんへ、その活動に対して全力で応援していただきたいと思います。私もこの医療関係のみなさんには心からの敬意、そして感謝の気持ちこれを改めてお伝えしたいと思います。この最前線でがんばっていらっしゃるみなさん、そして今度は宿泊施設等でも様々な形でご協力いただくみなさま。こういったみなさまのご家族、ご本人が誤解や偏見で苦しむといったことだけは絶対に許されないことであります。そういった思いをみなさまとともにぜひ共有したいと思います。

3番目は県民の生活や県内の経済を守るためにであります。県民の安定的な生活を確保するため、医療や介護ライフライン、食料品や日用品の販売、金融や物流などの県民の生活に関わりの深い事業者のみなさまには引き続き業務を継続いただくようお願いいたします。また、こうした事業者のお子さんを預かる保育所等におきましては、引き続き業務の継続をお願いいたします。
新型コロナウイルス感染症神奈川県対策本部に緊急経済社会対策部を設置し、消費の低迷や精神的なストレスの高まりなど、新型コロナウイルス感染症により影響を早期に回復させるための取り組みを進めてまいります。専門のコールセンターを設置し、県民や事業者のみなさまの様々な相談にお答えしてまいります。

国の緊急経済対策もふまえ、早急に追加の補正予算を準備し対応してまいります。また、今回の件で内定取り消しにあった方、突然職を失った方、こういったみなさまに対し、県は任期つき非常勤職員ということで採用させていただきます。当面最大100人の緊急雇用を実施してまいります。

また、学校につきましては、現在は4月6日の始業から2週間臨時休業といったものをお願いしてまいりましたが、5月6日まで休業をお願いしたいと思います。以上のようなことをもって、この国難という戦後最大の難局を、県民のみなさまと心をひとつにしてしっかりと乗り越えていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。


質疑応答も含めた会見のノーカット動画はこちら


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