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“2月下旬までに接種開始”新型コロナワクチンとは?


ワクチン接種はいつ始まる?

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(2021年1月4日の記者会見)

菅義偉首相:「安全性・有効性への審査を進めて承認されたワクチンをできる限り2月下旬までには接種開始できるように、政府一体となって準備を進めております」

感染が拡大する新型コロナウイルスの“切り札”としても期待されるワクチンについて、今月4日の年頭の記者会見でこう述べた菅総理。
そのうえで、医療従事者、高齢者、高齢者施設の従業員から順次接種を始めたいとしています。


国内で接種できるワクチンは?

日本政府は国が全額費用負担したうえで今年前半までに国民全員分のワクチンを確保する方針です。
その新型コロナウイルスワクチン、厚生労働省は3つの製薬会社から供給を受けることで基本合意しています。

①アメリカ製薬大手「ファイザー」から6000万人分
・ファイザー社とドイツのビオンテック社が共同開発
・マイナス70度前後の低温での保存が必要
・今年6月末までに供給受ける予定
・審査の手続きを簡潔にできる「特例承認」を申請中
・2回目の接種までに3週間あける必要
②イギリス製薬大手「アストラゼネカ」から6000万人分
・アストラゼネカ社とオックスフォード大学が共同開発
・超低温で保存する必要なし
・2回目の接種までに4週間~12週間あけることを推奨
③アメリカ製薬大手「モデルナ」2500万人分
・マイナス20度程度で6か月間の保存が可能
・今年6月までに2000万人分、9月までに500万人分供給受ける予定

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ワクチン接種 海外ではどうなっているの?

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海外ではすでにワクチン接種が始まっています。
イギリスでは去年12月8日に、80歳以上の高齢者や医療従事者などを対象にファイザー社とビオンテック社が共同開発したワクチンの接種が始まりました。今月にはアストラゼネカ社などが共同開発したワクチンの接種も始まっています。
世界で最多の感染者と死者が出ているアメリカでは、12月14日から接種が行われています。最初に、感染拡大地域の病院に勤務する看護師らが接種を受けました。
また、ドイツやフランスなどヨーロッパでは12月27日に本格的な接種が始まり、カナダでも始まっています。中国では今年に入り、医療従事者や税関の職員などが中国産ワクチンの接種を始めています。
WHO(世界保健機関)も12月31日にファイザー社とビオンテック社が共同開発したワクチンの緊急使用を初めて承認しました。超低温での保存が必要なため途上国などでの供給に課題もありますが、供給計画や準備について各国を支援する考えも示しています。

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ワクチンを接種した後にアレルギー反応が出た例も報告されています。アメリカでは急激なアレルギー反応が全身に出るアナフィラキシー症状が確認されました。

一方で、イギリスで拡大している変異したウイルスについて、ビオンテック社のシャヒンCEOは、現在のワクチンが有効である可能性が「極めて高い」と述べています。ただ、イギリスの複数の科学者は、南アフリカで流行している別の変異ウイルスについて「変異がさらに進んでいて、ワクチンの効き目が弱まる可能性がある」と懸念を示しています。


「ワクチン接種したい」は52%

去年12月に行ったJNN世論調査では、ワクチンを「接種したい」と答えた人は52%、「接種したくない」人は37%でした。

あなたはワクチンを接種したいですか? 接種したくないですか?
【接種したい】       ・・・52%
【接種したくない】     ・・・37%
【答えない・わからない】  ・・・11%
(JNN世論調査 2020年12月5日・6日調査)

今年に入り感染者数の過去最多を更新し続けている新型コロナウイルス。ワクチンが“終息の切り札”となることを願うばかりです。