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現場から、 ~TBS NEWS~

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2017年5月の記事一覧

韓国新政権は反日、親北に舵を切る?日韓関係“意外に順調”

(1)「反日」警戒の韓国新政権、知日派ナンバー2に期待 (2)日韓首脳の初会談は7月のG20か (3)文大統領は素直か?頑固か? ■にじむ期待 「出だしは間違いなく順調だ」。 日韓外交に長く携わってきた外務省幹部は先週末、誕生3週間になろうとする韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領率いる新政権の立ち上がりを評価し、期待をにじませた。 文在寅大統領自身には、対日強硬路線というイメージがつきまとう。その政権のナンバー2として大統領を支えることになる、国務総理候補の李洛淵(

「文書」の真偽が本質なのか?加計学園問題

加計学園問題がワイドショー化してきたようだ。この問題を巡るメディアのコメントを聞くと,もっと霞が関の現場を理解したコメントでないと誤解が蔓延するなぁ、との思いを強くする。  文科省が作成した文書に「「総理のご意向だと聞いている」と内閣府から伝えられた」との記述があったのが発端だ。どうやらこの文書は文科省の担当者が内閣府との交渉状況を次官以下、文科省内部で報告するために作成した内部メモのようだ。役所では日常的に行われる仕事だ。確かに「文書」には違いないが、一般の人が思い描く

CIAで異常事態~中国女スパイのハニートラップで篭絡された男(下)

CIAが獲得した協力者十数人が、中国当局に殺害されていたことがわかった。CIAの対中国諜報網は壊滅的な打撃を受けた。中国側はどうやってCIAの協力者を割り出したのか?中国スパイたちの手口はどのようなものなのだろうか。■パーラーメイド(お手伝いさん)の正体  FBIの協力者だったレアンは、大きな黒縁眼鏡をかけた四十九歳の垢抜けない女性だった。しかし、彼女を操り、情報を提供しているはずのスミスを「ハニートラップ」にかけていた。ハニートラップとは、女スパイが工作対象をベッドに誘い込

CIAで異常事態発生~中国女スパイのハニートラップに篭絡された男(上)

(1) CIAの協力者が中国で次々殺害。諜報戦でアメリカは敗北 (2) 疑惑のCIA要員はアジアでビジネスをしている。 (3) 凄腕女スパイの「ハニートラップ」にかかったFBI捜査官 ■CIAは中国に敗北していた  米中の諜報戦は、中国の勝利といえるのかもしれない。米CIA(中央情報局)が獲得、運用していた協力者が、中国当局によって殺害、投獄されていたことがニューヨークタイムズの報道で分かったのだ。殺害されたのは2010年から二年間に少なくとも12人、拘束されたものを含める

スパイ業界の掟破り、トランプ大統領の痛恨のミス

トランプ大統領の情報漏洩は、スパイ業界の掟「サード・パーティー・ルール」に違反する行為だった。■トランプは口が滑ったのか? トランプ大統領は口を滑らせたのだろうか、それとも確信犯だったのか。トランプ大統領誕生に大きな役割を果たしたとの疑惑を持たれているロシアに、機密情報を漏らしたというのだ。 ワシントンポストやこれを後追いしたニューヨークタイムズなどによると、トランプ大統領は先週、ホワイトハウスを訪問したラブロフ外相とキスリャク駐米ロシア大使に対して、機内持ち込みパソコン

痴漢疑われた男性が死亡~現職刑事に聞く、痴漢捜査の裏側

① 痴漢を疑われた男性が逃げようとして死亡。今月だけで二件。② 痴漢逮捕するかどうかは、「被害状況の再現」がカギ③ 多額の示談金を受け取った被害申告の常習者もいる。■死者が相次ぐ また痴漢事件をめぐって死者が出た。昨夜午後8時過ぎ、帰宅ラッシュの田園都市線青葉台駅で、痴漢を疑われた男性が線路に飛び降り、電車に轢かれて死亡したのである。今月12日にもJR上野駅で痴漢を疑われた男性が逃走、近くのビルから転落して死亡している。線路を逃走するケースもあとを絶たない。 彼らが本当に

日中の諜報戦、かくして日本は敗北した。

●中国で拘束された親中派のS氏「精神的に参っている」 ●日本政府から「協力者リスト」が漏洩か ●米国政府機関に中国の「モグラ(二重スパイ)」が潜入。FBIや国務省にもいた。 <還らぬ日本人> 日中青年交流協会理事長だったS氏が中国で身柄を拘束されてから十ヶ月が経つ。去年七月、中国滞在中に消息不明になり、今年2月に国家安全危害の疑いで正式に逮捕されていた。つまりスパイの疑いをかけられたのだ。先月、日本外務省からS氏の関係者に「体は元気だが、精神的には参っている」との状況