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週に一度の朝ごはん、そしてトークセッション

週に一度、nostos booksの隣の居酒屋、マルショウ アリクで朝ごはんが食べられるので、結構な頻度で通っている。

おにぎりと、ちょっとした惣菜と、お味噌汁。素材の味と食感を大切にした料理は、本当に美味しい。味覚や触覚を取り戻していく。しばしばおやつがふるまわれることもあって、これが店主・ヨッシーさんの友達のお店のものだったり、常連さんたちが手みやげに持ち寄ったものだったりで、新しいリンクを踏んでいる感覚がとても楽しい。なんとなくインスタグラムのタグ付けから関連アカウントをフォローするより、よっぽど記憶に残る。

この時間は、美味しいごはんだけでなく、ヨッシーさんやお客さんとの話を楽しみに来ている。20代も後半に差し掛かると不安も多くて、年上の人とゆったりと話せる機会がすごく貴重だし、勉強になる。近所の人とこんなにコミュニケーションを取ること自体、今の時代珍しいよな。6年前、八王子の大学に編入学して、すでにコミュニティが形成されている中に飛び込み、1日しゃべらない日もあるほどひっそりと寮生活を送っていたところからは想像もつかない。随分と社交的になったもんだ。

ヨッシーさんは、料理人というよりは現代アーティストだ。自分の誕生日に「to me展」と題して自分のために自分で料理を振る舞う姿を展示する、なんてことをやっていた。斬新すぎた。
「居酒屋」「料理」の形にとらわれない。「マルショウ」という名前も、商店をイメージしたものだからだって。そんでもって、「公園になりたい」って言う。人が集まって、いろんな遊び方、使い方ができる場所。

そんな人だから(どんな人だ)、何を話してもいろんな方向に返してくれて、「その手があったか!」ってひらめいたり、「こうすればうまくいくのか」って気付いたり。壁打ちみたいに同調されるよりも、予想外に投げ返されるほうが練習になるわけで、アドリブ力も鍛えられて、考えが研ぎ澄まされていく。まさにセッション。

自分は、人に伝えるのが結構苦手だ。だけど、伝えたい気持ちは強くて、つい言葉足らずになる。拙い言葉ながら頑張って伝えてみると、ヨッシーさんはわかってくれる。伝えることを諦めたり、わかったふりをしたりすることを覚えてしまっていたので、アリクでの時間はリハビリでもある。

ヨッシーさんは、インスタグラムで日々詩を綴っている。どんどん言葉の使い方がうまくなっていくので、続けることは大事だな、ブログをちゃんとやらなきゃな、やりたいなと思わされる。

週に1度、ここで良い情報をもらって、話しながらアドリブ力を磨いて、あと6日間でじっくりと言葉を編んでいく。この周期が自分の編集力を磨くプロセス。

先週はなんと朝から蒸し牡蛎全プレDAY。ごちそうさまでした!もらってばっかりだ。

もっといろんな人と話して、美味しいものを共有できる場にしていきたいので、ぜひ来てほしい。

本を買って、いろんな方に貸出もできればと思っています。