![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/96670832/rectangle_large_type_2_7c6bdeb19d152dbfb2fe0d44a110ee78.jpeg?width=800)
読書記録【ダイアローグ ヴァージル・アブロー】
こんにちは。久しぶりの投稿になってしまいました。
今回の本はヴァージル・アブローの「ダイアローグ」という本です。
ヴァージル・アブローはオフホワイトというブランドの設立者で、黒人初のLV(ルイヴィトン)のデザイナーに就任したり、ナイキやIKEAと革新的なコラボレーションを生み出してきた、突出したファッションデザイナーです。
また、カニエの右腕として彼の作品の数々のアートディレクションを手がけていました。
彼は2021年に亡くなってしまったのですが、その際にBTSやフランクオーシャンなど世界各国の著名人がその死を悼むほど、大きな存在でした。
「ダイアローグ」はそんなアブローの言葉を対話という形で集約して構成された本になっています。
①ヴァージル・アブローの信念
アブローの業績として、オフホワイトというブランドを立ち上げて、ストリートファッションをハイブランドに押し上げたということが挙げられます。
彼はどのような信念・思いを持ってこれをやり遂げたのでしょうか?
彼は"何かが生まれるのは、2つの概念が衝突する時だ"と言います。
この哲学に則り、ストリートファッションと高級ブランドという今までは乖離していた2つをぶつけることで、彼はオフホワイトというブランドを生み出したのです。
彼はファッションというジャンルの敷居の高さに変化を生もうとしていました。
知識があり、参考文献を多く知っている人(純粋主義者)が幅を利かせ、ファン(観光客)が入り込めない構造を変えたかったのです。
アブローはストリートをブランドに持ち込むということで、ストリートコミュニティとファッションコミュニティの接点を作ったのです。
このような革命的コラボレートが彼の代名詞です。2つの乖離概念をぶつけることで多くの波及的影響が感じられます。
本書では、アメリカンブラックのアブローがコミュニティの壁を取り払う行動の裏にある哲学がたくさん語られています。
②"全てが引用に値する"言葉たち
この本の面白い点はその帯にあります。
「彼の発言は全て引用に値するーフランクオーシャン」
ものすごい帯文言です。
自分の人生に引用する金言を探しに行きたくなりました。
ここからは、自分のために3つほど自分の心に残った言葉を列挙しておきます。
「打倒システムではダメなんです。
システムの内側に潜り込んで変えていかないと。」
黒人という社会的制約を乗り越え、ファッション界にムーブメントを起こしたアブローが語る重みのある一言。
「私は矛盾していたい。パラドックスが心地いいんです。」
広く知られた人間になり、大衆的なイメージが付くようになったアブローの言葉。違和感を大事に愛するアブローの人間としての深みが感じられる。
「私が後世に残したいのは主流を変えるロジックなんです。」
様々なことをオープンソース化してきたアブローらしいひとこと。
こんな深い仕事をしてみたいと思う。
③まとめ
最初は専門用語が多く、とっつきにくい印象でしたが、人物を知ってから読み進めると金言の数々に出会えると思います。
読む時期によって人生で引用したい言葉が変わる、そんな言葉に出会える本だと思いました。
最後までお読みいただきありがとうございました。仕事の関係で読書ペースが落ちますが、細々と続けていくつもりです。では。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?