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牡牛座26度「最愛の人にセレナーデを捧げるスペインの伊達男」 #サビアンシンボルのタロットワーク

セレナーデはとても古くからある、恋人のために窓の下などで演奏される音楽です。「セレナーデを愛する人に捧げる」のはあまりにもベタで過剰な表現ですが、伊達男はこの伝統的なスタイルを使って、恋人に愛を伝えるという個人的な欲求をより鮮烈に叶えています。昔ながらの「そういうキャラ」を演じきってしまえばかえって個性が際立ちます。むせ返りそうなほどの様式美の世界です。

ベタが成立するためには、そのベタをみんなが知っている必要があり、また大勢の人々によって味わい尽くされてきたものでなければなりません。これは文化や伝統に豊かな成熟があるからできることですが、伊達男は「その文化を後世に伝えなければ」といった気持ちでやっているのではないでしょう。あくまで個人的な欲求のため、自発的にそれを使っています。文化や伝統に属しながらも、それを自分自身や愛する人のために活用できるのです。

牡牛座は5度「開いた墓の前の未亡人」で、自分の愛着していたものを失いましたが、今度は逆に「豊かすぎて暑苦しい」くらいまで自分の愛を人に与えることができるようになりました。

スプレッド

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1.スペイン男
2.セレナーデ
3.最愛の人

スペイン男は伝統を演じきって発揮された個性です。演じているキャラと読めそうです。

セレナーデはスペイン男が自分の愛や欲望のために使っている文化や伝統の産物。

最愛の人はスペイン男の愛や欲望の対象です。

リーディング結果

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1.スペイン男:ソードのクイーン
2.セレナーデ:ソードのキング
3.最愛の人:皇帝

ソードクイーンのスペイン男。知性ある人物の役を演じている。またその演技によって、人の知性を育てる姿勢が個性として発揮された。コートカードなので、「演技している役」と受け取りやすいです。

ソードキングのセレナーデ。これは文化や伝統の産物としての知的な人物像。再びソードのコートカード、これも演じているキャラの一部かもしれません。

最愛の人、皇帝。安定や秩序が愛や欲望の対象。

男女逆転してしまい、この並びだとむしろ皇帝がスペイン男、クイーンが最愛の人と言われた方がスムーズ(クイーンは窓辺にいるし!)。キングの体の向きも右から左なので、クイーン側へ贈られているように見えます。クイーンがキングを演奏するより、クイーンがキングのセレナーデを受ける方がこれもしっくりきます。「セレナーデを歌われる側のキャラ」を演じていると考えてもいいかもしれません。ともかくソードなので、知性に関わる文化や伝統とその様式美です。

あるいは2人の人物が現れるスプレッドに2枚のコートカードですから、キングとクイーンがそのままスペイン男と最愛の人の役と考える手もあります。そうすると皇帝は、キングのバックグラウンドにある安定した伝統のようです。

みなさんのカード

本日もみなさまトライありがとうございます!

25度

24度



サビアンシンボルからタロットのスプレッドやワークを作っています。「そのサビアンシンボルの意味を探る」のではなく、「その度数におけるその人の発達の状態」を読み解く取り組みです。しかし個人の発達状態を通じてサビアンシンボルの元型を透かし見ることもできるかもしれません。
参考にしているのはサビアン研究会での学びと、ルディア「An Astrological Mandala」「The Astrology of Personality」、ジョーンズ「The Sabian Symbol In Astrology」。自分なりの解釈もしています。
このワークについての詳しくはこちら