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牡牛座22度「荒れた海の上を飛ぶ白い鳩」 #サビアンシンボルのタロットワーク

海は集合無意識の世界を示していますが、荒れているためそこは危機的な状況にあります。意識に押し寄せてくる集合無意識からの衝動や、感情の激変です。

白い鳩はノアの方舟に登場する鳩だと言われています。神の指示を信じ、方舟で人や動物を救ったノアは、オリーブの枝を咥えた鳩が帰ってきたことから大洪水が引き始めたと知ります。鳩は神からの使者、神と人類との和解、平和の象徴です。鳩の姿は、荒れた海の危機の終わりを教えています。

この度数は危機を克服するために与えられるインスピレーションを示します。これはノアが神の指示を信頼して従ったように、正しい精神で危機に立ち向かったときでなければ得られないものです。

本の一節からサインを引き出した21度とは違い、それは生きた鳩という具体的な姿になりました。自分の社会の文化資産、本へのオープンマインドは、ここではその文化の源となるより大きな存在(神)への信頼へと形を変えています。より深い信頼の形と言えるかもしれません。

飛ぶ鳩の姿は、20度の「翼の形をした雲」が実体化したものにも見えます。「翼の形に見えるね」というインスピレーションが、さらに具体化して与えられていることがわかります。

牡牛座は前半で、自然の脅威や危機に様々な形で対処してきました。6度の橋や8度ソリの実用的な方法、9度クリスマスツリーでの象徴的なシンボルを使った方法。15度シルクハットの男は、自分の欲望を練り上げた結果、その両方を組み合わせて大きな嵐に立ち向かいました。鳩は象徴的な存在でありつつ、陸地を確認したという実用的なメッセージも持っています。しかし鳩はソリやツリーのように人が作り出したものではありません。それはより大きな存在への信頼によって、天からの使者としてやってきたものです(方舟そのものは冬に備えたソリのように人間の手で作られたものですが、しかしそれも周期的な季節変化への予測ではなく、神への信頼があるから「神のみぞ知る」大洪水に備えることができています)。

究極の自然の脅威「大洪水」を克服するためには、人の力だけではなく天への全面的な信頼が必要なのだと発見しているようです。この人智を超えたものへの信頼は、20度の雲の形や、21度のビブリオマンシーからインスピレーションを受け取れる精神が身についたからこそできるのかもしれません。

牡牛座5度「開いた墓の前の未亡人」での墓穴の喪失が、ここでは全世界規模で起きているように見えますが、それでもなおその危機を乗り越える方法が示されています。

スプレッド

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1.荒れた海
2.白い鳩

荒れた海は、集合無意識から押し寄せる衝動や、感情の激変の危機を示します。

白い鳩は大きな信頼によってもたらされる、危機を克服するためのインスピレーションです。それは生きた鳩のように、具体的な形を持って現れるものです。

(横位置のカードは逆位置を取りません)

リーディング結果

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1.荒れた海:カップ6
2.白い鳩:塔逆

カップ6の荒れた海。平和そうなカードですが、このポジションは危機として読みます。感情を交流するという危機。集合無意識から押し寄せる「他者と気持ちを交流させなければならない」という衝動によって感情が激変する危機、と読めそうです。

塔逆の白い鳩。塔はまさしく危機のカードと言えますが、逆位置なのでその危機は去った、と具体的な形で示している。これはノアの方舟に帰ってきた白い鳩のメッセージと同じものに感じます。鳩が来る前、このカードは正位置として働いていた、と考えることもできて、そうだとするとカップ6の危機はかなり壊滅的なものだった、と読み取れます。

みなさんのカード

みなさま本日もトライありがとうございます!

21度

20度

サビアンシンボルからタロットのスプレッドやワークを作っています。「そのサビアンシンボルの意味を探る」のではなく、「その度数におけるその人の発達の状態」を読み解く取り組みです。しかし個人の発達状態を通じてサビアンシンボルの元型を透かし見ることもできるかもしれません。
参考にしているのはサビアン研究会での学びと、ルディア「An Astrological Mandala」「The Astrology of Personality」、ジョーンズ「The Sabian Symbol In Astrology」。自分なりの解釈もしています。
このワークについての詳しくはこちら