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牡牛座1度「清らかな山の小川」 #サビアンシンボルのタロットワーク

サビアンシンボルからタロットのスプレッドやワークを作っています。「そのサビアンシンボルの意味を探る」のではなく、「その度数におけるその人の発達の状態」を読み解く取り組みです。しかし個人の発達状態を通じてサビアンシンボルの元型を透かし見ることもできるかもしれません。このワークについての詳しくはこちら

さて、いよいよ今日から二つ目のサイン、牡牛座に入ります。

ルディアによれば「純粋で汚れていない、自然発生的な自己の本性の現れ」の度数です。生命体が本来のダイナミックな形で、精神的な源から現れた姿です。渓流は土壌の性質と、過去に山の岩層を形成したすべての力、つまり過去の歴史によって調整されています。しかしこの過去から、新たな純粋な潜在力の放出が現れました。それは自らの運命に向かって抗いがたく流れていき、達成すべきどんな仕事も実行する準備ができています。

ジョーンズによれば、これは個人の精神の抑制不可能性と、その真の力の源の純粋さと卓越性の象徴です。自己はどんな緊急事態でも利用できるほどの深みを持っており、自己表現において全体的な一貫性を保っています。肯定的な場合は、明確な行動指針への忠実さを通じて高い達成感を得られ、否定的な場合は、目的のない自己細分化によって自分の可能性を無駄にしてしまいます。

過去の歴史によって形成された山の形が、川の流れを決めています。川は生命体の本来のダイナミックな姿として、純粋な潜在力の放出させている。流れが一つにまとまれば明確な行動指針とその達成につながりますが、無目的に細かい支流に別れてしまうと自分の可能性を無駄遣いしてしまうことにもなりそう。

サビアン研究会でSUGARさんはこの度数にルドン「キュクロプス」の巨人の絵を取り上げていました。ガラテアをねばりつくような1つ目で見つめる巨人は、文明化されていない野生、原始の破壊力のようです。清らかな小川もいつ氾濫するかわからない。牡牛座1〜5度からなる第一グループのキーワードとして「人のことは頭にない」ともおっしゃっていました。

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スプレッド

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1.山
2.小川

山は川の流れを調整する、過去の歴史です。小川は生命体本来のダイナミックな姿。

これを自分自身の発達状態に当てはめて読むなら、自分という個人のダイナミックなエネルギーと、その形を決める過去の歴史ということになります。過去の歴史とは、自分が今まで生きてきた人生でもあるし、それ以前の先祖や過去の社会から受け継いたものでもあるでしょう。

リーディング結果

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1.山:恋人たち逆
2.小川:ペンタクルのキング

恋人たち逆、関係性を遮断する過去としての山。関わらない、影響を与え合わない、という歴史。山は周囲の影響を受けて作られた訳ではなく、山自体の存在によってそこに形成されました。

小川はペンタキング。地のサインである牡牛座に、地のペンタが登場したのはしっくりきます。小川の流れは後戻りしませんが、この一方通行性はキングのエネルギーの一方通行性ともつながります。キングのエネルギーはキングを中心として周囲に影響を与えますが、周囲のエネルギーはキングに影響を与えにくい。王様は王様だから全てを自分で決めることができます。

カード同士の関連

キングは自分から物質的なエネルギーを発揮し、使いこなし、作り出すことができます。ペンタクルの物質的分野において、この川の流れに逆らえるものは誰もいない。しかしキングも山によって形成された岩石の形には逆らえないので、それには従って流れることになります。

とはいえ恋人たち逆も「周囲の影響を受けるな!」という調整を川に加えています。どっちにしても周りは無視して自分でガンガン流れていく。この山があるからこの川が流れている。これはこのグループのキーワード「人のことは頭にない」とも共鳴しています。

ペンタエースではなくキングだった点もポイントに感じます。エースでもこの川のエネルギーを表現できそうですが、コートカードであることにより、単なる「エネルギーの表出」ではなく「エネルギーを表出させる行動主体」の出現がフォーカスされることになります。川そのものがペンタクルのエネルギーではなく、川はペンタクルのエネルギーを発揮するためにアクションする主体だ、ということです。

他の度数との関連

この項目は、ひとまずサインをまたいでは考えないことにしました。一つのサインの中で同じカードが出た時はその度数同士の関連を考えますが、別サインでの同じカード同士はひとまず無視します。

というのはサインが進むにつれ「このカードはあのサインの何度で出た」という情報がどんどん煩雑になっていくと予想されるからです。そうなると混乱が多くなるし、検証すべきことがどんどん増えて手に負えなくなっていきそう。

という訳で、牡牛座の中で同じカードが出たときだけ、ここは確認していきます。なにかよっぽど重要なリフレインが起きたときは、別サイン同士の関係も見ていくかもしれません。

タロットでサビアンを探索していくのはおもしろい

毎日淡々とこのワークをやっていますが、こんなにおもしろいことある?というくらい楽しいです。一つのスプレッドでリーディングするのも楽しいですが、こうした連続性のあるシンボルをスプレッド化し読んでいくのは大きな長い旅のようでもありますね。一年かけて世界一周してます、みたいな!

最終的には「サビアンシンボルをタロットで探索キット」みたいなものもできるのではと思いました。毎日のサビアンの解説とスプレッド、ワークの進め方マニュアル、記録&検証のできる書き込みシートなどをまとめてキット化する。毎日遊んでもいいし、できる日だけやってもいい。

ひとまず、完走を目指すのが先決ですが・・・!