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テレワークゆり物語 (10)はじめての首相官邸~小泉総理時代

生まれて初めて、永田町なる場所に足を踏み入れた。

大学4年間は東京に住民票を置いていたものの、アパートと大学の行き来ばかり。大学は同じ千代田区なのに、まったく無縁の生活をしていた。

2006年、平成18年度女性のチャレンジ賞を受賞するという光栄に恵まれ、表彰式のために、北海道北見市から、上京。どこに行って誰に会えるのかも、よくわからない、おのぼりさんだ。

集合場所のビルの会議室(今思えば内閣府)に集まり、そこからバスで広くてキレイな建物(今思えば首相官邸)に、全員で移動(今思えばすぐ近く)。他の受賞者の女性たちと表彰会場に入るなり、当時の安倍晋三内閣官房長官に、首相官邸を案内をしてもらうという、信じられないシチュエーションだった。

男女共同参画担当大臣は、猪口邦子大臣(同じ上智大学外国語学部出身)から、今までみたことないほど、大きな賞状をいただいた。その後、小泉純一郎総理大臣が遅れて到着。受賞のお祝いの言葉の後の、記念撮影が冒頭の写真だ。(三列め左から三番め)

私がいただいた賞は、『女性のチャレンジ賞特別部門賞(再チャレンジで活躍する女性個人、女性団体・グループ)』。キーワードは、テレワークではなく(国の政策に出てくるのは、この後)、「再チャレンジ」。会社を退職した後、地方で子育てをしながら、在宅でも働ける会社を起業し、女性が再度働くことへ寄与したというものだった。

当時は、まだ結婚や出産を機に退職する女性が多かったとはいえ、もっともっと「女性の再チャレンジ」に貢献した人はたくさんいたはず。正直なところ、地方在住だったことで、白羽の矢が当たったのだと思っていた。まあ、
首相官邸に足を踏み入れるなんて、普通に生活しているとあり得ない。自分の幸運に感謝しながら、子どもたちの待つ北海道へと帰っていった。

しかし、首相官邸への訪問は、これで終わらなかった。小泉総理の後、第一次安倍内閣を経て、福田康夫内閣の際に、再度訪問することになる。


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