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テレワークゆり物語 (3)日米のテレワーク

アメリカのテレワークは、『石橋を叩かず渡る』
日本のテレワークは、『石橋を叩いて壊す』

2008年11月、アメリカ国務省のインターナショナル・ビジター・リーダーシップ・プログラム(IVLP)で、アメリカを3週間訪問させてもらった。取り組むテーマは、もちろん「テレワーク」。

3週間で45の企業・団体を訪問するというIVLP史に残る(?)パワフル視察の結果、二つの国のテレワークについて、自分なりの考えをまとめた。

個人主義、成果主義、任意雇用のアメリカは、テレワークしやすい背景・歴史・法律ゆえに、「テレワーク」を気軽に実施していた。
アメリカは、『石橋を叩かず渡る』テレワーク。

大部屋主義、労働時間主義、終身雇用の日本は、テレワークしにくい背景・歴史・法律ゆえに、「テレワーク」は難しいと心配ばかりして実施しない。
日本は、『石橋を叩いて壊す』テレワーク。

テレワークにはさまざまな課題や心配事があるが、それに向き合い、しっかり対策しつつ、着実に進むことが重要ではないか。
目指すべきは、ことわざ通り『石橋を叩いて渡る』テレワーク。

世界で一番、急激に少子高齢化が進み、労働力人口が減り続ける日本。より多くの人が働き続けることができる「テレワーク」が、最も必要とされる国。テレワークの課題にしっかり向き合い、ひとつひとつ解決し、前に進む。これまでの日本の働き方の悪いところは捨て、良いところを伸ばすテレワーク。これを実現できれば、日本は「テレワーク大国」になれるだろう。欧米の真似ではない「日本型テレワーク」を、自分は推進していこう。その時、そう決意した。

2021年7月12日、構成員の1人として参加してきた、総務省「ポストコロナ」時代におけるテレワークの在り方検討タスクフォース(第5回)が開催され、提言(案)が示された。そのタイトル(案)は、
「ポストコロナの働き方「日本型テレワーク」の実現
~個人・企業・社会全体のウェルビーイングを目指して~

10年以上の月日を経て、ただただ感無量である。

さて、最後は、冒頭写真で「オバマ前大統領とバイデン大統領と会ったのか?」とご期待いただき、ここまで読み進めてくださった方への謝罪。IVLPで渡米した2008年11月8日大統領選挙の日、私がワシントンにいたことは事実。そして、盛り上がる町のそこら中に、大統領候補と副大統領候補のハリボテのパネルが置いてあったのも事実でした。

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