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テレワークゆり物語 (28)あるある大事典

『発掘!あるある大事典』は、1996年から2007年まで10年以上放送された当時の超人気番組だ。番組で紹介された商品は、翌日スーパーから消えるという現象まで起こっていた。

そんな「あるある大事典」で、1998年11月29日、はじめて『インターネット』をテーマにした番組が放送された。日本の家庭に、少しずつパソコンやインターネットが広がり始めた頃だ。

東京の高層マンションに住む「インターネットを使わない」主婦の藤井さんと、北海道の田舎に住む「インターネットを使う」主婦の田澤さんの生活を比較するという、内容。イソップ寓話「田舎のネズミと都会のネズミ」みたいなものだ。笑

紙の新聞を束ねる都会の藤井さん。PCでニュースを読む田舎の田澤さん。
辞書を必死でめくる都会の藤井さん。検索でさっと調べる田舎の田澤さん。
パート先に出かける都会の藤井さん。自宅で仕事をする田舎の田澤さん。

まっ、そんな構成だったと思う。

東京から、わざわざ北見まで、カメラ二台のクルーがやってきて、家族を巻き込んだ本格的な撮影が行われた。

当時、小学校1年生だった長女が、学校から帰ってきて冷蔵庫を開く。
「おかあさーん、牛乳ないよ~」
仕事中の私がパソコンの前から返事をする。
「あら、じゃあ、お父さんに仕事帰りに買ってきてもらいましょう」
仕事中の夫にメールを送る。

夫の会社のオフィスには、第二クール部隊。(もちろん会社の許可済み)
仕事中の夫の電子手帳(ザウルス!)に、メールが届く。
内容を確認して、「牛乳、了解」と返事をする。

夜、夫が帰宅。家族みんなで玄関にお迎えに行くと、夫がコンピニで買ってきた牛乳パック2本が入った袋を手渡す。
「わーい、おとうさん、ありがとう!!」

以上、今振り返ると、ツッコミどころ満載である。笑

番組企画として成功だったらしく、関東で15%弱、関西では20%弱の高視聴率だったとか。早朝から夜遅くまで、いろんな人を巻き込んでしまったが、あの時代に、インターネットがあれば、地方でも豊かに楽しく暮らせるよ、ということを、全国に発信できたことが何よりうれしかった。

※写真は、当時の「あるある大事典」撮影の様子。フロッピーディスクやブラウン管モニターが時代を表している。

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