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2000年第76回箱根駅伝2区 高橋謙介(3)vs神屋伸行(2)「23kmのランデブー」

巷では今年の箱根2区、相澤選手と伊藤選手の並走が「ランデブー」と言われちょっとした流行語のようになったが、私の中での「ランデブー」は間違いなく駒沢大学神屋選手と順天堂大学高橋選手。これ以外ありえない。

タイム差なし

タスキを同時に受けてからタスキを同時に渡す。区間記録はタイム差なし。
区間賞こそ法政大学の坪田選手に譲ったが、箱根駅伝史上稀に見るデッドヒートだったことは間違いがない。映像がないことが残念でしかない。

当時、神屋選手と高橋選手は大学駅伝のスターだったと思う。そしてこの二人は兵庫出身で高校時代からのライバルだった(らしい。その頃私は詳しくなかった。)

神屋選手は駒沢大学のエースとして前年は大学1年にして3大駅伝全出場で区間賞を2つ取っており他大学が恐れる存在だったし、対する高橋選手も前年9区で駒沢大学を区間新で逆転、優勝の立役者となったエースだ。

私は当時小学6年生、箱根駅伝に夢中になったきっかけの世代でもあった。この頃、いわゆる紫紺対決として駒沢大学と順天堂大学が激しい戦いを繰り広げていたときで、もうめちゃくちゃにカッコよかった。
その紫紺が早くも2区エース区間で激突したのである。

この年2区のタスキ渡しは2位から8位までが7人団子状態(1位は法政徳本選手)で来たため混戦であったが、5人をふるい落としながら二人のランデブーが始まった。23キロという長い距離を高橋選手が先行しながら神屋選手が食らいつく展開(だったと思う)。

優勝候補の両者、お互い離さなければいいけないし、もちろん離れるわけにはいかない。最終的に高橋選手がやや前に出て3区にタスキリレー。タイム差なしの決着。これ以上興奮する二人旅が今まであっただろうか。いやない(反語)。この二人の勝負は脳裏に刻まれているし、二人は今でも私のあこがれの存在である。

当時私は順天堂大学ファンだったのだが、この年は駒沢大学が完全優勝。今思えばタレントとしては駒沢大学の方が多かったと思う。
神屋選手、松下龍治選手、現國學院大学監督の前田選手、大西雄三選手、揖斐祐治選手(中学生の頃、揖斐選手にサインをもらったことがある)、西田隆維選手、高橋正仁選手。何だこの豪華な布陣は。。本当にいい時代に箱根駅伝を好きになった。
この数年はここ20年の箱根駅伝でも一番面白い時期だったと思う。

次回、箱根駅伝用語で一番かっこいいと思っている「9区 高橋謙介」あの有名な高橋対決である。この頃の箱根駅伝は名勝負だらけだ。

#箱根駅伝 #陸上競技 #名勝負 #神屋伸行 #高橋謙介

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