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Culture Centered Design

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街で見かける使いやすいもの使いにくいものを○×で評価しています。
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2022年8月の記事一覧

賞味期限を個包装パックでも表示 → ◯

みんな大好き納豆3個入りパックです。昔は3個を包んでいた外装のフィルムにだけ賞味期限表示がされていました。このため、フィルムを剥がして捨ててしまうと賞味期限がわからなくなるという欠点がありました。 最近では外装フィルムに加えて、個包装側の発泡スチロール表面にも賞味期限を印字するケースが増えています。実用としてはこれで十分だと感じました。

リスキリングは語感が悪すぎる → ×

近年リスキリング(Reskilling)という言葉が注目されています。リスキリングの意味は、必要とされるスキルを身につけること、つまり職業能力の再開発・再教育の取り組みといったところです。 その重要性には同意しますが、言葉が英語をカタカナにしただけなので、日本語として見た場合、意味が分かりにくく語感も悪い怪しげなものになっていると感じます。 再度学ぶことであるという意味が少しでもわかるように、せめて「リ・スキリング」などとRe-Skillであることを暗示できると良いのでは

人員不足でセルフレジを止める → ◯

セルフレジについての下記ツイートが多くの注目を集めていました。 このツイートに対して、本来レジ係の人員を削減するためにセルフレジが導入されたのだから、この対応はおかしい、IT化やDX化に矛盾しているなどといった批判や反論が出ているようです。 その正論は正しそうですが、現状のセルフレジは監視員というか、お客様フォローの係員が1名以上必要です。セルフレジ操作に不慣れなお客様への説明や、スキャンエラー発生時の対応、その他一部の商品を会計せず持ち帰る人への注意喚起など様々なフォロ

交通標識が覆われてしまうまではまだ大丈夫 → ◯

豊富な日光と適度な雨により、雑草がどんどん生い茂って交通標識を覆い隠そうとしています。支柱は草でほぼ覆われていますが、侵入禁止の標識本体は視認することができます。 「自転車を除く」が読めなくなったら交通標識としての情報が欠落してしまうので、草を刈る必要がありますが、支柱だけならまだ大丈夫でしょう。

結論だけを示す → ◯

町内会の掲示板です。各種のお知らせや連絡事項のチラシやポスターなどがガラスケースの中に掲示されています。 その中で目を引いたのが「八王子まつり中止のお知らせ」でした。直前まで実施を前提に準備が進められていたからでしょうか。本当に結論のみの内容となっていました。この種の内容は誤解する人がでては困ります。行間を読む必要もなく、最も知りたい情報だけに特化した連絡方法だと思いました。

二重否定は理解するのに時間がかかる → ×

お盆休みだからでしょうか、「工事中につき車両通行止め」の看板に「休工中」の表示が貼り付けられていました。 「休工中」とは工事を休んでいることを示すので、現在この先の道路は通行止めではないことが冷静になればわかります。しかし、運転中など注意資源が乏しいときには、「通行止め」の否定が一瞬にして飲み込めないことが多いのではないでしょうか。 さらに「休工中」は建築や土木などで用いられる言葉なので、一般のドライバーにはあまり馴染みがありません。「休工中」が結果として看板に書いてある

AI画像作成ツールは使いようで面白いものになる → ◯

流行りものにはとりあえず触れておこうということで、Midjourneyを体験してみました。テキストでキーワード(現状のところ英単語)を入力するとそれに相応しい画像を生成してくれるウェブサービスです。乱暴に言えばGoogleのような検索エンジンで画像検索をするときのようなイメージです。キーワードを入れて画像検索で見つかるような最大公約数的な画像を、AIが合成して表示してくれます。 絵の描けない私のような人間には単語の入力だけで、何某かの出力を得られるのはとても興味深い経験でし

防音シートに「防音」と表示する → ◯

近所の小学校が夏休みに入ってから工事に入りました。校舎の一部がシートで覆われています。 このシートに「防音」の表示がありました。何も施されていない一般のシートに比べて防音の効果があるのであれば、このように積極的に表示することは良いことだと思います。 もしかしたら人間の耳に聞こえるレベルでは、誤差の範囲で気持ちの問題なのかもしれません。しかし、この種のことに「気をかけている」姿勢は伝わるので、そこが主要な目的なのでしょう。