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Culture Centered Design

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街で見かける使いやすいもの使いにくいものを○×で評価しています。
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2020年9月の記事一覧

ウォーターマークつき画像を使ってパネルを作る → ×

比較的知名度のある店舗のお手洗いで、ウォーターマークつきの画像を使った手作りの注意書きパネルを見かけてしまいました。 ウォーターマークとは、著作権表示などのために静止画像や動画に写し込まれる透かしのような小さな図案や文字のことです。写真やイラストを販売している企業などでは、利用者の利便性を考慮し、著作権を保護した状態で、静止画像をダウンロード購入する前にデザインのレイアウトや画質の確認ができるように、ウォーターマークの入った画像を表示しています。 今回のケースでは、本来は

学校用ぞうきんの存在価値はある → ◯

ホームセンターに行くと、いつも新しい発見があります。「学校用ぞうきん」なる商品名のぞうきんが売られていました。通常のぞうきんとの違いは、引っ掛けるひもがついていることと、名前記入欄が縫い付けられていることのようです。 小学校の生徒に持たせるためのぞうきんのようですが、最初はわざわざこんな商品が成り立つのかと思いました。しかし小学校がぞうきん持参を強制するのなら、このような出来合いの「学校用ぞうきん」をどしどし利用すべきだと考えます。 子育てで大変な時期のお母さんがわざわざ

提供できる情報をFAQとしてすぐに掲載する → ◯

ドコモ口座だけにとどまらず、第三者による銀行口座からの不正出金が発生し、大きな社会問題となっています。そんな中、銀行のウェブサイトに、問題となっているドコモ口座の対応について、お知らせが掲載されていました。 事実関係も含めて当銀行で確認がとれていて提供可能な具体的情報を、FAQとして掲載するのは良いと感じました。

消費期限日にマルがついている → ◯

やたら量が多いのが特徴のひとつである会員制ディスカウントストアのコストコです。一般的な食品系のスーパーでは見かけなかった表示がありました。 消費期限日を赤色の楕円で囲んで目立つようにしてあるのです。量が多いと一度の食事で食べ切れず、少しづつ食べるケースが増えるので、消費期限日を目立たせて意識を向けるように仕向けているのかと感じました。 少量の包装ならすぐ食べ切ってしまうので、このような注意喚起はそれほど必要性が高くないでしょう。1パッケージの量が多いので、消費期限に気づか

カレンダーの月選択でOKを押す必要がある → ×

上記画像は某銀行の通帳アプリの画面の一部です。月を選択する際に、目的の月を選択してから、次に「OK」ボタンを押す必要がありました。 これは目的の月を選択したら直ちに次の画面に遷移するのが良いと思います。例えば9月を見たいのであれば、9月を押して「OK」を押すのではなく、9月を押すだけにした方が良いと考えます。 もし月を押し間違えたら、直前の画面に戻ってやり直せば良いのです。カレンダーからの選択UIを持つ代表的なアプリはほとんどが月や日付を選んだ直後に反映される仕組みです。

スマイルマスクの違和感について → ×

直接リンクや画像の引用による言及は避けますが、あるディスカウントストアによる笑顔の口元写真をマスクにプリントした「スマイルマスク」が一部SNSで話題になっています。 そのマスクを装着している写真や動画を見て、どうも違和感を感じてしまいましたので、その理由についてUXやその背景となっている認知科学の観点から考察をしてみました。 笑っていない目の表情と固定された「口元の笑顔」のずれ 当たり前ですが笑顔の口元は固定されたハリウッドスマイル風の絵に過ぎませんので、目の表情と口元が

翌日に本塗装するなら必要ないのでは? → ×

道路の舗装と白線の引き直しの工事が行われていました。確かに狭い道で前方がカーブしているので見通しは悪いところです。「対向車注意」と表示しておくべき箇所でしょう。 ざっくり感ですが舗装とラインを引くのに1日、「対向車注意」をペイントして仕上げるのに1日を要していたようです。翌日本塗装してしまうならば、すぐ剥がす仮の「対向車注意」は必要ないのではないかと感じました。 もしかしたら道路交通法上の制限や、文字を担当する業者さんが違うので忘れないための引継ぎ指示として使っているのか