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Culture Centered Design

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街で見かける使いやすいもの使いにくいものを○×で評価しています。
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2019年11月の記事一覧

個包装のサイズと数を目立たせる → ◯

少子化とライフスタイルの変化もあり、カレーや鍋の素などの調味料が小分けの状態で販売されることが増えてきました。 パッケージによっては、中に含まれる個包装の袋のサイズや数量が小さく書かれていてわかりにくいものがあります。この写真例の商品では左上の目立つスペースに目立つ色で「1人前×4袋入」と表示されていて、わかりやすくなっていました。 これがすべてではありませんが、重要な判断材料となるのは間違いありません。瞬時にわかるかによって、売れ行きには大きく影響するはずです。

メニュー名称が動詞になっている → ×

読者の皆さまもよくご存知だと思われる、macOSでのApp Storeの画面です。 「見つける」「創作する」「仕事する」などメニュー名称が動詞になっていますが、動詞のメニューカテゴリは、そこに含まれるものがどんなものか想像しにくい欠点があります。 できる限り上位カテゴリのメニュー名称はものの集合を表す名前にしたほうが良いと考えます。

乗り換えの路線名を表示する →◯

地下鉄の天井から吊り下げられるタイプの行先案内表示板が、新しいものに更新されていました。 数秒ごとに表示内容は切り替わりますが、これまでなかった乗り換え駅での路線名を表示するパターンが増えていました。 新宿や渋谷など大きな駅では、かなり数多くの路線が乗り入れているため、文字も小さくなりますが、乗り換え路線名表示は総じて良いことだと感じました。 乗り換えは別途用意されている路線マップ図を見れば良いのですが、いままさにこのホームに入ってくる車両の情報として、「この先の駅で◯

駅員による車両点検と発車ベルが同期していない → ×

通勤に利用している最寄り駅は終着駅なので、駅に電車が到着後、駅員が車両点検を行ってから「お待たせしました。どうぞご乗車ください。」とOKを出して乗客が乗り込むようになっています。 ただ電車到着が遅れていると、まだ車両点検中にもかかわらず発車ベルが定刻で鳴ってしまうので、慌てて乗り込んでしまう人が出てしまいます。 ここは改善の余地があるのではないでしょうか。不審物などの問題もあるので、目視だけでも駅員による車両点検を行う意味はあると思います。だからこそ、到着直後は一旦ドアを

最も大切なはずのボタンが小さい → ×

ECサイトでの買い物が増えています。注文した後はいつ荷物が到着するのか気になりますね。こんな時に荷物がどこまで来ているかをパソコンやスマートフォンで確認できるウェブサービスが役に立ちます。 現在、大手の配送会社や郵便局などではおおよそ似た機能の「荷物追跡サービス」が提供されています。 今回も大手の配送会社でしたが、荷物の状態を知るためのトリガーとなるボタンが小さく、どこにあるか探すレベルの大きさでした。 バナー掲載や注意書きも必要かも知れませんが、伝票番号を入力して、問

番号と色の組み合わせ → ◯

月極などの駐車場では駐車スペースの位置を特定するために、通し番号を表示しているところがほとんどだと思います。 今日見かけたのは、地面へ数字の番号の印字に加えて、色のついた反射鏡を埋め込んである駐車場です。 色という別の要素を加えることによって「63の青」など組み合わせで覚えれば忘れっぽい人でも覚えやすく、その組み合わせで確実に一意になる可能性が高まるメリットもあります。

必ず消されてしまう → ×

もしどうしても消されると支障があるのなら、注意書きで訴えるのは効果が薄いどころか逆効果の恐れがあります。何も書かれていない場合には消さない人が、「消すな」と書かれていると敢えて消す行為に走ることが往々にしてあるからです。 注意書き以外の代案としては下記が考えられます。 1. スイッチに物理的な覆いをつけて一般の人が触れないようにする。 2. 工事をしてスイッチをなくし常に電源ONの状態にしてしまう。 3. 何もしない。 通常照明のスイッチなどに人はあまり関心を示さないの

視認性の悪いユニフォーム → ×

特にサッカーファンではないのですが、たまたま日本代表チームのキルギス戦をテレビで観ました。背番号や特に胸の番号が非常に見づらいと感じたのでこちらに記します。 迷彩柄の是非はさておき、数字と背景とのコントラスト、数字色と背景色の組み合わせに問題があり、胸の番号はかなり見辛いです。最悪、審判が選手を特定するのに問題が生じるケースがあるのではないでしょうか。視認性の悪いユニフォームは良くないと思いました。

タイトルが内容を表していない → ×

おそらくこのブログをお読みの皆さまもご利用されているであろう表計算ソフトのアップデートを行ったところ、再起動後に下記のようなダイアログ画面が表示されました。 ここで問題にしたいのは、このソフトウエア利用に関わるオプションデータを開発会社に送信することの是非ではありません。 「一緒に進歩する」のタイトルが、純粋にこのトピックの表題として全体を表していて適切か、利用者の感情を逆撫していないかという点です。 提供者側の視点が強く出ていて、このトピック全体の内容を結びつけるには

Yahoo!の天気・災害の画面はわかりやすかった → ◯

下記の画面は先月10月25日のもので、台風接近時に土砂災害、河川洪水に関して、地図上にその警戒レベルを色分けして表示していました。 地図上のどこが警戒レベルが高いのか、パッと見てすぐに見当がつきます。 欲を言えば、左側凡例にあるの警戒レベルの説明が、注目している右側の地図の赤い部分に近い位置にあるとなお良いと感じました。 地図表示には諸々制約があるでしょうから、まずは必要十分な情報量ではないでしょうか。

飲み物なら許される? → ×

飲料の自動販売機のそばに設置されているペットボトルや空き缶のコミ箱に、明らかに他の店で購入したタピオカドリンクの飲み残しや、他のプラスチックカップの飲料が捨てられています。 迷惑な行為の原因を少々考えてみました。行動経済学者のダニエル・カーネマンによると、人間は厄介な問題に直面すると、対象となる問題を勝手に自分に理解可能で都合が良い簡単な問題に置き換えてしまう性質があると述べています。 本来の問題は「隣の自動販売機で買った飲料のペットボトル・空き缶専用のゴミ箱」ですが、こ

元号での年月表示がわかりにくい → ×

毎月の電気使用量や電気料金をウェブサイトで確認できるサービスを利用しています。 月ごとの使用量や料金の推移グラフなどは見やすいのですが、毎月の使用量と金額の一覧画面の年月に元号(和暦)が使われているので、見辛い感じになっています。 直近の12ヶ月を表示しているのですが、平成30年と平成31年、5月より令和1年と3種類が同じ12ヶ月間のなかに混在しているので、少々わかりにくい感触です。 実用面からすれば、このような表の場合、西暦表示で問題ないと考えますがいかがでしょうか。

「保持」はこの場合に適切なことばだろうか → ×

保持の辞書的な意味は「保ちつづけること。持ちつづけること」なので、この注意書きの文言は正確で誤りはありません。 しかし、「保持」と言われても漢語で硬いイメージを持った用語なのでなんとなくピンとこない感情を抱くのも事実です。意味をよく知らない人がみたら、何か特別なことをしなければならないように感じてしまうかもしれません。 「まわしたまま数秒間止めてください」などの表現の方が、万人に伝わりやすいと感じました。

スクランブル交差点にある工事中の物体は必ずゴミ箱になってしまう → ×

信号が赤になって横断歩道の待ち時間があると、手持ち無沙汰になり人は手に持っているゴミを手近に置けるところに捨ててしまいます。 工事中の物体といえばロードコーンが有名ですが、これは周りがツルッとしていてゴミを投げ入れる空間や隙間が全くないので稀有な存在です。 わずかでも窪みや水平面があると、もうそこはダメです。誰かが1つ目のゴミを置き、割れ窓理論によってゴミ箱への道をまっしぐらとなってしまいます。