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Culture Centered Design

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街で見かける使いやすいもの使いにくいものを○×で評価しています。
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2014年5月の記事一覧

書体のイメージが記憶に残る → ○

 薬局の看板はどこも似たり寄ったりで、記憶に残るものは少ないようですが、インパクトのあるデザインの薬局がありました。  特徴のある書体とカラーリングが印象的で、ターゲットユーザーや伝えたいイメージがビジュアルとマッチしていると感じます。  なお、本エントリはデザインやトーン&マナーにのみ着目しており、実在する特定の薬局についての推薦や批判を行う意図はありません。

住宅街にある歯医者さんのサイン → ○

 住宅街の一角で歯医者のサインを見つけました。歯医者でこの形状は良く見かけますが、いかにも歯医者という強烈な看板が多い中、周囲の住宅のトーンと馴染んで控えめなサインに好感を持ちました。書体もいい感じです。  他にも告知の手段はあるのでしょうが、サインだけだと馴染みすぎて目立たないのが悩みどころでしょうか。

この操作パネルは確かにわかりにくい → ×

 ご好評につき、トイレシリーズが続きます。今回はサインではなく水洗などの操作パネルです。最近はいろんなタイプの操作パネルがありますが、これは分かりにくいサンプルのひとつです。  もしかしたらデフォルトで人が便座から離れたら自動的に洗浄されるのかも知れません。だから「流す」ボタンは目立たなくても良いと考えたのかも知れませんが、やっぱりそう単純なものではないと思います。  使用頻度によって大きさや形状に変化をつけたり、水洗系とおしり洗浄系とをグルーピングして離すなど工夫の余地はあ

これぐらい大きいと間違えることはありません → ○

 ご好評いただいているトイレのサインバリエーションです。これぐらい大きいと間違えることはありませんね。

せっかくの手書きPOPが途中までしか読めない → ×

 某書店の雑誌コーナーで、手書きPOPがあるのを見つけました。しかし挟み込んである場所が悪く、2行目が隠れてしまい全部の文章を読むことができません。  せっかくの手書きPOPを作成したのに、残念な結果としか言いようがありません。

ランプ点灯型表示の思わぬ落とし穴 → ×

 ごく一般的な缶ジュースの自動販売機です。最近このタイプが増えてきていますが、価格表示部分がランプ点灯型になっています。  この価格表示のどこが×なのでしょうか。120円と表示されている価格の文字列は発光しているので読みやすいです。しかし、節電で自動販売機のまわりが暗くなっているのも相まって、その上にある「つめたい」「あたたかい」の区別が付きにくくなっているのです。  うっかり者の私は「あたたかい」缶コーヒーを買おうとして、「つめたい」コーヒーのボタンを間違えて押してしまいま

『インフォグラフィックス―情報をデザインする視点と表現』

 TUBE GRAPHICSの木村博之さんが、素晴らしいデザイン解説の書籍を出版されました。インフォグラフィックスとは、グラフやチャート図などの図表、ダイアグラムなど抽象的な情報を視覚化してわかりやすく表現したものの総称です。  副題に「情報をデザインする視点と表現」とあり、木村さんのこれまでの仕事を中心とした実例をもとにして、そのグラフィックがどのような視点と意図をもって表現されたのかを、詳しく解説されています。実例として取り上げられている実績のクオリティがとても高く、解説

定食屋のメニューは手書きに限る → ○

 北大正門近くにある夜は居酒屋、昼間はボリュームたっぷりの定食を出す「駿(しゅん)」というお店について、お伝えしておきましょう。  料理の味ももちろん良いのですが、ちょっとしたイラストと手書き文字がマッチしている手書きメニューが本当においしそうなのです。おいしそうな手書き(手描き)メニューは現物の料理写真を示すより想像力を刺激してくれます。  手書き文字のイメージ喚起もすぐれたユーザー体験のひとつだと思います。

トイレのサインに求められるもの → ○

 お手洗いを探すシチュエーションを考えると、おのずとトイレのサインに求められることが見えてきます。遠くからでもはっきりとトイレと認識できること、清潔感があることがまず挙げられます。  その中でも、「見つけられること」が最も優先度が高いと考えます。ああ、漏れそうとあせっている時こそ、一瞬にしてそこがトイレだとわかることが重要なのです。

飲みせすいに見えてしまう → ×

 ドラッグストアで見かけた店頭POPにちょっと違和感を感じたのでご紹介します。店頭POPの王道のような書体とデザインで、全体としては良くまとまっているのですが、「飲みやすい」の「や」の文字が、どうしても「せ」に見えてしまい、気になって仕方がありませんでした。  目を引くことには成功しているかも知れませんが、訴えたいメッセージ自体が誤って伝わることはPOPとしては失敗に近いと思います。  当たり前ですが文字は「あ」なら「あ」という該当の文字であることが、読者にはっきり認識される