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Cooperative education Sports - スポーツを通じた地域協力型共育プラットフォーム -

久しぶりに近況を書き留めておきたいと約1年半ぶりのnoteになります。今回は昨年3月に設立した会社の一つの事業「co-ed Sports(コエドスポーツ)」について、事業に込めた想いや現状の取り組みと今後について整理しておきたいと思います。

- 自己紹介 - 某スポーツ関連会社に勤め、某社会人サッカークラブで企画/運営をしながら、スポーツの本質的な価値とクラブチームが成せる唯一無二の価値に魅了され、それらを通じて関係する人々がお互いに協力し合って日々成長し、より豊かな明日を過ごせる、そんな人々をつなぐライフプラットフォームのような共育の場を創るため、埼玉県の川越市で新会社(株式会社 weclip)を設立しました。

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↓新会社についてはこちら

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▽地域で協力して子どもたちの成長を支援

㈱weclipの事業の一つとして、2022年4月にスポーツを通じた地域協力型共育プラットフォーム「co-ed Sports(コエドスポーツ)」をスタートさせました。『co-ed(コエド)』は、小江戸川越に合わせた『cooperative education=協力して教育を行う』の略称で、スポーツを通じて未来を担う子どもたちの健康で豊かな成長を支援する取り組みです。地域の子どもたちが様々なスポーツに触れあえるプラットフォームを提供し、子どもたちの成長の原点とも言える運動を習慣化することで、将来の選択肢を広げる支援を行っています。また、子どもたちの協育を通じて、地域全体の繋がりを増やし、皆がより豊かになれる共育環境づくりを目指しています。

co-ed Sports の仕組み

co-ed Sports の具体的なスキームは、地域の子どもたちが様々なスポーツに触れられるプラットフォームということで、自分たちで新たに総合型スポーツクラブを作るのではなく、既に地域にはたくさんの専門的な素晴らしいクラブチームが競技普及や子どもたちの成長のために活動されているので、その地域のクラブを繋ぐことで、子どもたちに好きな時間に好きな種目を選択して参加してもらう形にしました。また、クラブチームだけでなく地域の多くの皆さんからのご支援をいただくことで、子どもたちに無料で参加いただいてます(※システム利用料等の初期登録料のみ初回に頂いてます)。

具体的な利用方法

①co-ed Sports(コエドスポーツ)に会員登録(初期登録料のお支払い)
②予約フォームより参加を希望する「提携クラス」を選択し、お申込み
③当日、提携クラスの会場へ行っていただきクラスに参加(無料)

提携クラスの概要
2022年12月後半の開催クラス

▽取り組みの背景

子どもたちが夢を育む「協育機会」の減少

昨今の社会環境の大きな変化によって、教育環境が大きく変化し、未来を担う子どもたちが夢を育む「協育機会」が大きく減少しています。核家族化、少子化、共働きの増加により、家庭の繋がりが減少し、子どもたちが一人で過ごす時間が増えています(家庭教育機会の減少)。3つの間ともいわれる「時間・空間・仲間」の減少により、子どもたちが地域と繋がる機会も減少しています。また、マンションの隣に誰が住んでいるのかも分からない、地域の人が声をかけると不審者扱いされるなど、地域側からの繋がりも少なくなっているのが現状です(地域教育機会の減少)。加えて、学校教育においては、教員数は減少の一途ですが、教員に対する課題は多様化し増えるばかりで、家庭教育・地域教育機会の減少のしわ寄せが学校教育に過度な負担となり、本来やるべき学校教育の対応が出来ずにいるという負のスパイラルに陥っているます(学校教育機会の減少)。

精神的幸福度が低く、将来の夢がない子どもは3割

その影響か、2021年unicef公表の子どもの幸福度調査において、日本の身体的健康は1位にも関わらず、精神的幸福度は38か国中37位と最下位に近い結果になっています。生活に満足していると答えた割合が最も低い国の一つで、学力の指標である数学や読解力で基礎的習熟度に達している子どもの割合はトップ5に入るものの、コミュニケーション等の社会的スキルは低く、「すぐに友達が出来る」と答えた子どもの割合は2番目に低く、3割以上の子どもがそうでないと思っています。困った時に頼れる人がいると答えた人の割合も最も低い国の一つとなります。

また、先進国と言われる世界11か国2万人以上を対象としたスプリックス基礎学力研究所の結果において、将来なりたい職業がない/決まってないと答えた割合は、11か国全体で8.3%に対して30.6%の最下位。そのせいもあってか、学校の勉強が面白いと思う割合も58.6%で最下位であり、学ぶ目的・意欲を見つけられていない子どもが多いと推測されます。また、探求のきっかけとなるような学外での体験や学習の時間は1.1時間と、これもまた11か国中の最下位となっています。

今では、ドリハラ(ドリーム・ハラスメント)という言葉が生まれるほどで、夢を持つことを強要すること自体がハラスメント、という状況となっているようです。本来は物事の活力となる「夢」を自然と持てない環境になってしまっています。

子どもたちの運動環境の悪化

同様に子どもたちの運動環境も大きく悪化し、コロナの影響もあり子どもの基礎運動能力は低下、子どもロコモといわれる運動器症候群と呼ばれ、運動どころか日常生活に支障をきたすリスクが高まっています。

現代の5歳児は25年前の3歳時の運動発達段階、現代の小学校3,4年生は25年前の5歳児の運動発達段階と言われ、スポーツ以前の問題という状態にあります。体力テスト結果は年々低下、運動器不全を有すると言われる基礎動作5項目に一つでも当てはまるものが51%という結果も出ています。また、子どもの骨折発生率が、この40年で2倍以上に増えているというデータも公表されています。子どもたちの毎日の運動時間も少ないのも課題ですが、毎日運動している子どもも特定種目に偏ることで身体バランスが悪くケガをしやすい状態にあります。

運動は成長の原点

子どもたちの現状を理解し、特定動作に偏らずに基礎運動能力を高め、運動を習慣化することがとても大事になります。基礎運動能⼒が⾼まれば、「出来るが増え、運動が楽しくなり、運動が習慣化する」といった好循環が⽣まれ、⼦どもの運動発達が促進されることはもちろん、様々なスポーツにおいても重要な⼟台となり、子どもたちの可能性がより広がっていきます。また、将来的に身体的な健康は勿論、スポーツの頻度と日常生活における充実感や子どもの体力と学力は相関関係にあると言われており、まさに「運動は成長の原点」、子どもたちが心身ともに健康で豊かに成⻑することが期待出来ます。

基礎運動能力向上には、子どもの頃に様々な競技に触れることが大事となります。文部科学省が提唱する「子どものときに身につけておきたい36の動作」にもあるように、必要な動作は特定の競技だけで習得することは非常に困難となります。様々な動作を習得し体が上手く使いこなせるようになると勿論、特定の競技のパフォーマンスアップにもつながります。また、マルチスポーツを経験した選手の方がそうでない選手に比べてケガのリスクが軽減するというデータもあります。世界で活躍する野球の大谷選手やテニスの錦織選手をはじめ、多くのトッププレイヤーは幼少期に様々な競技に触れていたと言われています。

▽co-ed Sports で子どもたちに期待される効果

スポーツを通じた地域との交流機会(協育/共育機会)を提供することで、関係する人々が、精神的・肉体的・経済的にも、今日より明日、より豊かに過ごせることを願っています。特に、サービス利用の中心となる子どもたちには、「運動は成長の原点」多くの効果を期待して大きく成長してもらいたいと思います。

自分の好き・得意を見つける

沢山の運動体験を通じて、自分の好きや得意を見つけ、運動を好きになってもらいたいと思います。どうしても親の経験から選択しがちになる競技も、実際に色々体験することで、子どもが本当にやりたいことがより見つかるかもしれません。

様々な運動を通じた基礎運動能力の向上

小さい頃から様々な体の動かし方を身に着けることで、基礎運動能力が向上し、多くの効果が期待できます。

  • けがをしにくい身体づくり

  • 出来るが増え、自己肯定感が高まる

  • マルチスポーツによる特定種目への相乗効果でパフォーマンスアップ

  • 燃え尽き症候群なく他競技へのスムーズな移行

  • 運動の習慣化による健康的な生涯スポーツの土台づくり など

より多くのコミュニティとの繋がりで可能性が拡大

新たなコミュニティで、コーチ、保護者、同級生・異年齢の友だちとの出会いが増え、より多くの情報に接することが刺激となり、子どもたちの可能性が大いに広がります。宇宙を知らない人は宇宙に行きたいと思わないように、夢ややりたいことは、情報量に比例し、それはより多くの人と出会うことで得られるものだと考えます。

経済的負担の軽減と様々な情報収集ツール

また、co-ed Sports は、初期登録料のみで、年会費や月会費は一切かからず、経済的な負担も軽減されます。体験は数回までのクラスも多く、入らなければならないのでは、というプレッシャーからも解放され、納得いくまで体験が可能です。そこで、好きを見つけ本格的にやりたい種目にしっかりと会費をかけてもらえればと思います。また、幼少期はマルチスポーツの重要性が謳われているものの、実際に複数のクラブに在籍するには会費負担が大きいですが、その負担も軽減でき、本格的な種目が見つかった後も、安心して多くの運動経験が出来ます。

年会費や月会費を取らない背景として、もちろん経済的負担の軽減もありますが、好きな時間に好きなスポーツを気軽に選んで利用できる一方、参加できる曜日・時間はご家庭によって様々となり、子どもが成長するにつれ本格的に通う種目や他の予定との兼ね合いで通いにくくなる事もあるので、都合に合わせて長くご利用できるように、初期登録料のみとし、参加回数で計算することで、1回あたりの参加料が計算でき、納得のいく料金になるのではと思います。

その他、普段とは違った経験が出来るように定期的なイベントの開催や運動や教育に関する様々な情報や、ご支援いただいているクラブやスポンサーからの有益な情報も提供して行きたいと思います。

そして、何といっても地域とより多く繋がることで、子どもたちへの協育環境とそれを通じた共育環境の醸成者の一員になることも、co-ed Sports に参加して得られる大きな意義だと思います。

▽地域の協力と共育

様々なスポーツに触れることで、基礎運動能力が高まり「出来るが増え、運動が楽しくなり、運動が習慣化する」。このような好循環を少しでも多くの子どもたちに提供したいという考えにご賛同いただいた地元のスポーツクラブや支援者のご協力により、子どもたちには無料でサービスを提供しています。㈱weclipは、子どもたちを地域で協力して育んでいく「協育」を通じて、地域自体の繋がりを増やし皆が豊かになれる「共育」環境づくりを進めていきます。

地域のスポーツクラブ

co-ed Sports 初年度は8つのクラブが理念に賛同しクラスを提供いただてます。既存のクラブ会員とのバランスも考えながら、未来を担う子供たちのため地域貢献という想いで無償でクラスを提供いただいてます。

平日サッカースクール:川越女子ジュニアサッカークラブ

体操教室:操友体操クラブ

はじめてのヒップホップ:Love Dance Studio Trees

チアダンス:POM☆PUPPYS Amies

キッズかけっこ:LAGスポーツクラブ

子どもバレエ入門編:山崎麻矢モダンバレエスタジオ

柔道体験教室:勇士舘柔道クラブ

基礎運動キッズハイパフォーマンス:㈱weclip

co-ed Sports としては、各クラブに対して広告宣伝・認知の場としてホームページや各SNSにてご紹介させていただき、実際のクラブ体験者を増やしながら、クラブ間の横の繋がりとして交流の場を設けさせていただくなど、他クラブとの差別化、新規会員との接点の場を提供させていただいてます。また、2年目からは参加者受け入れに応じた分配など何かしら直接のリターンも出来るように検討を進めております。

また、今後の co-ed Sports の会員数増加に伴い、認知力の向上と好きを見つけてクラブに正式加入となる子どもが増えることが期待されることはもちろん、兄弟姉妹やその友だちへの口コミ効果などの間接的な効果だけでなく、co-ed Sports の活動を通してスポーツの裾野が広がり、競技人口が増えることで、結果的にクラブに加入する子どもも増えていくことも期待されますので、引き続き各クラブとの様々な取り組みを進めながら、新たなクラブとの連携も増やしていきたいと思います。

地域の支援者(スポンサー)

同様に、co-ed Sports の理念に賛同していただいた地域の企業様にスポンサーとしてご支援いただき、子どもたちに無料でクラスを提供し運営しています。今後の会員数増加に伴う広告宣伝価値も高めながら、co-ed Sports 会員にスポンサー企業からのお得な情報をお届けすることで、お互いのメリットを提供しあえる場をつくっていきたいと思います。

初年度ご支援いただいているスポンサー企業様

▽今後の取り組み

より多くの皆さんとともに、たくさんの子どもたちにより多くのヒト、モノ、コトに触れる機会を提供していきたいと思います。運動はもちろん、文化・芸術、といったクラスの拡大や、プロの企業人から学ぶ社会交流など、イベントなども催しながら様々な協育機会をつくり、子どもたちへの支援を通じて、大人たちの繋がりを増やすことで、かかわる皆がより豊かになれるような共育環境をつくっていきたいと思います。

取り組みにご興味・ご賛同いただけるクラブの方、個人・企業の方などぜひ、お声かけ頂ければ嬉しいです。

▽ご参考

co-ed Sports サービス開始リリース情報

スポーツメディア new road さんにご紹介いただきました


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