プリプリプリティな詐欺師のたまご
こんにちは!りこたやことウヅキ璃子です。
劇団TOS旗揚げ公演「マジではだかの王様」、略してマジはだの終演から1ヶ月が経ちました。
もうそんなに経つのね、びっくり。
正直今でも纏まらないけど、公演のこと、主に自分の役についてちまちま書いていきます。
「マジではだかの王様って?」
「10月になんかやってたのは知ってるけど観に行けてないよ!」
というひとたちに朗報、、
なんと「マジはだ」DVD化します!!!
詳しくは昨日(2021/11/17)の劇団TOSの動画をみてね🐈ゆーちゅーぶだよ
あとマジはだのストーリーとかざっくり知りたいよ!というひとは劇団TOS団長兼マジはだの脚本・演出の中藤充紀のnoteをみてみるとよいかも
https://note.com/overdrive58/n/n4a6c0d0fdc9e
詐欺師の弟子・プリモ
私は今回の旗揚げ公演にキャストとして出演しました。
私が演じたのは主人公ヴィーヴォの前に現れた詐欺師ラルゴの弟子「プリモ」です。
一言で表すならバカ、素直、というか愚直。自分のことを僕というけど女の子です。
終始ラルゴの後をついて回っては「さすが師匠!」とうるさいプリモですが、彼女もマジはだの登場人物として、大きな役割を持っていたと思います。
そのためにプリモとして大切にしていたことが2つ。
ひとつめは明るさ。マジはだの登場人物のなかで最もテンションが高いのがプリモ。最もうるせえのもプリモ。(だと思う)
しかしマジはだのコメディとシリアスのバランスを考えたときに、プリモのハイテンションってこの劇に絶対必要だと思ったのです。
だからとにかくコメディを連れてくることに全力投球でした。
りこたやは公演中、とにかく楽しむ!!と宣言しまくっていました。だってまず自分が楽しまないと楽しい舞台はできないと思うから。
そして実際どうだったかというと、めちゃくちゃ楽しかったです。
ラルゴとの掛け合いとか唐突の歌とか、ワイワイするシーン本当に楽しみながらやることができました。観てくれたみなさんにも伝わってるといいな。
そしてもうひとつは、素直であること。
プリモは物語の途中でヴィーヴォに
「王様はさ、誰のために生きてんの?」
と問いかけます。
脚本・演出のペコさんもnoteで、この台詞は物語の核であると書いていました。
そしてそれと同時にプリモの生きる上での信念がよく現れている問いだと私は思います。
人は誰のために生きているのか。
ときかれたらそんなもん、自分のために決まってるじゃん。
……となるかもしれませんが、プリモは「マジで」自分のために生きていて、自分の心にどこまでも正直に動きます。
プリモは詐欺師の弟子ですが、嘘もまともにつけません。でも、全くそれを気にしていないし自分は詐欺師になれないとか考えもしないんです。
彼女の中では「⚪︎⚪︎をやりたい、⚪︎⚪︎になりたい」の後ろに「けど」はつきません。
やりたいなら、なりたいなら、その気持ちに従って動けばいい。思考はとっても単純です。
その単純さがプリモの素直さに繋がっていているのだと思います。うらやま。
劇団TOSの生放送などで度々言っていたように、マジはだの脚本は長い稽古期間の中で、大きな改変がありました。
その改変によってプリモの人物像も大きく変わったのですが、脚本改変後のプリモはその素直さ、天真爛漫さが際立っていて私はとても好きです。
まるでもぎたてのりんごしか使っていないりんごジュースのようにネ。(うん……?)
プリモってプリティなのよという話
そうそう、プリモは台本改変前よりも前、つまりいちばん最初、女の子じゃなかったのですよ!!!
最初期の設定の段階ではプリモの性別はまだ確定していなかったのですが、台本ができる過程で女の子になりました。
一人称も格好も少年っぽいから一見男の子にも見えるけれど、内面は意外と女の子。改変後の台本(決定稿)のプリモからはそんな印象を受けました。
ちなみに台本では、プリモの自己紹介の際の台詞は
「プリプリプリプリプリモでーす!」
だったのですが、実際舞台上でプリモは
「プリプリプリティプリモちゃんでーす!」
と言っています。これは演じていたウヅキ璃子のちょっとしたこだわりです。
プリモは男とか女とかあんまり気にしていないだろうし、一人称の僕も彼女の個性ですが、かといって男と間違えられたくはない、みたいな、ひとつまみの乙女心的なものは存在してるんじゃないかなと思っています……という意図があって自分で少し台詞を変えていました。
自分なりにたくさんプリモのことを考えた稽古期間、最高に楽しかったです。
自由に演じさせてくれたり、質問やすり合わせに応じてくれた演出のペコさん、ありがとうございます!
プリモを演じた役者:ウヅキ璃子の話
底抜けに明るくバカ正直で素直。
そんなプリモの性格を、劇団のみんなからはすごく「たやっぽいね」「たやそのものだよね」と言われていました。
実際どうなのかなあ。
りこたや的には意外とそうでもないかもよ?と思います。
私はプリモみたいな生き方はできていないし考え方もあそこまでシンプルかつポジティブじゃない。
でもプリモの生き方や考え方、すごくいいなって思いますし、憧れます。
現実の世界ってなかなか、やりたいことがあっても簡単には上手くいかないし、一歩踏み出すだけでも大変だったりしますよね。
私もそんな感じだったんですが、プリモと出会ったことで、心に背負わなくていい荷物をちょっとずつおろすことはできるようになったかもしれないです。
みんなもご自身の中にプリモを住まわせてみてはいかがでしょうか。
多分うるせえけど
「マジではだかの王様」をふりかえって
座組のみんなでひとつの作品をつくって、観に来ていただいて、感想もたくさんいただいて。
「マジではだかの王様」を通して、たくさんの思い出ができ、たくさんの経験ができ、たくさん助けてもらって、たくさん嬉しいお言葉をいただきました。
「普段と舞台に立ってるときとで雰囲気が全然違うね」って言っていただけたときはマジでやったあ!と思いました。
ですがたくさん悩んだし、落ち込んだし、本番についても「私もっとやれたな」と思うところもたくさんあった。課題もたくさん見つけました。
そして、やっぱり演劇は楽しくて苦しいです。
長期間のブランクで忘れかけていた、楽しさも苦しさも怖さも快感も、身体で思い出すことができました。
私はそれら全て含めて、演劇が大好きです。
もっとお芝居したい。そのために、もっともっと成長します。
団員のみんな、
公演に関わってくださったみなさん、
公演に足を運んでくださった皆様、
そしてこのnoteを読んでくれたあなた、
本当にありがとうございます。これからも劇団TOSをよろしくお願いします!
プリモ、あんたは最高にプリティだよ。
これからも師匠と楽しく、そして自分らしくね!
ウヅキ璃子
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