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私の病気について

この度はご訪問いただきありがとうございます。
また、ずいぶんとご無沙汰の更新となり申し訳ありません。

今回はタイトルのとおり、私の持病である「先天性ミオパチー」と自身の症状について記させていただきます。


先天性ミオパチーとは


「先天性ミオパチー」と聞いてもピンとくる方は少ないと思います。
一言でいうと筋力低下に関わる症状を引き起こす病気です。
2015年に厚生労働省の難病指定を受けています(指定難病111)。
概要は下記の引用をご覧ください。

1. 「先天性ミオパチー」とはどのような病気ですか

生まれながらに筋組織の形態に問題があり、そのため生後間もなく、あるいは幼少期から、「筋力が弱い」、「体が柔らかい」などの筋力低下に関わる症状を認める病気です。幼少期では、本来なら歩行を獲得している時期でも、「まだ歩けない」などの運動発達の遅れとして病院を受診されることがあります。大人になってから症状を自覚する成人型では、「力が入りにくい」、「疲れやすい」といった症状を大人になって自覚して受診される方もいます。成人型では、ほかの病気が隠れている場合もあります。呼吸や心臓も筋で動いているので、筋力低下の症状のほか、呼吸や心臓の症状を伴うこともあります。ほかには関節や骨の拘縮などの合併症をみることがあります。それぞれの症状の経過はゆっくりではありますが、進行性の経過をたどります。
診断にあたっては、まず血液検査、筋電図検査、骨格筋画像検査などが行われます。これらの検査結果から「 先天性 ミオパチー」が疑わしい場合には、さらに精密検査が必要になります。診断の確定には、筋生検という筋組織を採取して、顕微鏡で筋組織の構造を確認する検査が必要になります。
「先天性ミオパチー」は顕微鏡の特徴的所見をもとに、いくつかの病型に分類されます。「先天性ミオパチー」は顕微鏡の特徴的所見をもとに、いくつかの病型に分類されます。

① ネマリンミオパチー

② セントラルコア病、ミニコア病

③ ミオチュブラーミオパチー、中心核病

④ 先天性筋線維タイプ不均等症、全タイプ1線維ミオパチー

⑤ その他、分類不能な先天性ミオパチー

といった分類が代表的ですが、ほかに特殊な病型もあります。また特徴的な顕微鏡所見を認めず、筋力低下などの筋症状と、顕微鏡で 非特異的 な所見を示すのみで、⑤分類不能な先天性ミオパチー、と診断される方もいます。

難病情報センター 先天性ミオパチー(指定難病111)より

上記の引用のとおり、複数の病型に分類され、症状の種類やその度合いも人それぞれです。
国内の患者数は1000~3000人と推定されています。
また、これも人それぞれですが、症状は徐々に進行していきます。


私の症状について

ここからは私の生後~現在に至るまでの症状を説明させていただきますね。
先述のとおり、この病気の症状の重軽、種類は人によって異なります。
あくまでも私個人の症状であることをご承知おきください。

生後~乳児期

両親によると、生後間もなく自力での呼吸が困難となり、半年以上の入院を余儀なくされたそうです。
入院生活の内に自然と自力呼吸が可能となったことで退院することができましたが、呼吸困難と回復の原因は不明とのことです。
(十数年後に当時の主治医にたまたまお会いする機会があり、直接伺いました)
そして、生後半年以上経って自宅での生活を始めた私ですが、立ち上がりや歩行ができるようになるまでは一般の子供と比べるとかなり遅かったようです。


幼児期~小学校低学年

幼児期以降もやはり筋力の脆弱性が見られ、基本的には以下の症状・状況で生活しておりました。

  • 歩行の速度は著しく遅く、その際は真っすぐな姿勢を保てずに体を揺らしていた。

  • 自転車に乗ることはできたが、平坦な道のみ。
    (坂道でのペダルを漕ぐことは不可)

  • 重いものが持てない。


小学校高学年~中学生

小学校の高学年になってくると、先述の症状が少しずつ重くなってきました。
歩行速度は更に遅くなり、転倒する回数が増えてきました。
また、この頃より飲食物の飲み込みにくさが目立つようにあり、時にむせる症状も出てきました。

そして中学1年生(1996年)の時、とある大学病院で筋組織を採取して顕微鏡で筋組織を調べてもらう、いわゆる(筋生検)を受けて自分の病気が「先天性ミオパチー」であることが明らかになりました。
ちなみに上記引用にあるように、この病気は①~⑤に分類されていますが、私は⑤「その他、分類不能な先天性ミオパチー」と診断されました。


高校生~大学生

高校に入学したころから、これまで落ち着いていた症状が再び進行してきました。
具体的には自力で立ち上がることが不可能になり、テーブル等の物につかまることで何とか立ち上がるという状態になってしまいました。
そして、これまで平坦な道のみで乗れていた自転車も、自力で立ち上がれなくなったことから乗れなくなりました。

大学生になってからは補助なしの歩行が不安になってきたので、外出時は杖を使用することに。


大学卒業後~現在

大学を卒業してからも症状は少しずつ進行していきました。
具体的には20代半ばから歩行(特に外出時)が困難となってきたのです。
当時は地元企業で働いていたので、怪我をしては周囲にご心配とご迷惑をかけてしまうことから職場を含めて外出時は自走式の車椅子を使用することになりました。

この頃、当時の主治医に相談し、以前とは別の大学病院で再び筋生検を受けて筋肉を調べてもらったのですが、結果は以前と同様に「その他、分類不能な先天性ミオパチー」でした(2010年)。
そして、今春(2023年)に再び同大学病院にて検査を受けたところ、結果は同様で、大きな進行はないという診断がなされました。

また、飲み込みの悪さとむせる症状に加えて、3年ほど前(2020年)から常に痰が絡む等の喉の不調が続いています。
(自力での呼吸は可能です)
ただし、医者によるとこの喉の不調と「先天性ミオパチー」との関連は不明とのことです。

※現在は一人暮らしをしていることから電動車椅子を使用しています。


最後に

以上が私の持病である「先天性ミオパチー」と、症状の進行の概要となります。

残念ながらこの病気の効果的な治療法は未だ解明されておりません。
私も定期的に神経内科にて診てもらっておりますが、
経過観察とリハビリを受けているだけというのが現状です。

今後も様々な記事を投稿するにあたり、私の現状を記しておいた方が良いかと思い、本記事を投稿させていただきました。

正直なところ私はこの病を抱えた自分の体が好きではありません。
この体の為にできないこと、不便なこと、そして何よりも諦めたことがたくさんあるからです。

「障害を受け入れて前向きに」、「この(病を抱えた)体に生まれてきて良かった」などとは口が裂けても言えません。
(もちろん、私と異なる考え方の人々を否定はしません)

そのため、時にはネガティブな感情を投稿することもあるかもしれませんが、あらかじめご了承いただけたらと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。


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