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#タクシードライバーは見た「三茶の喧嘩」

――これもコロナの影響か。
何かあればすぐにコロナが脳裏にちらつくようになってきた4月の某日、
この時期には有難い中距離のお仕事で世田谷の先の方までお送りし、渋谷から世田谷、川崎方面へ、東急田園都市線と並んで伸びる246を渋谷方面に走っていた。時刻は午後9時頃。
三茶も覗くか、と名の通り三軒の茶屋が並んでいたと言われる三軒茶屋の交差点、街道の別れる中心的交差点付近に近付くとサイレンの赤い光が見えてくる。
事故か、くらいの感覚だったが近づくと4台もパトカーが停まっていた。
パトカーが一車線を埋める分、少々渋滞する通りを何事かと次第に進んで行くと、警察官10人ほどと男性二人で人だかりができていた。
そこには警察官以外に、大柄で楕円形のレンズで紫がかったサングラスをするいかつい男1人と、少々細めでやたらと「やったろか」の威勢を警察官に抑えられている男が1人。
揉め事のようだった。

パトカーの先にはスモークのかかった古いセダンタイプの低い車体をした車一台とスポーツタイプっぽい一台の自転車が近めに停まっている。
車の方は、男の見た目も含めて社会的組織から50%の血を抜いた類いの人間にも見える。余計な偏見だが。
おそらくこの両者の物で、道路上での何かしらのトラブルが発端だろう。
収まりは全くついていない。細めの男性は今怒りだしたかのような勢いであるが、10人の警察官がいるというのは、応援を要請して次第に増えている。と考える。
近くには世田谷警察署もあり、応援要請があればすぐに行けるのだからわざわざ最初から10人も来ないだろう。
時間が多少経っているだろうと予想をしたが、それにしても細めの男は勢いが残っている。
大柄の男は、やるなら来いよくらいのどっしりとした状態で、そこまで警察官に抑えられているわけではない。
そんな状況をみて口から出たのは「こっれもコロナかー」となんでもコロナと結び付けていた。

不安や鬱憤を溜めた人なんてきっともっといるのだろう。
喧嘩をしていた彼らももちろん、責めるというより、同じく色々と溜め込んだ1人。
中々最近は見ない盛り上がりようの喧嘩だったが、一方でネット上ではあらゆる所への批判がある。
政府はもちろん、政府を批判する人への批判、外出するへの批判人、
批判の発言がない人への腹立たないのか?という批判。
Twitterではそれぞれがフォローする人によって見える景色が変わるが、少なくともコロナの影響がない頃よりはネガティブな発信を見ることが増えていると思う。

今はあらゆるところで三茶の様な喧嘩が起きても不思議ではないなと感じながら、一昔の様な暴動が起きないのはネットのお陰なのかもと
良いのか悪いのか分からないネットの脅威を感じた。

ネットっていう言い方、、古いか. . . 。


不安なのはきっと皆同じ、今できることをやっていく。

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