#タクシードライバーは見た「受験生とタクシー運転手」
1月中旬、毎年この時期に行われるセンター試験もタクシーにドラマをもたらす。
人生を左右するとも言えるその日、受験生にとって当日朝の受験会場までの道のりは不安と緊張をもたらす。
遅れるかもしれないとなれば、落ち着いて会場に向かうことも不可能だろう。力を発揮できなくなる。
遅刻なんてしようものなら、これまでの努力も無駄になる。
タクシー運転手の仕事を始めて三年、受験に向かう学生をお乗せしたことは無い。
ただ昨年、会社に受験生のご家族から連絡が届いたということを、メッセージとともに朝礼で読まれたことがあった。
ある運転手が受験生をお乗せした時のお礼の手紙。
「〇〇駅から〇〇大学の方まで乗せて頂いた受験生の母です。その節は大変お世話になりましたのでお手紙差し上げました。
受験の日、時間に遅れそうになったところを利用したのですが、その時の運転手さんには優しく声を掛けて頂き、不安なく受験に向かうことができました。料金もいらないからと無償でお送り頂き、大変助けられました。
最後に“頑張って”と声もかけて頂き運転手さんの優しさの甲斐もあり無事受験に間に合い、安心して試験を受けることができました。
そして、合格することが出来ました。
ありがとうございました。」
一年前なので正確ではないが、確かこんな内容だったと思う。
今年ももしかしたら、どこかでそんな出来事があったかもしれない。