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東京のタクシードライバー1年目。驚愕したこと6選

みなさん。こんにちは。
タクシーちゃんねるのげん太です。
今日は今から約5年前、私がタクシードライバーになって1年目
に驚いたことについていくつかお話していきます。

今は慣れましたが、当時はこの業界のこの職種のここにビックリ!みたいな点を思い出して書いてみました。
これから入社される方の参考になると嬉しいです。


給料面。結局フル歩合感がすごい


私は1社目、AB型賃金体系(月給+ボーナス3回)の会社に入社しました。もちろん基本給や諸手当(残業代等)はついているのですが、初年度を終えてみると気付きます…あれ?これってフル歩合的な感じじゃない?と。例えば、月の売上が100万円だとします。私の会社は当時61%くらいの歩合率だったので、61万円が私の給料。そのうちの10%が毎月ボーナスにプールされるお金だから残りは55万円。この55万円に対して後付けで基本給や各種手当、深夜残業や休日手当が割り振りされているんだな〜と感じるようになります。(ちょっと説明が難しいので気になる人は会って転職相談の時にでも)つまりプール金であるボーナスの有無は選択としてありだけど、タクシードライバーはやっぱり売上に対する歩率給料なんだと気が付きました。だから稼ぎたいとか借金返したい、起業するお金を貯めたいみたいな人にはとても向いていて、何となくのんびりそこそこ…みたいな人はそれなりの仕事ぶりに落ち着くようになっていきます。多様な働き方が認められる素晴らしい仕事だと思いますが、給料については本質的にフル歩合なんだなと。基本給や各種手当は後付け感があります。もちろん歩合で基本給以下の給料になった場合は基本給がきちんと支給されるはずです。(保証給等も条件は多々ありますが下回った場合に支給されるはずです)

営業区域内どこで営業をしても自由


これも驚いたことの1つで「営業区域内ならどこで営業してもいい」という点です。私の営業区域とは東京23区と武蔵野市+三鷹市。正直かなり広いです。この広大な狩場のどこで営業しても良いルールになっています。お客さまを乗せて走って「降ろした先」で営業する人もいれば、得意なエリアのみでグルグル仕事をまわす人もいたりと人それぞれやり方があります。最近は配車アプリのことも頭に入れながら、売上を上げていくことが多いです。自由裁量ですよね。ただひとつ思ったことは会社は稼ぎ方を教えてくれないんだなということです。会社から出た後、右にいった方がいいのか左へいった方がいいのかすら最初は分かりません。そういった不安がある中で、ベテランドライバーと同じ広大な狩場に送り込まれたので「おお…」とその時、自分でやらなきゃ、考えなきゃ食べていけない…って覚悟が決まった感もあります。広大な東京の営業区域の中であなたがより稼げる場所や時間をどんどん見つけていってください。素晴らしいことに東京の人口は増加傾向で、タクシーを普段から利用する富裕層の数は明らかに増えています。狩場はどんどん豊かになっています。
※この狩場選びも大切だと思うので私は割と「東京」って連呼していたりします。
※タクシー業務適正化特別措置法で銀座等は細かくルールが決められています。入社後の研修で教わりました。

釣り銭を自分で用意すること


タクシードライバーとしてデビューする時「釣り銭を自分で用意すること」にも驚きました。最初に自腹を切って3万円くらいを両替して釣り銭を作るのです。そして自前で買った黒い釣り銭ボックスに入れて商売をします。これは自分が法人の従業員なのか、個人商店なのか、わからなくなる瞬間の一部です。タクシードライバーという仕事にはこういった個人商店を感じる瞬間がかなりあって1年目は特に驚くことでしょう。2年目以降は「まあこんなもんだよね」とか「確かに一番やりやすいしな」みたいな感じで思ってきます。制服も支給されますが、下のパンツがボンタンみたいにでかいです。あれは過去からの伝承で「ボンタンのようなゆったりしている方が長時間勤務に疲れにくい、蒸れにくい」といった側面があるように思います。見た目かなりだらしがないですけどね笑。制服がもっとカッコよかったり、ネクタイがおしゃれだったりすると尚良いですね。

休憩所のチンチロリンとは…?


みなさんチンチロリンというギャンブルをご存知ですか?私は知らなかったんですが、1社目営業所の休憩所ではじめて知ることになります。どんぶりにサイコロが入っているから「これなんですか?」って聞いたら乗務員同士で遊ぶんだそうです(今日の売上をベットしたりする笑)1社目の営業所は元気な人が多くて、賭け事とか異性遊びが好きな人は多かったです。麻雀とかもみんなやっていました。稼いだお金は楽しく使ってなんぼ。なんならお金は増やさないとね?って言っているのにいつもお金がない人もいました。社会勉強というか、実際かなり楽しく働くことができました。

社員旅行、伊東のピンクコンパニオン


社員旅行にも驚愕させられました。行き先は「伊東」…バスで東京から2時間くらいの場所なので、なんか近くない?私の友達の社員旅行の話を聞くと海外とか福岡が多いぞ?とは思ったものの、内容がこれまたすごい。朝からバスの中でキンキンに冷えたビールや酒がものすごい量出てきて、雰囲気なんか楽しくて(割とすぐ酔う)、伊東についてからも観光なんかしないでホテルの部屋へ直行。温泉に先に入って早めの大宴会、マグロの解体ショーからの後半はピンクコンパニオン…!ピンクコンパニオンだなんて「親父」が言ってた単語のレベルだったので『ザ・昭和な社員旅行』でした。ピンクコンパニオンって残業代やお手当で稼ぐんですね…。次の日はほぼみなさん二日酔いで静岡の茶摘みなどをしておだやかに過ごしました。私は楽しめましたが、同年代の友達にこの話をすると「絶対行きたくない笑」って言われます。

体育会系の新人集会


私の会社には新人集会というものがあって、出庫前30分間は新人だけが集まって日報を持ち寄って上司から指導を受けるというものが約2ヶ月間程度ありました。そこで新人同士仲良くなったり、わからないこと、不安なことは聞くようにしていました。周りの新人の売上も共有しながらの指導です。ありがたいなと思っていたのですが、やっぱり無給だしもう大丈夫かなと思ってサボると怒られるし、割と体育会系の指導だったので合わない人には合わないだろうなとも思いました。後から他社のタクシードライバーの知り合いに聞くと「そんなものはない」そうです。うちだけ独自の試みだったのかなとも思っています。これからの方は面接の時に「デビューしてから定期的に集まる機会はありますか?」といった質問をしてみてもいいかもしれませんね。※今は開け番集会(法令で定められている月1の全体会議)も時給が出ますが、私が入った時は基本無給で途中から現金で1,000円ホイ!でした。未だに会社によっては無給労働に対してずさんな会社も多いと聞いています。

以上が入社初年度、タクシードライバー1年目で驚愕したことでした。

私が東京でタクシードライバーを続けてこれた理由

私が東京でタクシードライバーを続けてこれた大きな理由のひとつに

→1社目がいい会社だったから…というものがあります。

やっぱり1社目がとても大切でした。若い私にとって多少体育会系でも厳しく指導して素人からプロドライバーにしててもらうことは必要だったし、年配の方がチンチロリンをしてピンクコンパニオンと遊ぶ姿はとても刺激的でした。いわゆるオフィスワーカーではできなかった経験を割と早いうちにすることになりました。そういった1社目があったから2社目でも無事故無違反で、こういった発信活動や人と会うことを通じてタクシードライバーの良さとか空気感を伝えられるのかなと思っています。みなさんも1社目は特に慎重に、あなたのことを大切にしてくれる会社を選んで面接へ行きましょうね。

あらためて1社目の会社には感謝を込めて、東京のタクシー会社1社目を大切に選ぶ人が増えるような活動を続けていきたいと思っています。今は東京のタクシーは景気がいいから多少雑に会社を選んでも「稼げるし」で片付けられるけれど、お金だけでなく「何か残るような」転職や仕事にしてほしいと私は思っています。

私は1社目には感謝しているし、恩を感じているので少しでも業界全体のため、これからの人のためになれたらなと思い記事を書いています。

今までの記事もぜひ読んでいただけると嬉しいです。

最後まで読んでいただきありがとうございます。
また次の記事でお会いしましょう。


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これランダムで出てくる画像を設定できるんです。
noteさんは素敵な実装をなさりますね。

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