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雷神がまたいでいったよ

「書く」リハビリ・エッセイ
雷神がまたいでいったよ


 昨晩は、雷の夜でした

「雷鳴が鳴り響く」
「空気が震える」
「雷神さまがきた」

 まさに、そんな表現がぴったりな様子でした。

 光と音が、こんなにも時間差ないのは初めての経験です。
 昔昔の人を思って

(これは雷神さまだわぁ)

って考えてましたし
あまりの光の強さに目を開くのが怖ろしく思えるほどでしたので

(なるほど、神様への畏敬の念と通じるところがあるわぁ)

と思って、目をぎゅっとつぶってました。


 自然災害が大規模になりつつある現代です。

(こんなにも大きな雷のエネルギーは、どこからやってくるんだろう?)

 雷が起こると、土の中に眠る種にエネルギーが注がれて、生命が強く芽吹くその準備が整うと聴きます。そして空気を整えている、とも聴きます。

(こんなに大きなエネルギーが必要なほどに、世界はノイズが酷いんだろう。
 ノイズを打ち消す、ノイズキャンセラーなんだな?)

 そんなことを思います。そんな風にとらえると、大きな雷も、やっぱり雷さまって感じで、ありがたいなぁと思えます。


 ふと
 身体が軽くなりました。

 停電になったんですね。
 耳を澄ますと、いつもの24時間換気の音が聞こえなくなってますし。

 一切の電気の通電が止まっている空気というのは、わたしにとっては負担が無く、ご褒美な状況です。日常ではそれほどに刺激を受けていて、緊張状態にあるんですね。

 ふと。
 川の気配を感じます。
 人の気配も感じます。
 電気がないのがあたりまえな環境では、こんなにも自然の存在の気配を感じ取れるものなのか、と驚くほどです。
 逆に言えば、電気(正確にどういえばいいのかわかりませんが)が常日頃あたりを飛んでいる環境というのは「孤独」になるんですね…。インターネット時代といって、世界中とつながっていると言うけれど、なんて「孤独」なんだろうって実感しました。

(あぁ、わたしはもっと「存在」を感じていたいんだな)
 そんな暮らしを望んでいるのかもしれませんね。


 いつもずっと停電というのはさすがに困りますけど、たまにある停電は、私には身体へのご褒美になるのでありがたいです。でも、どうかこの停電で命が脅かされる人がありませんように。

 いつのまにか眠ってしまっていたので、いつなおったのかわかりませんが、今朝、起きた時にはすでに停電は解消されていました。いつも思いますが、本当に回復が早い。対応してくれている方々に本当に感謝です。

 


 雷さま

 本当にすごかったなぁ

 向こうからやってきて
 うちの家をまたいで
 あちらがわへズンズンと行ってしまわれた

 昔昔の人なら、そんな風に表現している感じ!

 一瞬ではなく、ゴロゴロという表現も超えるような、続く光の放射と
空気を震わせて、地響きすら起こすような連続して鳴り響く音

 雷鳴って、こういうことなんだ
 雷が鳴いてるんだ!

 忘れそうにない、めったにない雷の夜、でした。

 


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