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コーチング(メモ2)

前回のメモに対して思ってたより反応があって、
(私に直接反応をくれた方の様子を見るに、私に特に連絡なく読んでくれた人もいたことが察せられた)、
え~次どうしようかな~と毎日2分ずつくらい思っているうちにあっという間に2か月経ってましたね。早。

今日は私の学ぶコーチングで行う「ゴール設定」ってなんじゃらほいということをまとめておきます。人間って本当に面白い。記事は長い。忙しい人は1と4だけで良いかもしれません。

1.コーチングで使う「ゴール」の意味

達成した時に自分が心から満足できる、と同時に
今の自分とはかけ離れ、このままの環境では思いつかない突飛なゴール
だけが、コーチングにおけるゴールです。

前回のメモで「現状の外」に向けて生きることがコーチングで達成/支援する生き方と書きましたが、この「ゴール」= 人が現状の外に向けて生き続ける時の目的地となるイメージです。

コーチングは本当にシビアで、「今の環境の中で、めちゃくちゃに頑張れば達成できる可能性がある / どう頑張ったら達成できそうか分かっている目標」は「ゴール」とみなされません。達成に向けたプロセスが想定できる時点で「現状の延長」であり、こういった目標は「理想の現状」と呼ばれます。キツ。

現状の外ということは、今この瞬間に実現していないという意味ではなく、今の自分のままでいたら、どうしたら達成できるかすら分からないということです。逆に言うと、たどり着いた時には今の自分にとっての「当たり前」が変わっているような目的地が現状の外のゴールということになります。

とはいえ、現状の外に向けて挑戦し続ける目的地であるからには、自分が本音で目指したいことでなければ地獄へのデスマーチですから、「本気で好きなこと・やりたいこと・やらずにはいられないこと(want toと呼ばれてます)」が「ゴール」の軸に来ます。

2.なんでゴール設定したがるの?  ( = ゴール設定しないことの意味)

大前提として、コーチングは「主体性を最大限発揮し続ける(やりたいことをやり続ける)生き方」が幸福だという立場に立っていて、そのために「現状の外に作るゴール達成に挑戦し続ける」ことを支援しています。
こういった価値観の中でゴール設定にこだわる背景はざっくり2つ。

① ゴールのない人が目指す先は現状維持
② ゴールはある、ないではなくて設定しているか、していないか

① ゴールのない人が目指す先は現状維持

人間はそもそも「変わらない」性質を持っています。人間だけではなく、あらゆる生物には、ホメオスタシス(=生体恒常性)といって、自己の内部環境を一定の状態に保ち続けようとする傾向が備わっています。
日々、体温が5度や80度になることはないと思います。死にます。また、夏に汗が出たり、寒いと震えるのは、ホメオスタシスによって体温を30度台後半というコンフォートゾーンに戻そうとする、「ホメオスタシスのフィードバック」と言われる反応です。
自分が持っているバランスが崩れないように保つ機能があることは「常識」であり、生理学上は150年前に発見されてます。

そしてこの仕組みは、価値観やモノの捉え方、つまりその人の優先順位の付け方にも当てはまるんです。言われてみれば脳も神経も体内器官ですからね。そして生物である限り、ホメオスタシスによってコンフォートゾーンに留まる力からは、誰も逃れることができません。(むしろ日によって人格が変わってたら大変なことになる)
その為、何も意識せず生きていれば、今日の私は昨日と同じ私を目指し、明日の私も今日の自分を目指す、現状維持こそがゴールという状態になります。

コーチングでは、私達がコンフォートゾーンから出られないことを前提にしています。だから、挑戦し、変わり続ける為に、コンフォートゾーンそのものを「今日の自分(現状)」から「外」にずらしてしまおうと考えるのです。

その「外」が右なのか左なのか、という行き先が「現状の外のゴール」というわけです。

② ゴールはある、ないではない。
  設定しているか、していないか

そんなこと言われても今の自分から飛び出たゴールなんてないし、どうやって探したら良いのよということになります。
が、「ゴールは探すものでなく自分で決断するもの」というのがルールです。

青い鳥はいません。「正しい」ゴールもありません。
コーチングでは、ゴール達成に向けて一緒にゴールを設定することもお仕事ですが、やりたいことに気づき、現状の外に挑戦するのはご自身ですので、コーチがゴールを決めることはなく、本人にゴール設定を決断してもらいます。

余談ですが日本企業内でよく活用されてる「共感と傾聴で成長を促進するコーチング」とはスタンスが大分違うというか、「共感と傾聴はカウンセリングじゃ(コーチングでない)」という立場です。

3.ゴールってどうやって設定したら良いの?

元々今の自分と共にあるコンフォートゾーンを動かす目的地=ゴールなわけですから、とりあえず決めた、くらいではゾーンが動いてくれません。

ゴールを達成した時の自分=当たり前の自分になるよう、自分の存在感がずれるくらいのゴールを設定する為に。

① 本音でやりたいことを見出す
② やりたいことの先を現状の外にまで押し広げる、
③ 怖いし、うまくいく根拠はないけど、なんかいけそう、と思う
④ 達成した時の情景をその時の感覚ごと想像する
④ ①~③を人生に関わる8ジャンル全てで行う

等等。とりわけ、①の「本音でやりたいこと」を見出してることが重要です。
人生の向かう先を意図的に決めるわけですから、誰でもない本人にとって一番幸せな方向を選びたいですし、現状の外を目指すのに、やりたくないことで力が湧くはずもない。(不幸に向かっていくくらいなら現状維持のほうがマシ…)

が、自分が一番幸せな方向って本当に、本当に分からないんですね。私達は生まれてから無数のルールや価値観に晒されて、自分の考えの内、何が人から言われて受け入れた習慣で、何が人から言われなくてもやってしまう欲求なのか、見分けがついてません。
何なら自分が一番やりたいことは知らない間に封印されてることすらある。

なので、ゴールを設定する前に自分の本性というか、本音、欲求を露わにします。そこから、その欲求や「得意」を追求した先にある、わくわくする状況を定義するので、コーチングのセッションによっては、ゴール設定する前に数回にわけてやりたいことそのものを一緒に考えていくだけの場合もあります。

4.ゴール設定するとどうなるの?

生活が変わります。
今まで気づかなかったことが見えたり、気になったり、勇気を持てちゃったりします。

体温と同じく、コンフォートゾーンは一人一つしか持てません。現状の自分からコンフォートゾーンがずれてしまえば、ホメオスタシスのフィードバックによって自分がゴールに引っ張られていくので、実は本人は「無理している」意識なく勝手に色んなことがやりたくなるしやってしまう羽目になります。

加えて、ゴール設定すると、脳みそが勝手に「ゴール達成する自分に関係があること、ゴール達成していたら気づくはずのこと」にアンテナを張ります。

受験とか、結婚、出産とかが分かりやすい例えかもしれません。高校時代に部活を引退した瞬間、勉強している友人が目に入り、志望校のある地域のニュースが気になり、学習塾の広告や本屋の参考書がやたらと劣等感を掻き立てるようなことはなかったでしょうか。プロポーズをした/された瞬間、世の中が結婚式場の広告だらけに見える、出産した瞬間、全ての道がベビーカーを通せるかどうか気になり、街の中で親子が突然増えた気がする、などなど…

このように、人間は自分にとって情報を無意識に取捨選択します。大事なものはより意識でき、大事でないものは気にならなくなるので、ゴールを適切に設定できれば、自分の生活が(自分にとって)意味のあることばかりになります。これは有意義。

そんなこんなで

ご関心のある方は、たわこまで個別にご連絡ください。


ではまた。





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