65.東大生も学ぶ「AI経営」の教科書
AIと経営を掛け合わせた、ビジネス思考を学べる一冊である。
AI×経営=最強、の幕開けである。
【概要】
AI×経営=最強、
の流儀を導き出す一冊である。
興味深ったのは以下2点である。
1.BXT思考
2.AI経営を実践する6つのステップ
1.BXT思考
Business eXperience Technology
→ビジネス・経験・テクノロジーの略称だ。
なかでもExperience=経験の考え方の重要性が述べられている。
「鉄道会社が電車遅延によるクレーム多発」
対応例を例に解説。
Business思考→発車時刻を早める・車体の速度向上を目指す。
Experience思考→待機中にDVDを流す、お菓子を配る。
要は、電車遅延がクレームの原因でなく、電車遅延により「約束に遅れる」「待機時間が無駄」「何分遅れるかが分からない」ことが本質であり、人間中心的なアプローチ思考から本質をひも解く考え方である。
Technology思考:上記双方をテクノロジーで掛け合わせすると、「発車時刻がすぐ分かる仕組み」「待機中も退屈させないようエンタメ放送」などの具体策策が生まれるのだ。
2.AI経営を実践する6つのステップ
エリアを決め、ビジョンを描く
ロードマップの策定
プロトタイプの作成
データ基盤を構築
AI/デジタルシステムの実装
組織に定着させ持続的DXを実現
例えば…
「1.顧客エリアを決める」を、先程の鉄道会社を例にとる。
利用者(顧客エリア)には通勤・通学(毎日)、旅行者(時折)、他(たまたま)と区分した場合、優先する「エリアは(毎日)」である。
誰にでも刺さる内容ではなく、より効果を発揮するエリアを決めるのだ。
【まとめ】
Experience思考=人間中心的なアプローチ思考はとっさには浮かばない。
ビジネスの場で考えるとき、合理的・論理的に、目先の課題に対して解消・解決策ばかりを探るからである。
人間的な解消方法は、長期目線でも価値を生む思考だと感じた。
日本では、AIは脅威(マイナス印象)が強いが、メルカリ・Amazon・Facebookと日々の生活にすでに紛れ込んでいるし、そのサービスを実際使っているし、結果として多数支持を得ているという証拠である。
AI経営には土台となる「知識」が必要であり、先程のExperience思考や実装のtechnologyを掛け合わせる必要性もある。
DX定義はまだ曖昧だが、DX人材は今後世の成長のカギとなるだろう。
知識はExcel、access、Python、メタバース、NFT、WEB3など無限に転がっているので、関心を持ち・本やネットで触れる環境に常に身を置こうと思う。
日頃のビジネスでは、その先にある体験・価値(Experience思考)を最重要視して、テクノロジーで最適化を図れる。そんな頭の構造を意識する、人材を目指したいなと思う。
【著者:who are you】
馬渕 邦美(まぶち くによし)
元Facebook Japan執行役員、現在Metaverse Japan代表理事を務める。
大学卒業後、米国のエージェンシー勤務を経て、デジタルエージェンシーのスタートアップを起業。事業を拡大しバイアウトした後、米国のメガ・エージェンシー・グループの日本代表に転身。4社のCEOを歴任し、デジタルマーケティング業界で20年に及ぶトップマネジメントを経験。その後、米国ソーシャルプラットフォーマーのシニアマネージメント職を経て現職。経営、マーケティング、エマージングテクノロジーを専門とする。
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