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エネルギー面から考える体力

今回はこのテーマについてまとめたいと思います。

実際の運動やスポーツの場面を考えると、筋力は大きな力を短い時間で発揮するときもあれば、小さな力を長い時間発揮し続けるというときもある。

そのため「力」、「時間」、「速さ」という物理的な要素(エネルギーの発揮)から体力を考えることもできるとされている。


この考え方には「筋力と速さ」、「筋力と持久性」、「速さと持久性」といった2つの能力の組み合わせがあるとともに「筋力、スピード、持久性」という三次元的な能力も考えられるとされている。

「力と時間」でつくる平面(2つの関係)は、短い時間で大きな力を発揮する場合は純粋な筋力を示し、小さな力を長く発揮し続けると力の持久性となる。この力と持久性の関係は、力の持久力(筋持久力)の能力に相当する。
「力と速さ」でつくる平面は、速さが小さいときは筋力に相当し、力が小さいときは敏捷性の能力に近くなる。
力と速さの関係はパワーを示す。
「速さと時間」の平面では、時間が短いときには敏捷性に相当し、時間が長いときには持久性に相当する。これらの関係はスピードの持久性となる。

「力と速さ」はパワーを表わしているが、物理的にはパワー(仕事率)は単位時間あたりの仕事量である。

注意しなければならないのは、実際には運動が速すぎても、遅すぎても発揮できるパワーは小さくなり、最大筋力のおよそ3割程度で最大パワーが得られる。

 

体力の組み立て
力、速さ、持久性の3つの軸で体力を考えるひとつの能力だけではなく、2つの能力の組み合わせでも考えられるので理論上はわかりやすい
猪飼道夫・江橋慎四郎 共著 「体育の科学的基礎」 東洋館出版社 1965
引用文献
はじめて学ぶ健康・スポーツ科学シリーズ ⑤ 
体力学 
(株)化学同人 2014年



医療従事者向けオンラインコミュニティ「KIUZKI」共同代表 『将来、「自分事」として働いていけるようにするために、現状の課題を知り、学び、互いに高め合っていく仲間を募集中』 https://xpert.link/community/1412