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2022.11.21〜歴史思考〜

最近夜間授乳のお供に、音声コンテンツが欠かせない。改めて「オーディオブックっていいなあ」と、自分の仕事を前向きに捉えられて嬉しい瞬間だ。

もちろんオーディオブックだけでなく、ラジオやPodcastも楽しんでいる。その中でも今個人的にアツいのが、歴史系PodcastのCOTENRADIOだ。
国内外の歴史について多面的に解説しながら、現代の状況やビジネスと照らし合わせることで、リスナーに「明日から使える」気づきを与えてくれる。
最新話の構造学に関するエピソードは、数学科出身なのもあり、特にワクワクしながら聴けている。

COTENRADIOは「歴史から学ぶ姿勢を得ることで、人はもっとよりよき毎日を送ることができる」という考え(たぶん)に則った番組構成となっている。とはいえ歴史を学ぶのも一苦労だし、そこからいまの自分に必要なエッセンスを取り出すなんて、初学者には土台無理な話だ。
このなかなかに難しい「自分の役に立つ歴史の学び方=歴史思考」の入門書がこちらの一冊となっている。

「歴史思考」は歴史を学び、目の前の状況を一歩引いて見つめ、自分が囚われている悩みや先入観から開放されよう、という考え方である。
この考え方を掴むために、本の中では9人の偉人のエピソードが活用される。孔子やイエス・キリストの人生から、短期的な自己評価に意味がないことや、マハトマ・ガンディーの聖人でない側面から、人や物事を多面的に捉える重要さを、読者に気づかせていく。
深井さんのわかりやすく面白い解説で、どのエピソードもなんの抵抗もなくスルスル読めるので、「歴史……コワイ」と思わずに開いてほしい。

こうした歴史の流れの中で生きる私達の心構えとして「存在すること」が、重要なのだと深井さんは語る。自身が存在し、他者との介在が図られることで、予想もしないことが起きる。それが結果として歴史を大きく動かすきっかけになるかもしれないというのだ。(もちろん、それがいいことなのか、悪いことなのかがわからない部分はあるのだが…)
「存在することで歴史が変わるかも」なんて、頭の片隅でぼんやり思いながら毎日を過ごすと、ちょっと楽しくやれそうである。


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