tatsuzi
コツコツと、詩を書きました。
短編小説 第一弾です。
僕は、かなしい目を信じる。
風は僕に云う。 お前は幸せだな、と。 幼い日、愛を独占した、と。
ひとり、ため息をついてみた。 ワケもなく緊張してしまう身体をほぐそうと。
アスファルトが、
散らかっていく部屋の中に 僕のため息が加わる。
傷ついて、流した涙に何を知ろう?
空腹を感じていないのに、 食料を買ってしまうとき、 僕は何に失敗しているのだろうか。
陽射しの明るさより、 その影の濃さに気を取られている。 ボクが消してしまったキミの未来を 償う術もなく生きて わけのわからない文字を 連ねるのみだ。 それは手紙か? 罪滅ぼしの。 勝手に名付けたキミの名を呼ぶ。 「祈り」と名づけた静止画/記憶がある。 仏壇に祈る母 母を見るボク。 白い廊下に光が射しているよ。 キミの色だ。 色は光だ。 でも、有り体に言って、 僕にとって、 それはまるで記憶の美化ではないか。 いや、捏造だ。 美しさからはほど遠い、 色を重ねる試み。
波がきて、 ひいていく、
世界があって、僕がいて、 僕がいまいるこの世界が、なくなったことを想像したら、
怒りと痛みと、 シラケた気持ちと、死にたい熱望と、
肉体が精神の乗り物だと 言うヤツがいて、
しない。 何もしない。
世界の美しさなぞ歌う前に 世界の有り様なぞ言う前に、
敗残の身に刺さる 禍事の夕陽が 一夜にして塵芥と空虚に満たされた街を照らしていた。
日常の中に埋没してしまいそうな、 やりきれなさに、