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意識低いわたしの遠回り英語学習記録と勉強法のオススメ度

先日「意識低い英語学習のすすめ:英語力ゼロから外資に入った勉強」というタイトルで「なんとなく英語を習得したいという願望があるが勉強の進め方・モチベーション維持のやり方が分からない」という人(わたしのことだが)を念頭に置いた学習スタイルについての記事を投稿した。

わたし自身、英語学習を始めてみたものの、やり方が分からず試行錯誤、もとい迷走した時期が1~2年つづいた。

これまで計5年ほど英語を勉強し続けてきたなかで、ありとあらゆる勉強方法を試したと思う。

そのなかから、それぞれの勉強法を試した感想を、おススメ度(★☆☆☆☆1 ~ ★★★★★5 の5段階評価)とともにご紹介する。

読んでもらえばわかるがわたしの学習の水準は非常に低いので、すでに英語を十分に学んでいる人の役には立たないだろう。

一方、英語初学者や学習を始めるキッカケを探しているような人には、多少参考になるかもしれない

なお、文章中では「~だ」とか「~である」と断定的に勉強法を評価しているが、当然、すべて私個人の感想・独断・偏見にもとづく評価である。



1.英語のニュースを読む(リーディング、ボキャブラリー):★★★★☆

ある人から教えてもらった「英語のニュースを3回読む」という学習法を実践した。

1回目は流し読み、2回目は分からない単語にマーカーを引いて読み、3回目はマーカーを引いた単語の意味を調べながら読む、これを毎日繰り返す。
英語学習をはじめた2019年ころから、これを3年くらい続けた。

メディアの種類にもよるが、ニュース英語は万人向けのシンプルな表現が使われるので、目と頭を英語に慣らす訓練には最適だったと思う。
リーディングに慣れる、ボキャブラリーを増やす、という点で効果がある。

通勤電車の中でも出来るのもポイントが高い。

わたしのおススメするニュースサイトはNHK WorldBBC。どちらも無料のアプリでも読むことができる。

NHK WORLDは、日本のニュースを英語で紹介することが多い。日本に住んでいれば知っていて当然のニュースでコンテクストも理解しやすいので、ハードルが低い。

BBCはイギリスの国営放送なので、欧米、とくにイギリス・アメリカのニュースがほとんど。Asiaというカテゴリーでニュースが投稿される頻度は低く、日本のニュースは非常に少ない。

日本人にとっては馴染薄いニュースが多い(イギリスの国会議員の汚職とか、ぶっちゃけ興味ないよね)。
国際的な事件(コロナとか戦争とか)があると数か月間はそのニュース一色になるので、読む気が失せることもしばしば。


反対におすすめしないのは、Washington PostとかNew York Timesとか。初心者には単語が難しすぎる。



2.流し聴き(リスニング):★☆☆☆☆

スキマ時間や仕事中に英語の音声を「ながら聴き」する。

これはマジで効果がない。初心者がやるのにはいちばん無駄な勉強だと思う。

リスニングやボキャブラリーの下地がない状態でニュースやラジオを聞いてもほとんど頭に入ってこない。

流し聴きは、筋トレでいうプロテインと同じだと思っている。プロテインを飲むだけで筋肉ムキムキになることはありえない、もしくは筋肉がついた「気がしている」だけである。

トレーニング・食事・休養を徹底したうえで補助的にプロテインを摂取すると効果が出るのと同じように、他の語学の技能をきちんと鍛えたうえで、隙間時間にニュースやラジオを聞いたりするのなら多少の効果は感じられる

ちなみにいまわたしは家事や通勤の時にBBCのFood ChainCrowd ScienceなどのPodcastを聞いているのだけど「聞き流し」ではなく、ガチで内容を聞きとるつもりで聞いている。

内容が面白いのでかろうじて続けられている感じがする。

知らない単語や言い回しのインプットには良い感じだが、あくまで「隙間時間の有効活用」くらいに考えた方が良さそうだ。

おすすめポッドキャスト①:BBCの The Food Chain。
「食」にまつわる色々なエピソード(イギリスのバングラディッシュ・レストラン街の歴史とか、禁酒した人達へのインタビューとか)が取り上げられる。
様々な地域の人が登場するので、いろいろな種類のアクセントが聞ける。

おすすめpodcast②:これもBBCのCrowd Science。
「ヒマワリはあんなに高いのになぜ風で折れないのか?」とか「一番公正な選挙のシステムは?」とか、視聴者から寄せられた質問に科学者や専門家が応えていく。
科学の用語が多いのでリスニングにはちょっとハードルが高い。


3.英語の本を読む(リーディング):★★☆☆☆

英語のニュースを読むのと同じように感じるかもしれないが、ニュース記事が10分もあれば読み終わるのに対して、本を読むのにはものすごい労力がかかる。

では優しい本を…と思って非常にやさしいレベルの洋書を手にとっても、今度は簡単すぎて面白くない。

本は、自分のリーディングのレベルにあった本を探すのが難しい、というかめんどくさい。

わたしは読書自体はすごく好きなのだが、英語を勉強するのにはあまり合っていないように感じている。
そもそも、日本語でも読書が嫌いな人にはこの勉強法は向かない、と指摘する人もいるので、人を選ぶ勉強法かもしれない。

ただ「多読」というのは英語力をあげるうえで避けて通れない道でもあるようなので、いまはOxford:Very Short Introductionという、薄めの本(けど内容は結構難しい)でチャレンジしている。

Oxford:Very Short Introductionは、色々なテーマを100ページ強で紹介するという趣旨のシリーズ。現在、300冊近く出版されているそうだ。著者は大学教授などの専門家が多く、内容は、大学生が背伸びして読むくらいのレベルで学術色がやや強め。そのため見慣れない単語も頻出する。
ちなみに東京・大手町の丸善4階の洋書フロアにいくと、全巻販売されているコーナーがある。


4.オンライン英会話(スピーキング):★★★★★

圧倒的学習効果。英語力ほぼゼロの人にお勧めするのであれば★10にしてもいいくらい、他の学習方法に比べて圧倒的な効果の差を実感する。

日本に暮らしている人にとって、英語学習の一番の難所は「英語を話す機会がない」ことだ。そのハードルを超えて無理やりにでも話す機会を作らないと、英語力はほぼゼロのままだと思う。

逆に言えば、日本にいながら好きな時間に英会話のクラスが、月額数千円で受講できるオンライン英会話の存在は、英語学習のハードルを限りなく低くしてくれていると思う。本気で学習したいなら避けて通れないと思う。

わたしはこれまでにいくつものオンライン英会話のサービスを試したけど、どの会社も大差はない。どれにしようか迷っている暇があったら始めたほうがいい。

こういう比較サイトのランキング上位に入っているサービスを、適当に選んで始めるくらいのノリでいい。


5.単語帳、単語アプリ(ボキャブラリー):★☆☆☆☆

単語帳をめくり続ければいくつかはボキャブラリーが増えるので、確かに効果がある。あるのだろうけど、圧倒的につまらないので継続しない
単語帳も単語アプリも、いくつも試したけど最後まで続いたことがない。

ニュースを読んだりYoutubeを見るだけでも新しい単語には毎日出会えるので、わざわざ単語帳をやる意味がないと思う。TOEICとか、試験の点数を目標にして単語を覚える人向けの勉強法だと思う。


6.英語学習系YouTubeをみる(学習指導系):★☆☆☆☆

Youtubeには無数の英語学習動画があるが、そのなかでも目を引くのが「この方法で英語ができるようになる」とか「最短で英会話が上達する方法」などのキャッチフレーズをサムネにした動画である。

これらの動画を、わたしは「学習指導系」と呼んだりしている。

「英語 最短」で検索するとワンサカ出てくるサムネ。

はっきりいって、苦労せずに英語力が伸びる都合の良い学習方法はないと思う。

「最短最速」の英語習得をウリにしているPROGRITというビジネスパーソン向けの英語学習サービスがあるが、受講生は忙しい仕事の合間を縫って、なんと1日3時間の英語学習を数か月間にわたって課せられるそうだ。

これは「ライザップ(が課す高度なトレーニングと食事制限が続けられる人)なら痩せる」のと同じ仕組みだ。

もちろん質の高いサービスなのだろうが、1日3時間も真剣に勉強ができる人なら、必然的に上達すると思わないだろうか?

Youtubeの動画で紹介されている勉強方法も、決してウソばっかりじゃないと思う。
けど、英語力ゼロの人がまずやらないといけないのは、小手先のテクニックやノウハウを覚えることではなく、なんでもいいから英語に慣れること、英語に触れる時間を増やすことだろう。

と言いつつ、わたしもときどきは動画を見て参考にしていることもある。

Atsueigo:英語学習を体系的に説明してくれるので、ときどき見ると参考になることが多い。

岡田兵吾:外資系をわたりあるき、現在はMicrosoftでアジア地域の責任者を務める。
見た目はおふざけ感があるけど、この人の紹介するグローバル・マインドセット、ビジネスの場で使える英語のテクニックは参考になる。


7.英語学習系YouTubeをみる(Tips伝授系):★★★☆☆

いっぽうで、Youtubeには「Tips伝授系」ともいうべき英語学習動画がある。

わたしが好きなのは、日常会話で使える言い回し、ビジネスの特定のシーンで役に立つ定型フレーズなどを紹介する動画である。

これは実際かなり役に立つ。

ただし、役に立つのはある程度の英語力がついてからだと思う。

なんとなく会話はできるようになってきたけど「いまいち良い感じの表現が出来ないんだよな~」とか「もう少し自然な会話のキャッチボールができるようになりたいな」とか、すこし「欲」が出てきたときに動画を探してみると、明日からでも使えそうな実践的なフレーズが紹介されていることに気づく。

Bizmatesの創業者・Hika Itoという人のYouTubeチャンネルで紹介されている、ビジネス英語のTipsは結構使えるものが多い。
なぜか再生数・登録者数は多くないのだが、内容はとても良い。


8.英語で日記を書く(ライティング):★☆☆☆☆

あるとき「その日に起こったことを英語で描写したら、ライティング力やボキャブラリーがめっちゃ上がるのでは?」と思いついて、試した時期がある。

結果、めっちゃつまらないので続かない

自分の思いつく言い回しでしか記述できないので、たいしてボキャブラリーは増えない。ChatGPTの力を借りて作文をしてみたりしたこともあるが、やっぱりつまらない。

他人に見せるつもりでBLOGやNoteに書いたら多少はモチベーションになるのかな?


9.英語で独り言を言う(スピーキング):★★★☆☆

風呂に入っているとき、道を歩いているとき…なんでもいいので一人でいるときに思いついたこと、目に入ったものを英語で描写してみる。

「日本人は洗い場で体を洗い、浴槽に長くつかるのを好みます…」とか「日本の街並みの特徴として思いつくのは、派手なデザインの看板です…」とかを、考えながら実際に口に出す。

これは意外に効果がある。英語学習系YouTubeでも、効果的な学習方法として紹介されることが多い。
しゃべるのに失敗しても困ることは無いし、何度もトライができる。

デメリットは、他人の目が気になる点である。
場所を選ぶ勉強法だが、なかには電車でも路上でも、人の目を気にせず実践する猛者もいるそうだ…。


10. ディクテーション・シャドーイング(リスニング・スピーキング):★★★★☆

英語のニュースを聞いているときに「これを文字に書き起こしたらリスニングの勉強になるのでは?」とひらめいた。

そのときは我ながら妙案と膝を打ったのだが、これがいわゆる「ディクテーション」と呼ばれるポピュラーな学習法だということを、その時は知らなかった…。

NHK World Newsが1分程度のニュース読み上げ動画を1日あたり数本アップロードしているので、それを聴きながらノートに書き起こす(ディクテーション)。
そのあと、書き起こした文字をもとにアナウンサーの声のトーンやアクセントを真似しながら声に出す(シャドーイング)。

ニュース動画が1分程度でも、最初のころはこれをやるだけで40-50分かかった。地味に時間がかかるのはデメリットだが、色々なアナウンサーの発音が聞けて、リスニングの精度が上がるのを実感できる。

ノート。見た目はかなり苦行感がある。



おわりに:英語の勉強は続く…

前の記事にも書いた通り、英語学習においてわたしが最も重視しているのは「継続」である。

1日に単語ひとつだけしか勉強しないとしても、それを毎日続けていればまずはそれで十分だと、わたしは考えている。

移り気に色々な勉強に手を出すことについて、英語学習者の間では常に賛否があるが、どんな効率的な方法があろうと、継続できない勉強ならば当人にとってははなんの意味もない。

この記事で紹介した以外にも色々な勉強法がある。仮にいま英語力ゼロだとしても「どれが自分にあった勉強なのだろうか」と試行錯誤しながら1年くらい続けたら「英語に慣れる」くらいのハードルは余裕で超えていると思う。

Leap before you look!







あと他にどんな勉強があるのだろうか。
そろそろ中級英語を卒業して上級になりたいので、オススメの勉強法を教えてください。
できればラクなやつで…

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