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放射線はブラウン管テレビからも発生する

こんにちは。
五十嵐です。

さて、今回のテーマは放射線の種類とその発生源です!
早速、行きましょう!

↓↓僕が原子力を知るシリーズを書く理由は、以下の記事で綴っています↓↓

1.放射線の種類

放射線は以下のように分類されます。

電磁放射線:X線、γ線
粒子放射線:α線、β線、電子線、中性子線、イオンビーム

放射線はX線やγ線のことを呼ぶことが多いと書きましたが、X線、γ線のほかにも、α線やβ線、電子線、中性子線、イオンビーム(重イオン線、または重粒子線)などがあります。

粒子放射線の実体は、高エネルギー(高速度)の微粒子群の流れです。

具体的には以下のとおりです。

α線 ⇒ He(ヘリウム)イオンの流れ
β線、電子線 ⇒ 電子の流れ
中性子線 ⇒ 中性子の流れ
重イオン線 ⇒ Heよりも重い元素のイオンの流れ

ちなみに、重イオン線は主にガンの放射線治療に使われています。

このように、放射線には電磁放射線と粒子放射線の2種類あり、電磁放射線は電場と磁場を伴ったエネルギーの一種、粒子放射線は高エネルギーの微粒子の流れというか動きを指します。

2.放射線はどこからくるのか?

α線、β線、γ線は、ラジウム(226Ra)のような放射性元素から放射されます。

このラジウムのように、放射線を出す元素のことを放射性元素(放射性同位元素、ラジオアイソトープ)と呼びます。

いわゆるラジウム温泉は、温泉の中に微量に溶けているラジウムから出ている放射線が体に良い影響を与えるとされる温泉なのです。

何事も用法、用量はお守りくださいということです。

X線や電子線、重粒子線は、放射線発生装置を用いて、電気の力で人工的に発生させるので、この類の放射線を人口放射線と呼んでいます。

例えば、電子線やイオンビーム発生装置では、電子やイオンに数100万ボルトの高電圧を与えて加速させることで、高エネルギーの放射線を発生させています。
今は珍しいですが、ブラウン管テレビも、これと全く同じ原理なので、微量ですがX線が漏れています。

3.宇宙線というものもある

放射線には宇宙線というものもあり、宇宙の彼方から絶えず地球に降り注いでいます。

その実体は高エネルギーの陽子、電子、中性子、γ線などの混合放射線であり、核融合反応を行っている恒星、太陽からも地球に注ぎまくっています。

ですので、飛行機に乗っているだけでも、地上に居るよりも多くの宇宙線を浴びるんですよね。
宇宙飛行士は、長期間宇宙に滞在するので、宇宙線の影響は無視できないレベルになってきます。

線量の程度については、今後の記事にて解説しようと思います。

4.まとめ

放射線の種類と発生源は如何でしたか?

電磁放射線と粒子放射線の違い、放射線の発生の仕方について解説しました。

次回は放射線ではなく放射能ってなんだろうということに焦点を当てて解説できればと思います。

では、またお会いしましょう!

(*記事出典元:Q&A放射線物理 改訂2版 大塚徳勝・西谷源展著)

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