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有効商談化率が3ヶ月で1.3倍。インサイドセールスチームが起こした4つの変化

こんにちは。
カミナシでインサイドセールスの福田です。

カミナシのインサイドセールスチームは、2022年7月から、成果をあげるために様々な取り組みをはじめました。
その取り組みを振り返りつつ、短期的ではありますが実際にどのような成果が出たのかを書いていきます。
インサイドセールスとして働かれている方、カミナシのインサイドセールスに興味を持ってくださっている方に主に読んでいただければと思っております。

4-6月と7-9月の成果の変化


まず成果からお伝えします。タイトルにあるように有効商談化率が4-6月から7-9月で1.3倍に向上しました。

有効商談化の定義としては、”初回お打ち合わせから、お客様にカミナシの価値を納得していただけていて、社内推進をしていただける状態”を指しています。
※簡素化しているので実際の社内定義とは少し違います。また、エンタープライズの場合は多少異なります。

前提として、分母になる『ハウスリスト経由の商談獲得数』は横ばいで維持しています。また、商談を進展させるのはフィールドセールスの役割であるので、もちろん今回の成果はフィールドセールスの努力やスキル向上という影響もありインサイドセールス単独の成果では無いと思います。
インサイドセールスが商談の質を良くして、フィールドセールスは商談の進展を良くした双方の努力の成果、だと思いますが、その中でもフィールドセールスのメンバーからは商談の質についてポジティブなフィードバックをもらっています。

<もらったフィードバック> 

  • 商談前の引継ぎ情報が増えたことで商談準備時間を短縮できた。また、お客様に初回商談でヒアリングする内容を減らすことができ、60分の商談時間を有効に使えるようになった。

  • インサイドセールスがお客様と会話している内容の幅が広がった。6月以前は会話していなかったお客様のAs is/To beを会話することができていて、商談準備の精度が上がった。

  • amptalk(架電録音ツール)の活用が始まり、お客様との会話の細かいニュアンスも把握することができるようになり、商談準備の精度が上がった。

7-9月の3ヶ月間の成果だけなので、まだインサイドセールスチーム改善の初速ではありますが、良い兆しが出ていると思っています。
どういう取り組みをしてこの初速の成果が出せたのかを段階に分けてご紹介します。

インサイドセールス活動のBefore After(4−6月→7−9月)

①インサイドセールス活動の認識を「不信の壁と、不要の壁を引き下げる活動」という認識に変える。
②ハウスリストを温めるメルマガ活動を開始する。
③フィールドセールスへの引き継ぎを丁寧にする。
④フィールドセールスから架電録音のフィードバックをもらう。

4-6月と7-9月の比較の話をするにあたって、まずは4-6月はどういう活動をしていたのかを書きます。
端的にいうと、商談獲得数の目標に向けて盲目的にひたすら架電をしていました。
ハウスリストのお客様に対して、「課題が顕在化しているお客さんに出会う」もしくは「お客様に全く需要が無くてもぐいっとプッシュして一度話を聞いてもらう」という姿勢で架電をしていました。
思い返すとゾッとします、、、。
事前に十分な準備をすることもなく、ただ膨大なリストから宝探し感覚で、課題が顕在化しているお客様に出会うための架電業務を行なう。そうでないお客様には自分たち主語の、売り手都合での営業活動をしていました。

今思うと、お客様に全く需要が無くてもこちらがアポが欲しいからアポを取るというのは、お客様に申し訳がない、完全に間違った姿勢だったと思っています。

フィールドセールスメンバーからも「トスアップはありがたいけど、お客様にとって意義のある時間にできないレベルのトスアップは困る」といった声も出ていて、フィールドセールスからインサイドセールスへの信用度も低い状態だったと思います。

この「売り手都合でひたすら架電して薄いアポでも取りまくる」という4-6月の状態から、大きく4つのことを変えて7月が始まりました。

それぞれ具体的にどういう変化だったのか、1つずつ書きます。

変化① インサイドセールス活動の認識を「不信の壁と、不要の壁を引き下げる活動」という認識に変える。

新規営業は、お客様からしたら「どういう会社なのか知らん。どういうサービスなのか知らん。キミが誰なのか知らん」という不信状態と、「キミが提案してくるもの別に欲しくないよ」という不要状態から始まります。
私達はお客様にカミナシので提供できる価値をわかっていただきたい一心ですが、それだけを考えてしまうとゴリ押しのアポイントになってしまいます。
改めて活動の認識を変え、満たすべき要素の目線をインサイドセールスチーム内で合わせました。

(※1)藤田が作成した「不信の壁と不要の壁を引き下げるために必要な要素」の表

さっそく7月から、この要素表の活用が始まりました。
この要素表を初めて見たときは「自身の架電業務を振り返ると、 項番5〜8は実行度が低い」と思いました。
4月からインサイドセールス業務を開始し、頭の中ではふんわりと「こういう会話をした方が良いんだろうな」と思っていたけど、架電実務では実現できていませんでした。この表で、インサイドセールスがお客様と会話をするべき事柄が可視化され、「自分はここができていない。明日実行しよう」と、やるべきことが明確になりました。
10月現在、この要素表を使い始めて3ヶ月が経過し、8割くらいは出来ているという感触がありますし、フィールドセールスからのフィードバックにある「インサイドセールスがお客様と会話している内容の幅が広がった」は、この表によって行動が変わった結果だと思っています。

変化②ハウスリストを温めるメルマガ活動を開始。

7月に、以下のような考えから、インサイドセールスメンバーが持ち回りで作成するメルマガ活動が始まりました。

メルマガ活動が始まった背景として以下のような会話がインサイドセールス内でありました。

  • 長期的に新規営業成果を高めるためには「今は購入しないけど、将来購入するかもしれないお客様」とのコミュニケーションが大切。

  • お客様の、お困り事の発生タイミングはコントロールすることができない。明日発生するかもしれないし、商談をした2年後に発生するかもしれない。お困り事が発生するときに、お客様がカミナシのことを忘れていたり、カミナシがお客様に接触できていなかったら、カミナシを購入してもらえない。

  • だから「忘れられないこと」と「好意的な感情でいてもらうこと」と「困り事が発生したときに第一想起をしてもらうこと」と「お客様社内でのなんらかの変化を検知すること」が必要。

  • そのために、週に1回お客様の役に立つ内容のメルマガを配信し続ける。ナーチャリングという単語で世の中で語られる「メールを送り続けたらお客様側での需要が喚起されて商談獲得・受注に繋がるからステップメールをやろう」は幻想で、成果が出ないのでやらない。

インサイドセールスメンバーはメルマガを書いたことがある人はゼロだったので、全員初めてメルマガを書いて、社内でたくさんフィードバックを受けながら研鑽しています。
フィードバックは、ターゲットの設定、タイトルの付け方、挿入すべき情報、文章の構成(件名とファーストビューでどれだけ興味を持ってもらえるかがすべて)、文章の表現(売り手目線ではなく、お客様が自分ごと化できるようにお客様が使っている言葉を使う)、などなどたくさんです。
私自身、メルマガをここまで考えて作成してきたことがなかったので、非常に苦労しています。
ただ、効果はすごいです。週1〜2回のメルマガ配信を開始して1ヶ月経過した頃から、メルマガを読んでいただいたことでお客様がカミナシを認知してくださった状態から会話を始めることが出来たり、「今すぐには話聞けないけど、メルマガは見ているのでまた送ってください。」と言ってもらえたりと不信の壁が下がる効果が出ています。
また、お客様が社内で担当部署の方にメルマガを転送していただいたことで商談獲得にも繋がったケースも出てきています。メルマガをしていなかった頃と比べると、明らかにポジティブな変化が出ています。
3ヶ月経ってもメルマガ作成には試行錯誤をしていますが、マーケティング思考を身につけることができて楽しく取り組んでいます。

変化③フィールドセールスへの引き継ぎを丁寧にする。

4-6月の引き継ぎ情報は一言でいうと非常に雑でした。
これは私の場合ですが、お客様の業務内容や困り事をヒアリングすることもなく、引き継ぎ情報がほぼカラのものもありました(今HubSpotを見直して、こんなにひどい情報で引き継いでいたのかとゾッとしています)。
7月からの一番大きな変化は「お客様が言っていた事実を引き継ぐ」ことに集中するようにしました。具体的には「お客様が言っていた現状」「お客様が言っていたゴール・目標」などの引き継ぎ項目を作成して記入しています。
また、丁寧な情報で引き継ぐことで、以前よりもトスアップした商談の進捗が気になるようになりました。自分がヒアリングした情報が正しかったのか間違っていたのか知りたくなり、現在は、トスアップした商談の7割は、フィールドセールスに声をかけてフィードバックをもらっています。自分からフィールドセールスに聞きに行くことで、フィールドセールスも以前よりも丁寧にフィードバックをしてくれます。

変化④フィールドセールスから架電録音のフィードバックをもらう

トークスキルの研鑽として、週に一回、フィールドセールスのチームリーダーから架電のフィードバックをもらっています。
チームリーダーからフィードバックをもらえるのでスキルアップになるのは当然ですが、トスアップを受けたフィールドセールスの立場から架電内容のフィードバックを受けることで「フィールドセールスからすると、こういうことも聞いて欲しい」という要望もわかります。また、お客様と商談で会話している情報もインプットをしてもらえます(録音ツールのamptalkが大活躍してます)。
架電録音を聞いてフィードバック考えるのには1本30分はかかるので、時間投資をしてくれているチームリーダーに感謝をしています。


3ヶ月間の4つの変化が、有効商談化率が3ヶ月で1.3倍という結果に繋がりました。
これ以外にも細かい変化は多数あり、大変なこともありますが楽しく取り組んでいます。
また、カミナシが目指している大きな山を登るにはまだまだ現状では力が不足しているので、これからもっと成長していきます。
「インサイドセールスって架電業務するだけだと思っていたけど、カミナシのインサイドセールスは面白そう。」と思っていただけたら最高です。

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