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覚悟なんてまるでなかった

昨日、坊主頭の中学1年のときから、いっしょにビートルズにハマった友人が我が家に来た。

前回、我が家に来たのが久しぶりだった。
そのときに、がんが再再発し、余命数ヶ月と告げられたと聞いた。

昨日は、抗がん剤治療を受けるかどうか悩んでいると言っていた。

数時間雑談をして帰った。
彼が帰ったあと、気持ちがどんよりとした。

ビートルズのLPレコードを抱えて遊びに来たときの坊主頭の顔
原宿の裏通りのきたないアパートに住んでいた頃の顔
結婚式のときの嬉しそうな顔

いろんな彼の顔が浮かんだ

けっこうな年齢を重ねて来ているので、今までに亡くなった友人や知人は何人もいる。
32年間勤務した消防士時代には、おそらく数百人の死に接してきた。そのつど死について考えた。

同じ年齢で、同じような境遇で生きてきた友人の現状は、あらためて自分の死について考えることになった。

自分の心の中を調べてみると、まったく覚悟なんてできていないことを再認識する。

おそらく何をどれだけやろうと、
「やり切った、もう満足!」
とはならないだろう。

だが、やらないまま死ぬとしたら心残りになることがたくさんある、気がする。
瞑想をやっても覚悟なんてまったくできていない。

具体的に、まだやれていないこと、やりたいことをあげてみると、かなりある。

本業の講演に関しては今の状態ではまだ思い残すことがたくさんある。
本業以外でも、いろいろと思い残すことがある。

昨年出した2冊の本には、消防士時代の現場体験をたっぷりと盛り込んで、
目の前の人を大切にしよう
大切な人に感謝を伝えよう
自分の身の回りにある幸せをしっかりと見つめよう

ということを、自分なりに書ききったつもりだった。

ずっと文字にしたいと思っていたことを、すべて絞り出したと思っていた。

あふれ出るようにアイデアが湧き出るわけではないが、記憶や心の奥底にまだ何かがとどまっている。
その何かを文字にしたいという欲求に気づいた。

あと2冊 Kindle本を出版したい。

いくらかでも生きがいを求める気持ちを充足させることができれば、おぼろげでも覚悟の姿が見えると信じて。

もしサポートしていただけたら、さらなる精進のためのエネルギーとさせていただきたいと思います!!