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「ありがとう」を伝えてくれた生徒たち

以前、母と父に、それぞれ「ありがとう」を伝えた話を投稿しました。

そのエピソードを、小~高校の保護者会、中学校・高校の生徒さんに講演で話す機会があります。

「みなさんも、今日おうちに帰ってから、お父さんやお母さん、おじいさんやおばあさんに『産んでくれてありがとう』『育ててくれてありがとう』と伝えて下さい。
恥ずかしかったら、手紙でもいいです。
プレゼントをもらうより、親は嬉しいんですよ」
と話しかけても、恥ずかしそうに目線を外します。

生徒たちの反応は、学校や学年でまちまちですが、後日学校から送られてくる感想文を読むと、意外に同じようなことが書いてあります。

講演の中では、ほかに消防現場のエピソードも話しているので、ほとんどの生徒が感想をびっしりと書いてくれます。

「ありがとうを伝える」ことに関しては、

「ぼくもいつかは伝えようと思いました」
「私は、口で言うのは恥ずかしいので、手紙に書いて渡そうと思いました」
「今はまだ言えませんが、いつか必ず言おうと思います」

というようなことが一番多いです。

学校によっては、講演から数日後に感想文を書かせて送ってくださるところもあります。

「お母さんに伝えました。泣いていました」
「手紙を渡しました。とても喜んでくれました。私も嬉しかったです」

そんな報告を受けると、私も嬉しくなります。


生徒さんだけではなく、社会人からお便りをもらうこともあります。

ある団体の労働組合で講演をやったとき、担当をしてくださった方からメールが来ました。

「講演の中の『ありがとう』を伝える話を聞いたひと月後に、父にがんが見つかり、病院に連れて行く途中に、話を思い出しました。
今いっておかないと後悔するかもしれないと思い、『そだててくれてありがとう』と伝えました。
ちちは、『俺に感謝の言葉はいいから、その分もお前のこどもに愛情を注いでやってくれ』と言われました。

○ヶ月前に亡くなりましたが、今もショックから立ち直れません。
でも、あのときにあの言葉を言えたことが、私の救いになっています」

という文面でした。

生徒からの感想文を読むときもそうですが、そのメールを読んだときも、涙でまぶたを腫らしました。


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