今はいつか思い出になる
十代の頃から、突然時間が止まったように感じて、胸の奥がヒリヒリした切ない気持ちになる瞬間がありました。
停学を言い渡された高校3年生の秋、駅から母とともに、誰も通らない昼間の通学路を歩きました。
中学から続いた私の反抗期は、その頃にはピークを迎えていました。
人に見られると恥ずかしいので、母と距離をあけて歩いていると、話しかけながら近づいて来ようとするので、そのたびに声を荒らげて制止しました。
「すいません、すいません」
と生活指導の教師に頭を下げる母に、
「謝らんでもえ