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Classmethod Odysseyで伝えたい事~目標の可視化~

ヌーラボのTATSURUです。
今日は、本日オンライン登壇するClassmethod Odysseyで伝えたい事を当日に記事にするという実験をしたいと思います。

Classmethod Odysseyとは

一ヶ月という長期間に渡って開催されているテックとビジネスの祭典です。

本日の登壇テーマ

「実践から学んだチームマネジメント」としました。
私のこれまでの経験を元に、チームマネジメントに役立ちそうなお話ができればと考えていました。

というのも私はまだヌーラボ歴が浅いため、どうしても前職までの経験ベースが中心になりそうだったのでこういったテーマにしているという事情もあります。

しかし、この10ヶ月ほどで、様々な取り組みもありましたので、なんとかうまく自分の経験上、大切だなと考えていることと、ヌーラボの事例を結び付けて紹介したいと考えました。

なので、本日はうまくこれまでの経験とヌーラボの事例が繋がっているようにお話できるといいなと考えています。

足りないピース

しかし、足りないピースが一つだけ残ってしまいました。
それは、皆さんも会社でもやっているかもしれませんが、
目標管理についてのお話です。

エンジニアリングマネージャとして、各メンバーの個人目標やチームの目標などを立てて取り組んでいます。皆さんの会社にもそういった評価制度があるのではないでしょうか。

そんなときに、会社または上司から「ストレッチ目標」を立てるように言われる事があるかと思います。

この「ストレッチ目標」についての事例をどう紹介しようか悩んでいたのですが、丁度良いのが無いのであれば、作れば良い。という事で、急いでブログを書いています。

ストレッチ目標とは

その名の通り、ストレッチした目標ですが、ストレッチの具合が非常に難しいと思うのです。

あまりにもストレッチした目標は辛いだけですし、それをメンバーに立てさせるのは酷な話になりかねません。

ストレッチ目標についての解説はカオナビさんにて詳しく解説されているのが解りやすかったです。

さて、丁度良い塩梅のストレッチ目標はどうやって立てればいいのでしょう。

目標設定の注意点

そもそも、目標の設定を行うときには以下の点に注意した方が良いと考えております。自分が会社の経営者や評価者だったらどう考えるかを想像すると良いかもしれません。

  • 前提として会社に貢献できること

    • 当然ですが、仕事ですので会社になんらかの貢献が必要です。個人の利益のために立てる目標では無いので注意が必要です。ただし会社にとっても個人にとっても有益な事が見つかるのは良いですね。

  • まったく業務に関係が無いものは難易度が高い

    • 新しい取り組みや実現可能性が低いもの、見通しが立っていないものは非常に難易度が高いです。ですがダメなわけでは無くフェーズを区切って実現可能なラインを見定めるのが重要です。

  • 業務をそのまま目標にするのは難易度が低い

    • 今やっている業務をそのまま目標にするのは現実的ですが難易度が低い分、ストレッチし難いかもしれません。評価の仕方を工夫するなどしてどこでストレッチするといいか考えましょう。

上記を踏まえつつ、ストレッチさせるには達成基準をどこに置くかが大事かと思います。仮に達成しやすい目標を設定して達成しても、会社や上司にはバレていますので、実質はマイナスに評価されかねない点は注意ですので、あまり簡単な目標を立てるのも良くはありません。適度な難易度設定が重要です。

達成基準をどこに置くか

どこまで達成したら標準評価とすべきか、悩みますよね。目標管理が嫌にならないコツとして標準を確実だと思えるところに設定すると良いと思います。ただし、簡単すぎるところに置いても意味がありません。

  • 内容・期間から確実にできるラインを標準評価の基準に置く

    • 不確実性を排除した状態でどこのラインを引けるかをまずは考えて、もし若手の場合は初めての業務などは適切なハードル設定を意識して、必要以上に難易度が高くならないように注意が必要

  • 業務上、マストでクリアしなければならないラインを基準に置く

    • いつまでに何ができていないといけないという計画に即した目標設定を基準に置く事も重要、期限や品質などを基準にする。

何をストレッチさせるか

何のためにストレッチするのかという目的が大事かと思いますので、目的の例を挙げてみます。

  • スキル向上

    • 特定のスキルを獲得する事を目的とする。業務上必要となる知識やスキルを、業務を通してまたは資格取得やセミナーに参加する事で獲得するなど、一手間かかる事を計画に入れて着実にスキルを向上させる。

  • 経験値の獲得

    • 例えばこれまでやった事の無い業務に挑戦し再現性のある形で経験値を積む。イベントでの登壇や書いた事の無いテーマでブログを書くなど経験が足りていない分野に挑戦する。

  • 品質向上

    • 品質に課題のある業務を特定し、品質向上策を検討・実践し再現性のある形でノウハウとして蓄積させる。

  • 納期短縮

    • 見積もりに対して、何事もある程度のバッファを見込んでいる事が多いと思うが、そのバッファをなるべく減らすまたは使わずに完了させることで、見積精度の向上や計画通りに進める能力が身に着く。このとき、やみくもに短縮する事が目標だとそもそもの見積を水増しするので意味がなくなってしまいます。

どうやって評価するか

ストレッチできたかどうかの評価は何を持って評価するといいのでしょうか。いくつか例を挙げてみます。

  • 評価の計算式を決めておく

    • 仮に%で評価する場合、何を分子・分母にするのか決めておくと評価しやすくなると思います。%でストレッチさせる場合は、100%以上で計測できる方がストレッチはさせやすくなります。

  • 参加する・登壇するイベントを決める

    • イベントのスケジュールなどを確認する事で、日程調整や登壇の場合はプロポーザルの準備など計画を立てる事ができます。プロポーザルが通るかは不確定要素なので、複数用意する必要もあると思うので、ストレッチするには打席に多くたつという事になります。

  • ブログのテーマを決める

    • ストレッチさせるのであれば、書いた事の無いテーマを選ぶという事もありますし、ボリューム(文字数)や投稿数やブログリレー参加など挑戦しても良いですし、業務で得た知識やイベントに絡めるという手法も有効かと思います。

  • レポートを書く

    • 品質向上の施策など、簡単には改善の難しい問題に対しては、仮説の設定から実証・検証を含めレポートにまとめる事で仮に効果が薄かったり、効果が解り難くても、どういった着眼点で何をしてどうなったかの記録が残るので、今後の改善の役に立つと思われますし、もし劇的な効果があれば横展開もできるのでレポートは重要です。

  • 作業時間を計測可能な状態にする

    • 各タスクの見積時間や実施時間などを計測して記録しておく事ができているとより良いのですが、入力し忘れなどもあると思うので、事後でもまとめてでもいいので振り返りや反省会のときにまとめて入れるでもかまわないので計測可能にしておきましょう。

まとめ

ヌーラボでも個人目標管理を導入して運用を開始していますが、まだ導入したてなので多くのメンバーがどのように活用したらいいのか戸惑う事もありますし、意味があるのかと疑問を持つ事もあるかと思います。

私は前職も含めると10年以上、こういった仕組みの中で目標を立てて業務を行ってきましたので目標を立てる事自体が当たり前になっていますし、目標を可視化する事は、会社や自身の成長を可視化するのと同義であると感じています。

また、こういった評価制度というものは利用するものであって、振り回されるものではありません。もし振り回されているのだとしたら、評価制度の理解がうまくできていないかもしれないので、どういった仕組みなのか、どういった思惑なのか聞いてみると良いかと思います。

会社の制度である以上は逃れる事を考えるよりもうまく利用して、自身の成長に活用する方が健全かと思いますので、この記事が目標を設定する上で何かの助けになればと思います。

よく、「評価制度ハックされないか?」という疑問・質問が出てくると思いますが、それはハックされる制度が悪いのであって、ハックしようとするくらい真剣に考えてくれるなら良い事ではないかと思います。

どんな評価制度は完璧なものはありませんので、常に見直さなければいけませんよね。

さて、うまくまとめられたか解りませんが、以上です。


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