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日本美容外科学会を開催しました!

こんにちは!
今日も僕のnoteを読んでくださり、ありがとうございます!

さて、日本美容外科学会では、5月30日(木)、31日(金)の2日間にわたり、ANAインターコンチネンタルホテル東京にて、第112回目の学会を開催しました。
テーマは、「幸せになる美容外科」。
僕は、座長としてシンポジウム2つ、スポンサードセミナー1つに登壇しました。

シンポジウム
「クリニックの垣根を越えて学ぶ」
「JSAS×エステティックメディカルアカデミー」

スポンサードセミナー
「EXOHAIR EVs™による発毛・育毛・美髪治療」

■日本美容外科学会開催!

昨年の日本美容外科学会は大阪で開催しましたが、
今年はANAインターコンチネンタルホテル東京で行いました。

今回の学会の大きな特徴は、外科だけでなく、ノンサージカルな治療の内容も多い点です。会長の大橋先生のご意向もあり、手術中の合併症対策などについてのシンポジウム(「これだけは知っておきたい美容医療の麻酔と救急処置」)が設けられ、リスクマネジメント(医療安全管理)について力を入れました。

■今回の学会の特徴は?

今回の学会は、大変バラエティに富んだコンテンツで、
とても面白い内容でした。

聖心美容クリニックの所属ドクターも多くの発表をさせてもらいました。

前多一彦先生(札幌院院長)
シンポジウム「b-FGF添加剤PRPによる若返り治療」「私が行う:ハムラ法+α」

牧野陽二郎先生(銀座院院長)
シンポジウム「注入型シリコンインプラント豊胸~超低侵襲でおこなう豊胸術」
スポンサードセミナー「毛髪再生療法におけるEXOHAIR EVs™を用いた臨床経験」

伊藤哲郎先生(大宮院院長)
一般演題「真皮性しわに対するb-FGF添加剤PRP治療」

佐々木直美先生(横浜院院長)
一般演題「当施設における高濃度エクソソーム含有製剤を用いた毛髪治療について」

寺町英明先生(大阪院院長)
一般演題「スレッドを用いたコンビネーション治療」

菱田健作先生(六本木院副院長)
一般演題「内眼角間距離が短い症例における内眼角形成術の工夫」

これまでと違うのは、登壇者(指定演題)の年齢層に幅が出てきたこと。
もちろん、ベテランの先生も登壇しましたが、
次に続く若い世代の先生の発表の割合が非常に増えてきました。

また、一般演題の枠数に対して、非常に多くの応募があったことも驚きでした。
これまではお願いして発表していただいていたのですが、今回は採択率が約50%でした。

聖心のドクターも、一般演題にも積極的に挑戦してくれました。
クオリティ高い抄録を準備したこともあって、
幸いなことに全員が採択されました!

次世代の美容外科、美容皮膚科を含めて、
優秀な先生を輩出していかないといけないし、
伝統を学会として継承していかなければなりませんから、
実力のある若い先生はどんどん発表していただきたいと思っています。

参加者数も年々、増えており、10年前は数百人だったのに、
昨年は参加総数が1700人を超え、今年は約2,000人に!

ドクターだけでなく、看護師さんやカウンセラーさんも
興味をもって参加していただけたようです。

前回は「席に座れない」「お弁当が足りない」ということもあったので、
今回は席を20%ほど増やしました。
しかし、それでも人気のセッションは立ち見が目立ちましたね。

企業ブースとのコミュニケーションも学会の醍醐味です。
企業ブース数も増やしたのですが、
それでも足りなくて、申し訳ないことに何十社もお断りしました。

企業数、参加者数、発表者数も非常に増え、美容外科を取り巻く美容医療が活況になっていることを、肌で感じます。

■マナー違反への懸念

参加者が増えたことは嬉しいのですが、一方で、
講演中のマナー違反が非常に目立ってきているのは、問題に感じています。

医学系の学会では発表中の写真や動画撮影は行わないようにお願いしているのですが、堂々と撮影している方々が目立ちました。
(ちなみに、学会に事前申請している場合は一部の撮影を許可しています)

特に、中国人やドクター以外の参加者の方によるそういった行為が目につきました。
会場スタッフが注意しても、その時は撮影をやめたフリをしますが、
担当者がいなくなると、また撮影をし始める人もいて、今後が心配になります。

ライブサージェリーでの映像を動画で撮影している方もいたので、
こういった行為は絶対にやめていただきたい。

また、講演中にも拘らず、演者やスライドを撮影するのではなく、
自分自身やその背景の会場の様子を動画撮影している方もいました。

こうした行為は演者に対して極めて失礼であり、
講演を聴く側のモラルが大きく問われる現状です。

この事実は私だけではなく、多くの参加者も目にしていると思いますし、
実際に多くの方からこのような話が耳に入ってきています。

学会参加に関しては、参加する側のルールを作成していく必要がありますし、
何よりも、参加費を払っているから何をしてもいいという考えをもっているのであれば、
参加は遠慮頂きたいと思っています。

■注目のプログラム

今回の学会で、僕が座長を務めたプログラムが、
「クリニックの垣根を越えて学ぶ」です。

美容医療をより良くするため、クリニックや役職・年齢などの垣根を超え、医師同士が自由に発言・質問・回答ができる環境を作りたいという想いから「クリエーションラボ」、「あきラボ」、「日本美容医師会」など有志の研究会がいくつも立ちあがっています。

しかし、「自分たちの技術を敵に教える」ことに難色を示す方もいらっしゃるんですね。
僕はシェアしたいし、垣根を超えて学ぶことは重要だと思っています。

そんなことを、先生たちとディスカッションしましたが、
「競合を増やすことになるから教えたくない」という意見はあまり出てきませんでした。

むしろ、「学ぶ」ことに対する意識は確実に変化してきていて、
教える側も学ぶことが多く、学ぶ側と教える側が共にWin-Winの関係になってきています。

また研究会を通して、色々なドクターとの交流の機会が増えることが
人脈作りやモチベーションアップにつながっているのも大きなメリットとなっています。

シンポジウムの最後には、今後の研究会や勉強会の将来像として、
浅く広く学ぶ場もあれば、高度な知識や技術を深く学ぶ場もある。

そして学ぶ側のレベルによって参加する会が選べるようになると良いのではと提言させていただきました。

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今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。

今回の学会は、参加者も増えて活況になってきていることは大変喜ばしいことですが、同時により質が高く、有意義な学会にしていくためにも、参加者一人一人が学会を作り上げていくつもりで、モラルを守っていくことが必要です。

今後もルールを作成することも含めて、快適な学会環境作りに取り組んでいきたいと思っています。


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