コシナ フォクトレンダーのマイクロフォーサーズ用大口径レンズ
コシナはVOIGTLANDERブランドでマイクロフォーサーズ用の交換レンズを大口径の6種類ラインナップしています。
NOKTON 10.5mm&17.5mm F0.95 Aspherical
NOKTON 25mm&42.5&60mm F0.95
SUPER NOKTON 29mm F0.8 Aspherical
フルサイズだと21mm、35mmが非球面レンズ採用、50mm、85mm、120mmの球面、58mmが脅威のF0.8非球面というラインナップ。
もちろんマイクロフォーサーズなのでボケ味は数値の倍程度、F0.95はF1.8〜2程度、0.8がF1.4〜1.8程度って感じです。
42.5mmや60mmならとろけるボケを体感できるでしょうが、それよりも大口径の面白さはたくさん光を取り入れることによって、光と影の表現がとても豊かになるところにあります。
あと、ライカと違って寄れるのはお花とか撮るのにとてもいいと思いますし、さらなるボケ表現も可能です。
2本くらい持っていたいと思っていたのですが、常用するサイズとしては、17.5mm、25mm、29mmがありますが、一番使いそうな17.5mmはアスフェリカル、25mmはライカとかぶるけどライカのF1.1と同じく球面、29mmのF0.8はマップカメラで新品16万円台と高価だけど使ってみたい、となかなか決めきれない。
ので、GOOPASSで1ヶ月サブスクしてみることにしました。
SUPER NOKTON 29mm F0.8 Aspherical
使ってみたい順に借りることにしました。
29mm→17.5mm→25mmで10日ずつ、送り戻しに4日かかるとして使えるのは5〜6日ずつでしょうか。
φ72.3×88.9mmでズームレンズ並にでかい、そしてAPS-Cの望遠ズームなみの703gの重量はとてもマイクロフォーサーズ単焦点とは思えない。希望小売価格は225,000円、マップカメラで16万円台です。
7群11枚の中玉に研削非球面、後玉に非球面のダブルアスフェリカル。
0.37mの最短撮影距離、まあまあ寄れます。12枚の絞り羽根ですので、1段絞ればきれいな玉ボケが出ると思います。あとF2くらいで光条が出ると思います。
まぁ経験だとも思って。1ヶ月14,000円くらいのサブスク料金を払って最初に使ってみることに。
年内使ってみるつもりでいたんですが、あまりのデカさに昼間の神保町と、夜は日本橋のイルミネーションを撮って次のレンズに行こうかと1日で回すことに。
至近にフォーカスするとボケはとろけます。ストリートスナップでは被写体と背景の距離感からそこまでは行かないかな、と思いました。
以下昼のスナップ、全て開放で撮ってます。シャッター速度が売り切れることはありませんでした。RAW画像をそのまま現像しています。
ライカ用のNOKTON 50mm F1.1みたいなあっさりした色乗りを想像してたらパキパキでした。オリンパスの色味にチューニングしてある感じ。
ああ、この感じはいいですね。ボケはやはり控えめですけど、光の調子がとてもいい
おどろくほど普通。シーンを選びます。
これくらい背景が離れれば、と思ったんですが、ボケがめっちゃ密やか
やはりNOKTONは逆光が良い
光と影の描き方、粘りかた、いいです
スナップで日陰だと、普通のよく写るレンズ
近場にフォーカスポイントを持ってこないとだめです
これも日向ではないんですが、こういう画は大好きです。
まぁこういうシーンですね得意なのは
光がよいです
これも光がいいですね
光の具合からして期待できると思ったのですが、ISO64だと白飛び気味に写るのは本当でした。
すっごく、普通に良いです。
イルミネーションです。WBは曇天。これは正直期待外れです。奥までくっきり。
光の置き方で昼光同様とてもいい感じになります。
玉ボケ出すために撮りました。開放ではレモン型です。
結果的に昼スナップではショートストラップを手首に巻き巻きして片手持ちで撮って回りました。イルミネーションは不意に人にぶつかって落とすの怖いので首掛けで使いましたが、片手持ち、ギリギリですね。1時間以上は無理。首掛けだと、ショートストラップならお辞儀することはありません。普通の長さだとひょっとしたらお辞儀するかもしれません。
とにかく、長く、重い。ストリートには少し荷が勝ちすぎてる感じです。借りるにはいいけど、防湿庫の番人になりそうです。それこそ今ドナドナを考えているライカ用レンズ2本みたいに。
写り的には、他のNOKTON未来にパープルフリンジに悩まされることなく、とても優等生なレンズだと思います。まさにスーパー。大きさもスーパー。
ということで1日で見切りを使って次のブツを手配。午前中集荷で翌日の午後イチで引取完了、そこからすぐ予約すればその次の日届くでしょう。つまり中3日でいける。残りはじっくりと2種類を比べてみることに。
NOKTON 17.5mm F0.95 Aspherical
12月30日に届きました。年越しに間に合った。
しかしこれも迫力あります。
φ63.4mm×80mm、540g9群13枚のレンズには中玉にEDが2枚、後玉に非球面1枚。フィルターサイズは58mmなのでE58と同じです。
SUPER NOKTONと比べると9mm近く細く短く、163g軽いけど、やっぱ十分重い。
10年以上前のモデルですが、写りに古さは感じさせず、やはり色乗りはオリンパスっぽいこってりさを感じさせます。
ふんわり系。ほんとにアスフェリカル?
外に持ち出すとこのカメラの最大の弱点が。
盛大なパープルフリンジは補正をかけないと使えないレベル。女性の周りを紫の光が覆っていますね。
補正すれば、使えますけど、とにかく、日向で獲った写真はおしなべて紫の縁取りに彩られるので、撮っててなんだかな、って感じになってしまいました。
日陰ならF0.95でも流石の描写力
質感もしっかり描きます
立体感については全体的に確信しましたが、17.5mmのF0.95というスペックから想像されるものを期待しないほうがいいです。ライカで言ったらズミクロンと同じくらいです。
この写真もパープルフリンジがひどかったです。見れる絵になるにはフリンジ軽減で1/4くらいまでスライダーを動かす必要があります
光の取り入れ方は…、んーなんだろう。NOKTONと名付けられたレンズの中で一番悪いかも。40mmF1.4よりも良くない。大口径の無駄遣い。
すっごく寄れます。これは楽しいです。
積極的に寄りたくなります。これはライカレンズでは不可能ですからね
なんというかもう、パープルフリンジがひどすぎて、レンズとして不合格な感じ。それでも光の取り入れ方が良ければ七難隠してなんとやら、なんですが、そうでもなく。
35mm画角はおとなしくライカに任せた方がいいってことでしょうね
NOKTON 25mm F0.95
これも迫力あります。
φ60.0mm×70mm、435g 8群11枚のレンズ、オール球面!
今回借りた3本の中で一番細く短く軽い。
まぁ大体想像ついたんですが、ファインダー覗いて何枚か撮って「あーこれは買いだわ」と。
パープルフリンジはやっぱりあるんですが、気になったのはこの写真くらい。
あとは立体感や写り、ボケ味の好みとも一番いい。ライカ用のNOKTONと共通した柔らかな写りも好きなレンズです。これは買います。
というわけで、残念ながら17.5mmは買う価値なしと判断。じゃあ純正の1.2/17を買うかというと多少軽いけど、巨大すぎる。1.8/17は、って言ったらLUMIXの1.7/20でよくないか、別にいつでも買える値段だしって感じになってしまいました。
で…。
結果として、25mmを中古で注文し、ライカ用の35mmF1.2を一緒に購入しました。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?