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スパイダーマンNWHを通じて感じた事あれこれ

※当文章は≪スパイダーマンNWH≫のネタバレを含むので未鑑賞の方はご注意ください。 私がトム・ホランド君演じるスパイダーマンに初めて出会ったのは、2016年公開のキャプテンアメリカ/シビルウォーであった。当時、版権がソニーにあったサム・ライミ版、アメスパを経てから、スパイダーマンがMARVELの展開するMCU入りするという出来事に衝撃を受けたのは私だけではないはずだ。一方で、「コレジャナイ」感がほんのり漂っていたようにも思う。 「大いなる力には大いなる責任が伴う」スパイダ

    • 身から出た錆

      彼女は、可哀想な人だった。   自分の事が、この世の中で何よりも嫌いだった。自己肯定感を持てない一方で、自己愛を不健全なほどに育てていた。自分が傷つかないように。自分が貶められないように。彼女の行動原理の主語には、まるで消せない傷跡みたいに、いつだって「自分」が刻まれていた。自分を守る為に彼女が作り出した防御壁は、人に尽くすという形で現れていたように思う。しかし、間違った距離感、お門違いの思想は他人の目から八方美人や保身として映った。彼女が人から愛されようとするたび、人は彼

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