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聞き取れない 話せない オンラインMBAどうやって乗り越える?

コロナの影響で日本に一時帰国後、上海に戻れなくなり、恐れていたオンライン受講になってしまったMBAでの授業。そもそも英語力に自信がなかったため、リモートでの受講、コミュニケーションにとても不安がありました。始まってみると、ちゃんと聞き取れない、話せない、ということが何度も・・・しかしどうにか1年やってきて、単位も取得できています。どのように対処してきたのか、振り返りたいと思います。

2種類のMBA生

あるMBA生が書かれていたブログにあったのですが、一口で日本人の海外MBA生と言っても2種類いる、と。「英語がネイティブ並みに話せる日本人学生」と「英語で苦労して何とかしがみついている日本人学生」。前提として、私は後者に当たります。

細部は捨てる、大枠をつかむ

最初のころは、先生の言っていることを、できる限り聞き取ろうとし、ちょっとでもよくわからない箇所があったり、聞き取れない単語があると、なるべく他の学生にチャットで尋ねたりもしていました。でも、今から振り返ると、細かい点がたとえわからなくても、授業の大事なポイントは、意外と大きな話の流れから推論できていたな、と思います。

聞き取れない細かい単語に気を取られ過ぎるよりも、いま先生の話していることが、前後とどう繋がるのか、自分はそれに対してどのような意見を持てるのか、とちょっと引いた視点を持ちながら授業に臨む方が、結果的に発言に値するアイディアが思いついたり、理解が深まると思います。

(と、偉そうなことを言っていますが、今でも基本いつも必死に聞いています。ただ、ちょっとくらいわからなくても、何とかなる、と心の余裕はできました。あと、他のみんなも意外とそんなにわかってなかったりする、ということがわかったのも大きいですw)

できるだけ真面目に予習する

当たり前なのですが、事前準備をしっかりしていれば、たとえ先生の言っていることが聞き取れなくても、だいたい検討がついたり、授業に貢献できるチャンスも上がります。

具体的には、授業で取り上げるケースや論文を読み、自分の意見をある程度まとめておく、ということです。ただ、翌日までに合計数十ページのケースを英語で読まなければならないとなると、そうは言っても読解スピードが速いわけでは全くないので、下手すると、数時間もかかり未明になってしまうこともしばしば。。。

正直時間が足りずに、すべて読めずに授業に臨むことも何度もありました。そんな時は、いきなり先生から指名されないことをひたすら祈り、優秀な他の学生が議論を引っ張ってくれるのを期待するのでした。

ただ、予習をしたかしなかったかでは、授業で得られるものの差がかなりあるので、私は体力が持つ限り、ケースを読むようにしました。そうすると、他の学生からも、ちゃんと予習をしている、と一定の敬意を払ってもらえるようになります。

仲間をつくる

チーム課題では、もちろんチームのメンバーと協力しあう必要がありますが、たとえ個人での評価だけの授業であっても、気軽に疑問点を聞いたりする仲間がいると、乗り越えやすいです。

やはり、私と同じように中国に入国できずオンラインで授業を受けている留学生は、立場が同じで、繋がりを基本欲しているので、仲間になりやすいです。ただ、現地の学生の方が、当然情報交換をよくしているので、現地の学生とも繋がりを持てると安心です。

発言のハードルを下げる

「質問しても、伝わらないのではないか」「変な英語だと思われないか」「つまらないコメントだと思われないか」「重ねて質問されてもうまく答えられなかったらどうしよう」・・・そんなことを考えて、なかなか質問できなかったのですが、ある日気づきました。発言へのハードル、みんな実はかなり低いぞ、ということに。つまり、みんな、たとえ深くわかっていなくても、堂々と、話しているのだな、ということに。

ZOOMのブレークルームでのディスカッション。結論のようなものがちゃんと出なかったな、議論が深まらなかったな、これではみんなにシェアするほどのものはないな、と私は感じたのに、他のメンバーが、それをそのまま他のみんなにシェアするということがよくあったのです。

いま学びに来ているのは、今の自分に足りないものがあるから。自分の中で考えがまとまらなかったり、結論が出ていないのは当たり前。そうだとしても、今の考えをシェアし合うことで、クラスに貢献することになるのだなと思うようになりました。

オンラインならではのメリットも

オンライン受講が始まってみるといくつかの利点もあることに気づきました。

チャットで質問することができる授業もある

録画で後から復習できる

通学時間がかからない

都合が悪いときはカメラオフにもできる

などなど。特に、録画がされていると、後から聞き取れなかったりわからなかった箇所も復習できるので、本当に助かりました。

あと一つ言えるのは、そうは言っても、日本人の真面目さ細かさは、世界でもトップレベルなのだろうな、ということ。英語のハンデがあっても、日本社会での感覚でまじめに愚直にやっていれば、周りの学生から一目置かれるようになる、というのも発見でした。

このようにして、どうにか乗り越えてきた1年。逆境を乗り越えてきたということ自体が、自信につながることを痛感します。残り1年も、恥をかくことを恐れず、くらいついていこうと思います。



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