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出願エッセーで自分を掘り下げる

MBA出願には、TOEFLやGMATのスコアだけでなく、エッセーや推薦状、さらに書類が通ったあとは、面接を突破する必要があります。エッセーの準備では、「自分とは一体何者か」を深く掘り下げなくてはなりませんでした。その内容を、実際に提出した出願エッセーの質問に沿って、振り返っていきたいと思います。(出願エッセーの書き方については、ネット上も含め、本当に諸説あると思います。あくまで下記は、私自身の経験を元にした私見です)

「あなたはどんな価値を与えることができますか?」

いきなり、厳しい問いですよね。「お金払って学びに行くのに、こちらから何かを与えなくてはいけないなんて」。そう思いたくなりますが、入学してから思うのは、「与えれば与えるほど、多く返ってくるし、学べる」ということです。少なくとも、得るばかりでなく、何かを与えられる学生をより多く合格させた方が、スクール全体のレベルの底上げになる、という考えが、この質問の背景にはあるのでしょう。

カウンセラーの方と議論しながら、ただ表面的に私自身のキャリアを踏まえたことを書いていくのではなく、人生観・哲学に根差したものにしようと試みました。

そうして導き出したのは、「be yourself」というメッセージ。いわゆる「いい子」だった私が、就職後に挫折したこと、記者が面白いと思って思いを込めた記事が、人の心を動かすのだと知った、という経験を通して、「自分らしくいる」ことの大切さ、それが個人としても、組織としても、世の中を動かしていくのではないか、ということを伝えたいと書いていきました。

「出願した理由は?」

志望理由はオードソックスな質問だと思います。元々、世界中の子育て中の親同士が交流できるアプリを作る、というアイディアから受験を本格的に考え始めたのですが、私のキャリアを踏まえ、結局、今後の新聞社が生き残る方法を考えていきたい、という方向で書いていきました。

ここでも、新聞社の強みを生かす=be yourselfというメッセージを入れ込み、全体として一貫した流れになるようにしました。

「あなたのキャリアプランは?」「5年後、何をしていたいですか」

志望理由を踏まえて、新聞社で新規事業を起こしたり、デジタル社会に対応できるような改革に関わっていきたい、と書いていきました。その際に、まず金儲けよりも、会社としての役割を明確にし、軸=be yourselfをしっかり持つべきだ、としました。

エッセーで自分の軸を再確認

改めて今回、自分のエッセーを読み直して感じたのは、「青いなぁ」「もっとキャリアプランも具体化しないと」ということ。と、同時に、最近忘れかけていた、自分の初心を思い出すことができました。

「あの人すごいなあ」「自分はまだまだだなあ」 昔から、そんな風に人と比べがちだったのですが、そうだ、自分らしくいることが、自分にとっても、周りにとっても、結局は良い結果になる。そう失敗しながらも、学んできたことを思い出しました。

自分の過去や半生を振り返り、格闘しながらエッセーを書くことで、自分の「軸」が明らかになる。その軸は、単に出願時にとどまらず、生涯にわたって、自分を導く強い力になると思います。

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