雪崩に注意してください

スマホの天気予報のアプリ。
ひとつ、どうもおかしいところがある。
最初は気にならなかったが、本当に『ここ』の座標と合っている?という「ひと言」が出る。
今も「雪崩に注意してください」
確かに北国だけど、雪はほとんど降らない。今もどこにも雪はないのに「寒暖差から雪崩には充分注意してください」
天気予報自体はなかなかの高確率で的中するも、このひと言だけは時々「それはどこ?」となることがある。
同じアプリを入れている友人に話をしたが、そんなひと言はないという。
お互いの画面を見せ合う。
確かにメッセージが表示されているのは自分だけで、友人の画面には警報注意報が出ても「寒暖差から雪崩には充分注意してください」などというひと言はない。
「設定かなぁ?」
いろいろ設定を確認してもわからない。
「こういうのって一度気になりだすとダメだよね」

例えば、パラレルワールドで、このアプリはここによく似た別の世界のデータだとか。
例えば、アプリと見せかけて、誰かが個人的に自分とのコミュニケーションを図っているとか。
ふざけたことばかり考えているうちに、春が来ようとしている。
本当に何がなんだかわからない。
どうして「雪崩」なのか?
他の注意を促してもいいんじゃない?
「アプリをインストールしなおしたら」というアドバイスには、「そうだね」と返事をするばかり。
春先だって雪崩に注意は必要だけど、半径50km内で雪のあるところなんて見当たらない。
「気温の上昇に伴い雪崩に注意してください」
天気予報と共に現れるメッセージ。
一体いつまで出るつもりなのか?
ここまできたらとことん付き合おうという気になった。

でも、いつか、このアプリが雪崩を語らなくなったら、やっぱり寂しく思うんだろうな。