感想:WORLD WAR Z:ステレオタイプの見本市。でも面白い

本作は世界で発生したゾンビ災害を、災害収束後に取材したという形式で書かれたゾンビものです。
世界各国がゾンビにどのように立ち向かったかを書いているので、「リアルな世界情勢を反映した高尚なゾンビ作品」と評価されているようですが、私は本作を良い意味で荒唐無稽なバカゾンビ作品だと思っています

本作における世界各国の描写はステレオタイプの見本市です。
世界で最初に未知の疫病が発生するのは中国。
いち早く情報を掴んで避難するのはイスラエル。
国民を管理する全体主義的な宗教国家を作るのはロシア。
盲目の老剣士が次々とゾンビを倒していくのが日本。

良くも悪くもコテコテのステレオタイプで各国を描写しています。
これが国際情勢を反映した作品と言われれば「バカにするな」と怒ってもいいかもしれませんが、バカゾンビ作品と思えば、この荒唐無稽さこそが楽しいのだと笑えます

肩の力を抜いて気軽に楽しめるゾンビものですので、ゾンビ好きな方は是非ご一読ください。