感想:凛子ちゃんとひもすがら(1):ヒモと言うよりは家事手伝いのお兄さん

この手の大人と少女の交流を描く作品は、物議をかもし、リベラルな思想の人に燃やされがちですが、本作は見かけの過激さに比べて中身は穏当です。

ヒモというのは基本的には自分の好きなことだけをして、家事も労働もしないものですが、本作のヒモは料理や家事を積極的にします。
(本人が家事をするのが好きという言い訳が用意されています)
その為、実質的には、本作のヒモは育児放棄されて生活が破綻している少女の家事手伝いをしているだけです。
普通にフルタイムの家事手伝いを雇えば月に20万円以上はかかるので、少女から貰ったお金は正当な報酬とさえ言えます。

本作の見どころはヒモうんぬんではなく自我の薄い青年と傷心の少女の交流がどのように展開していくかでありましょう

ちなみに家に乗り込んできたメンヘラ女性が、彼らの関係にドン引きして、普通に家庭相談所を勧めるという本作での一番の常識人だったのが笑えました

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