人は誰でもルーティン化させている。福祉事業所で学んだこと
どうも〜ミズグチスイデンたつじです。
最近は農業以外でも福祉事業所で職員の補助的役割をしています。小さな苗をポットに移植して、出来上がった苗は利用者さんが苗置き場に移動させる。
利用者の1人、男性のSさんはずっと、ひとりごとを発していて、10メートル先でも聞こえるひとりごとなので、最初は誰かと会話をしているのかと周りを見渡したりした。みんな慣れているのか、黙々と作業を続けている。
次第に僕も慣れていき、Sさんがひとりごとを発してもそこまで気にはしなくなった。Sさんは癒されキャラなので逆にひとりごとが当たり前になっているのかも知れない。
昼間はハウス内も暑いし、重労働なので休憩を取り入れて水分を補給します。心の中では『ヨシ、頑張ろう』と自分に言い聞かす。しかしSさんは違う。
「がんばれ、がんばれ、オレー、わーい、やった〜」を大きな声で5回ほど発し、笑顔で言うので、周りも鼓舞される。
もしも、僕が「がんばれ、がんばれ、ミズグチ、わーい、やった〜」と大きな声で言ったらイエローカードをくらうでしょう。
毎回、疲れたときに言うのでSさんのルーティンとなっている。
また金曜日になると、食堂とバスの話をします。
「〇〇の食堂行く?バスは?何時に着く?」と同じフレーズを繰り返します。最初は僕も「え、わからないです」と答えたのですが何回も同じ質問をしてくるので職員のTさんに聞いてみた。
「たぶん、バスは実家に行く時に乗っていはず、食堂は楽しかった思い出とかじゃないかな。グループホームに住んでるし、コロナになったから全然実家にも帰っていないと思う」
なるほど。前はたまに週末になると実家に帰っていたんだな。僕がわからないと答えると困った表情をしていたのは、ちゃんとした理由があったんだ。
次の金曜日
「〇〇の食堂行く?バスは?何時に着く?」
「バスは9時のバスで夕方に着くみたいですよ。食堂にも行くって」
「よっしゃー行くってーよっしゃー」
Sさんが笑顔になった。
Sさんは声を発して、自分を鼓舞したり、気持ちを落ち着かせたりして言葉をルーティン化させている。
自分自身の気持ちをコントロールさせるために言葉をルーティン化させるのも大事だ。
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