グレーゾーン 果たして、ひよことニワトリの間に名前があるのか?
そういえば、僕は発達障害だったんだ。正式には、グレーゾーンのカテゴリーにいる。逆か?グレーゾーンで正式には発達障害のカテゴリーにいる。
ややこしやー。どこにも属していない。13年前に広汎性発達障害と診断がおりたが、病院を変えてからは診断らしい名前もつかない。たぶん医者も、ややこしいと思ってるのであろう。
発達障害のグレーゾーンとは 発達障害の症状がいくつか認められるものの、診断基準を全て満たすわけではないため、発達障害との確定診断をつけることができない状態です。【りたりこ仕事ナビ 2019/12/11】より
世の中あいまいなことが多すぎる。どっちつがずといいましょうか、政治の世界では、よく玉虫色という言葉があります。(玉虫の羽は角度によって、様々な色に見える)答えが出ない例えとして使われますね。
自分が発達障害のグレーゾーンという、あいまいなポジションにいることで、あいまいとは何?とすぐに頭をよぎった出来事が過去にありました。
そうです。ひよこからニワトリに成長していく過程。あいまいな感じがしませんか?ぼくは見ました。ちょうど真ん中のグレーゾーンを!
下の中学2年生が書いたような、作文を読んでいただけたらうれしいです。
ひよこ
小学生の頃、町の夏祭りに行った記憶がある。楽しかったなぁ。綿あめを食べながら友達とじゃれあったり。クラスの女の子を見かけたら、恥ずかしくてわざと視線をズラしたり、青春そのものだった。
屋台でお面を買ってかぶったなぁ。そうそう、くじ引きもあった。箱の中に手を入れて小さく折たためられている紙を取る。
ドキドキしながら紙を開くと番号が書かれていて1、2、3の数字などが出ると値段の高い景品が当たったりする。
でも、僕の番号は10番以上。安い景品だ。安くてもいい、そのドキドキ感がたまらない、まさに青春そのものだ。
ピヨピヨ ピヨピヨ 鳴き声が聞こえる。となりの屋台を見てみる。カワイイひよこが鳴いている。ピヨピヨ ピヨピヨ ひよこと目があった。
あまりの可愛さにひよこを飼ってしまった。家の中の鳥籠にひよこを入れている自分がいた。大丈夫。親に内緒で育てよう。ウフフ。ひよこはカワイイね。
翌朝、鳥籠のとびらは開かれていた。ひよこがいない。父親が言った。「ピヨピヨ、うるさいから、逃がした」と。玄関から逃がしたらしい。玄関から!
真っ先に猫に食べられているのかもしれない。近所を探しても、どこにもひよこが見当たらない。
大人はなんて残酷だ!相談もせずに勝手にひよこを逃がしている。僕は泣いた。一日中泣いたよ。
でも、子供なんてすっかり忘れている。友達と原っぱで遊んで疲れて家に帰れば、ひよこが、いなくなったことぐらい忘れているさ。
ところがある日
近所の駄菓子で友達とゲームを楽しんでいたら、「気持ちわるい!ひよこかニワトリかわからない鳥がいる」と友達が叫んでいる。駄菓子屋の外に出て見ると確かに、ニワトリになりかかっている鳥がいる。
まさか、あのときのひよこ?友達に合わせるように「気持ちわるいね、なぜこんなとこにニワトリがいるだろう?」と誤魔化した。
心の中では、ごめんねと謝った。しかし、今でも記憶に残っている。ひよことニワトリの間!まさにグレーゾーン!ひよこでもない、ニワトリでもない、果たして、名前という名前はあるのか?
おたまじゃくしとカエルの間!
冷静と情熱の間!
まさにグレーゾーン!
あのときのひよこが予言をしていたのか?
私はグレーゾーン。そう、あなたもグレーゾーンと。
どうでしたか?世の中グレーゾーンが多すぎやしませんか?
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