戦略かオペレーションか?それが問題だ。
アメリカの決済スタートアップ Square が、巨人Amazonからの攻撃に打ち勝てた理由は?
大きな業界課題(本のなかでは「完璧な問題」)を解決するために、
何か1つの独創的で切れ味最高なアイディアではなく、
生き残るための「やるしかない」ことを積み重ねること。
クレジットカード決済業界の周辺に追いやられていた中小事業者にサービスを届けるためには、
・シンプルなサービスとプロダクトにする"しかなかった"
・加盟料をタダにする"しかなかった"
・長期契約で縛らない"しかなかった"
・電話サポート無しにする"しかなかった"
などなど。
その積み重ねが、他社には真似できない「ひと塊に絡み合ったInnovation Stack」になる。
イノベーションスタックは計画ではなく、生死に関わる脅威に対する一連の対応なのだ。
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人と本の出会いは一期一会の不思議な縁だと思うので、
誰かに「(一般論として)オススメの本は?」と聞かれても、答えに窮する。
その人に合った本は、その人の・その瞬間の関心を聴かないと分からないから。
だけれども、このInnovation Stackは、いろんな人にオススメしている。
とにかくワクワクする本だから。
文体も肩の力が抜けて、ウィットに富んでいて、最高だから。
(クスっと笑える注釈なんて、未だかつて存在しただろうか...)
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新規事業責任者の方にも、オススメしたところ、
「なるほど、それは、オペレーショナル・エクセレンスのことですね」
と反応をもらった。
業務の磨き込みを重ねることで、他社の追随を許さないレベルに到達することができる、ということ。
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そういえば...
かつて、マイケル・ポーターは、
「オペレーショナル・エクセレンスは戦略ではない。」
と主張した。
トレードオフの関係のなかで"何かを捨てること"が「戦略」である、という立場に立つのならば、磨き込みを重ねる(だけ)、というのは「戦略」とは言えない、と。
そして、それは、
日本企業における「戦略」の不在
という話へと繋がっていき、
その「呪い」は、今なお、日本企業に纏わりついているように思う。
ところが、
戦略論の本場アメリカで大金星を挙げたSquareの創業者が主張する「勝利の方程式」が「オペレーショナル・エクセレンス」なのだとすれば、
とても味わい深い話だと思う。
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この本で議論されていることが「オペレーショナル・エクセレンス」のことである、と言い切ってしまえるわけでないと思います。
「企業経営って奥深いなぁ」と改めて思った、という話です。
いずれにせよ、とてもワクワクする本なので、是非。
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