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「東頭体制の今」

2020年1月17日(1年前)
私はnoteを始め、勝てない東頭体制を擁護する記事を公開しました(以下のリンクがその記事)。

それから一年。今回は、今の東頭体制について感じていることをお話しします。

1.日本人ハンドラーに捧げた1年目

まず、昨シーズンのおさらいから始めます。

アスフレのミッション(最上位目標)
『日本代表が世界で勝利することに貢献する』
『世界に通用する日本人選手を輩出する』

このミッションを達成するため、当時、新しくHCに就任した東頭さんは、『日本人ハンドラーがペイントで得点をとる方法』を模索し、色々なシステムを試しました。

それらの中から特に特徴的な試みが「ペイントのスペース作り」です。日本人ビッグマンをSG/SFにコンバートしたり、新規契約した外国籍選手は全員がストレッチ系ビッグマンだったり、脱ポストプレイでペイントを空けるスペーシングを行っていました。

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しかし、残念ながら、東頭さんの試みは机上の空論から脱することができませんでした。熱い意気込みとは裏腹に、勝敗に関しても、ペイントの得点に関しても、一言でいうと「ひどかった」ですからね(苦笑)。

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ただ、どんなにひどい結果の中でも、東頭さんはシーズン通してブレずに戦っていました。シーズン終盤、助っ人としてイシュマエル・レーン(以下イシュ)を加えることになっても、エースは最後まで日本人ハンドラーの増子匠。手っ取り早く、外国籍選手に頼るような手段をとらず、苦しみながらも最後まで挑戦していました。

金も実力もないチームが、唯一持ってる理想だけは高く掲げて挑戦する。これが私の大好きだった東頭体制1年目です。

では、2年目のお話に移りましょう。

2.結果にこだわったシーズンイン

このオフシーズン、最大の注目ポイントは東頭体制の【継続】or【解体】でした。いくら素晴らしい挑戦だったとしても、ここは結果が求められるプロの世界。チーム解体による方針変更も十分考えられたからです。

参考までに、前任の古田さんは、東頭さんよりも良い結果だったのに、退任しています。

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そういう状況で、アスフレのフロントが出した答えは【継続】でした。東頭さんと契約更新。さらに、昨シーズンの弱点を実績あるベテランで補強。フロントは東頭体制をただ継続させるだけでなく、全面的に後押しする姿勢を見せてくれました。

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実績あるベテランと将来性がある若手によって構成されたロスター。東頭さんはこれを【奇跡の編成】【アスフレ史上最強のロスター】と称し、『来季は結果に徹底的にこだわりたい』と宣言しました。

こうして、結果にこだわった20-21シーズンが開幕しました。

3.これって東頭バスケ???

今シーズンは外国籍選手の合流遅れがあり、万全とはいえない状況でしたが、開幕戦は入念な準備によって勝てました。しかし、それ以降はチーム力の差を見せつけられるような敗戦が続きました。

そして、敗戦が増えれば増えるほど、東頭バスケは強い個人技を持った選手に、どんどん依存するようになっていったのです。

シューター岡田のオフボールムーブを皆で待つだけのオフェンス。外国籍選手のポストにボールを預けるだけのオフェンス。稚拙で単調。相手を崩すようなチームオフェンスが見られず、得点力不足は改善しませんでした。

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さらに、オフェンスだけなくディフェンスにも変化がありました。もともと、東頭バスケにおけるディフェンスはゾーン、トラップ、ダブルチーム等、攻めるシステムでリーグトップ5に入る堅守でした。しかし、敗戦が続くと、ディフェンスがどんどん雑になり、堅守は完全に崩壊しました。

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オフェンスもダメ。ディフェンスもダメ。その結果、競り合いにすらならない敗戦が続くようになり、遂にフロントはロスター変更を決断しました。

アウトサイドのバーンズとの契約を解除し、インサイドのジョーンズと契約。

脱ポストプレイで始まった東頭バスケは、ここで完全にポストプレイ偏重型に舵を切りました。

しかし、イシュがACL断裂で離脱したこともあり、その効果はまだ出ていません。というか、効果が本当にあるかもわかりません。気づけば、結果にこだわったシーズンの前半は、その片鱗すら見られずに終わっていました。

金も実力もないチームが、唯一持っていた理想を捨ててまで結果を追い求めている。これが、東頭体制の今です。

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4.迷走

さて、ここからは私が今の東頭体制について思っていることをお話しします。

これまでの話をまとめるため、昨シーズンと今シーズンを比較してみます。すると、まるで過去を否定するかのように真逆のバスケになっていることがわかります。

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まぁ、この変化こそが「結果にこだわる」ことなんでしょうね。

良い結果を得るために方針変更するのは至って普通のことですから、それ自体を否定するつもりはありません。選手の能力という観点からも、仕方ないと思う部分も少なからずありますしね。でもさ、バスケをここまで変えるなら、

東頭さんが苦しんで挑戦した昨シーズンは何だったの?

フロントが東頭体制を継続させた意味はあるの?

そもそも、これはアスフレのミッションに沿った内容なの?

なんというか、今のチームは目先の勝利に目が眩み、自分たちのバスケを見失っているようにしか見えません。結果を求めてロスターを代え、得意だったDFが崩壊してるのは、その良い例でしょ。

もう一度、もう一度、原点に戻りましょう。勝つことも大事だけど、その過程も大事だと思うんです。

プレーオフ進出は現実的に厳しい。かといって、降格もない。そんな消化試合のような後半戦。勝ち負けとかは忘れて、東頭さんの理想を追い求めて欲しい。

おそらく、東頭体制は今シーズンでおしまいだから…。

5.最後に

これを書いてる時、アスフレからサプライズ発表が2つありました。

コンサルタントが具体的に何をしてくれるのかはわかりませんが、迷走しているように見えるチームに良い影響を与えて欲しいですね。

言わずと知れた昨シーズンのエース。1年目の東頭体制は、この男のペイントアタックに1年を捧げたと言っても過言ではありません。増子がいない間に、東頭体制は大きく変わりましたが、これをきっかけに昨シーズンのバスケに戻るのでしょうか。後半戦の注目ポイントとして観戦しようと思います。

では、今後のアスフレの発展を願って。
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