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NEW GAME!から考える年功序列

アニメで考える社会問題
本日は「NEW GAME!」を通して年功序列について考えていきましょう。

「NEW GAME!」は2016年に第1期、2017年に第2期が放送された、ゲーム会社に入社した主人公の物語です。
主人公の「涼風青葉(すずかぜあおば)」は高校を卒業後、ゲーム会社である「株式会社イーグルジャンプ」に入社し、グラフィッカーとし友好的なチームメイトと、憧れだったキャラクターデザイナー兼キャラ班リーダーの女性、「八神コウ」の部下として働くことになります。
そこでなれない仕事やビジネスマナーに悪戦苦闘しつつ、自分のスキルを磨いて成長していきます。

NEW GAME!で描かれている内容は、元々ゲーム制作会社に勤めていた作者の経験がベースとなっており、ゲーム制作に携わった人にとっては共感できる内容となっていると評判です。
ゲーム関連の内容だけでなく、社会人的な要素であるビジネスマナー等も割とリアルに描かれているため、サラリーマン経験のある方も共感できるかと思います。
しかし、辛いことだけでなく、ほのぼの感も描かれているのがこのNEW GAMEです。
個性豊かなキャラクターの掛け合いや仕事風景は、実に可愛いがあふれていると言えるでしょう。

社会人が一度は経験したことがあるのは年功序列による立場の確定かと思います。
NEW GAMEでは「年功序列」を大きく取り上げているわけではありませんが、上司であるコウが2期で青葉にコンペで負けて追い抜かれたことを悩んでいたこともありましたので、年功序列ではないにしても、「実力至上主義」的な側面を表現していたように感じます。

では、本題に入りましょう。
年功序列は、終身雇用を前提とした人事評価制度であり、勤続年数が増えれば増えるほど、上位の職に就くことが出ます。
日本では古くから本制度を使っており、事実上位の職には40・50代の人が多く居座っている印象でございます。
日本で転職が流行らない理由の一つとして、年功序列があるというのは間違いないと思います。
しかし、そんな年功序列にもメリットはあります。
会社の立場からすれば、人事評価が複雑化せずに済んだり、従業員の育成計画を立てやすかったりとあります。
また、従業員の帰属意識を高める方法としても有用です。
対照的に完全なる成果主義になると、帰属意識が高まらず、いつ辞めるかわからない状況に悩まされることになります。

しかし、年功序列にはデメリットもあります。
一番はやはり若手のモチベーション低下でしょう。
何年も働かないと上位の立場になることができないのはZ世代にとってはきついところがあるように感じます。
また、企業的には従業員の高齢化により、人件費が高騰するリスクがあります。
それが所謂「無能」な社員の場合は余計に無駄なものになってしまいます。

以上のことから、年功序列にはメリットもデメリットもありますが、日本においてはこちらが普及している以上、なかなか成果主義が台頭できずにいるのが現状です。
では、このまま年功序列が主で良いのでしょうか?
いいえ。
競争社会である日本であり世界であるならば、実力で決めることも重要なのではないでしょうか?
実際、経済大国のアメリカは完全な成果主義であり、それで成功しています。
もちろん、日本がまんま同じように成果主義に切り替えて100%成功するとは考えられませんが、年功序列というマンネリを生む社会制度は少しづつ撤廃し、術力がある人間が心地の良い椅子に座れるようにするべきではないでしょうか?
これは、会社等だけでなく政治の世界でも同じことが言えるかもしれませんが、それはまた別の話….

今回はここまで。
次回もよろしくお願いします。


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