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始めの一歩をどう出すか。

唐突ですがみなさん、東川町の役場3階にある「議場」に行ったことがありますか?

おそらく町民の1割も足を踏み入れたことがないであろう、なかなか縁遠い場所だと思います。近くにありながらも。
そこで私は、前々回の議会改革特別委員会で「議場コンサート」なるものを提案しました。開かれた議会のための一つの策としてです。


「議場コンサート」はその名の通り、議場で演奏会を開催して、町民に開放しようというプランです。
そのことによって、これまで議場に足を運んだことのない方達にもお越しいただき、議会を身近なものとして感じてもらう1つのきっかけにしたいと考えたのでした。
傍聴席のみならず、普段、議員が座る議席もこの日は町民にお座りいただきます。
音楽の力を借りて、議場という場所を楽しい空間にしたいと思ったのでした。

具体的にまず候補に浮かんだのが東川中学校の吹奏楽部です。
顧問の先生に話をしたところ、3年生の引退が目前なので直ぐには無理だけど、1,2年生の新体制が整う来年2月なら喜んで。という返答をいただきました。

その内諾を元に、議会改革特別委員会で提案したのです。
それは良い案だ。
とみな快諾してくれると思いきや、甘かったですね。
渋い反応ばかりでした。


議会として開催する以上、きちんとした体制を整えないと。
という慎重さを求める意見が大勢。
推進する意見は得られず・・・。
昨日が3回目の会議でしたが、結論は先送りになりました。
とにかく慎重に議論しようということに。


議会改革の議員提案でもう1つ。これは私の発案ではなく、
2人の議員から「議会の夜間・休日開催」が提案され、そのことについて話合いました。
議会は平日の昼間に開催しているので、傍聴に行きたいと思っても行けない方が一定数いるのではないか。
その方達に足を運んでもらうため、年に一度でも開催してはどうかという内容です。

そこでも慎重論が大半。
・出席する行政の課長達の時間と費用負担
・他の町の議会の事例をみると効果はあまりない
・夜間・休日開催なら傍聴に来るかまず町民にアンケートをとってみては
など。費用対効果を疑問視し、慎重に検討すべきという大勢になりました。


それに対し私は賛成の立場から、
効果を先に求めるのではなく、我々議会が「町民に開かれた議会」を目指して取り組んでいるという姿勢をまず見せることが大事なのではと発言しました。
まあそこでも賛同は得られなかったのですけど・・・汗
まずは一回やってみないことには、成功も失敗もないのではというスタンスなのですが。


今までやってないことを初めてやるのに、抵抗があるのは分かりますし、慎重に事を進めないとというのも頭では分かっているつもりですが、組織で取り組むというのは思ったより大変ですね。
なにせ、サラリーマンを辞めて20年以上。以降一人で商売してきた身。
会議前の事前の根回しとか、まどろっこしいなあと思う一方で
やりたいことを実現するためには、これからそういうことも大事にしていかないといけないなあと感じた次第です。

一方で、外部から有識者を呼んで勉強会を開催してはという提案に対しては、会議費で足らない分は、議員全員で1万円なり1万5千円なりを割り勘して出せば良いじゃないかということで、すみやかに一致。
学ぶ機会を増やそうという合意が得られました。


その他、平成20年くらいから検討しているものの、継続審議となったままの「東川町議会基本条例」については、今回ようやく策定するということで全員が一致しました。



このように、12人の議員のなかで意見が合わなくて滞ること、これまでの経緯から滞ることが予想されたことが一転、実行に向けて進んでいくことになったこと。いろいろあります。それは当然のことですね。

やれない理由を5つ挙げるのはいつだって簡単なこと。
でもそれじゃあいつまで経っても何も始められない。

自分が良いと信じたことがなかなか進まないのは、なんで〜??となりますが、いろいろな立場、角度からのモノの見方を知るのは良い勉強。

「来たバスに乗れ」
この言葉の意味することは、チャンスは逃すな、深く考えすぎるな、次のバスは来るとは限らない、次のチャンスは来るとは限らない。

これまで独裁主義そして感覚で判断して来た自分にとって、民主主義を実践で学ばせてもらってる、そんな議会の委員会です。
いずれにしても、なかなか得がたい経験を積んでいる最中です。