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サービスと付加価値

3rd 写真集『SERENGETI 100万頭のヌー、命を懸けた川渡り』に、たくさんのレビューをいただきありがとうございました。
一つ一つ読みながら、僕とは違う視点や気付きをもらうことが出来ました。

SERENGETI 100万頭のヌー、命を懸けた川渡り


中でも、表紙に使ったヌー達が川を渡っている写真に対して、絵画のようだというコメントがたくさんあり、なるほどそうかもしれない、と自分でも発見がありました。
皆様の声を、次作に生かしていきますので、楽しみにしていて下さい!

今回は、年末年始に感じた「サービスと付加価値の関係」について、僕の偏見を含めてお話ししたいと思います。
同じサービスを受けても、そのサービスに付加価値を感じるかどうかは、サービスを受けた相手にニーズがあるかどうか、で決まります。

分かりやすくしてみましょう。
お店に買い物に行った時、店員さんから商品説明を受けることがあると思います。 例えば、お客様が時間がなく商品をすぐに買って帰りたい時と、ゆっくり選びたい時がありますよね。
商品のことを良く知っている場合と全く知らない場合、初めて行ったお店と何度も行っているお店、久し振りに行った時、自分のために行く場合と、誰かの物を買いに行った場合、全然違いますよね。
サービスを受けた相手にどんなニーズがあるか、を見分けることが重要なのです。
お客様を一つに考えて、マニュアルっぽく商品説明をしてしまったら、お客様の興味を引くことはできずに、せっかくのチャンスを逃してしまいます…。僕はリサーチに出かけ、チョコレートを買う機会がありますが、その時にBean to bar とは? の説明をよく受けます。 Bean to barを知っている人が少ないのは分かりますが、「皆に同じ説明をしているんだろうなぁ」と思ってしまいます。

物を売る時や、お店を運営する時に必要なのは、顧客視点、いわゆるお客様目線です。顧客感覚という言い方もします。一生懸命やっているのに、なかなか売れないサービススタッフを見ていると、その顧客視点が欠けていたり、そもそも顧客視点など持ち合わせていないケースも見受けられます。
大きくは、2つのパターンがあります。

1つめは、自分達の都合を優先してしまう。
よく目撃するのが、営業時間やスタッフのシフト体制を気にしての接客や、レジ周りに事務的な物が置かれたりする光景です。 自分達の都合を優先するお店は致命的で、お客様に選ばれることはありません。
2つめは、お客様のことはよく分かっている、と思い込んでしまう。 お店の顧客はこういう方で、こういうことを伝えると喜ぶ、という思い込みの強いスタッフは難しいですし、ある程度の所で成長が止まり、伸びなくなります。

どちらも顧客感覚が無く、自分達本意で物事を決めだすので、売上が上がるお店にするのは難しくなります。
これは、会社や家でも同じようなことが起こります。 上司がこれは伝えておかなければ、と時間を取り、張り切って伝えた事だとしても、相手に全くその気がなければ、何度話してもよくなることはありません。 子供も同じで、こちらは言いたい事がたくさんありますが、子供がその話を聞きたくないのであれば、話しをしても平行線か、悪い方向に向かうでしょう。 これは、仕方がないのです。
残酷ですが「ニーズが無い」ということですね。
これは寂しくて、残念な話なのですが、上司だから会社のために、親だからわが子の躾のために言わなければいけないというのは、こちらの勝手な思い込みであり、ニーズがなければ効果ナシ。説明することの意味さえなくなってしまうのです。
僕の周りでも、この「ニーズが無いが、伝えて変えていきたい問題」は日々起こっています。こちらが同じ事を何度も手を替え品を替え、時にはやって結果までを見せても、伝えたい相手には全く響かないことが、毎日のようにあるからです。
ニーズが無いので、売れないのです…。
そんな時は、あまり一つの事に執着せず、他の事に頭を切り替えています。気にしないようにするとか、忘れるのは難しいので、違うジャンルの事をやりだします。すると、気付いたらあまり気にならなくなってるので。
複数の事を同時に手掛けるのは、経済的にもメンタル的にも良いのです。
と言っても、諦めるのとは少し違います。伝えることを諦めてしまったら、それこそ何も変わらないので、伝わるようにと方法を変えながら試してみているのです。だいたいが撃沈しますが…。

話を「サービスと付加価値」に戻すと、こちらが伝えたい事は、相手が聞きたいと思った時に伝わるわけで、その時に初めて「サービスが付加価値」を生んだ、ということだと思います。
何事でも、相手のその瞬間(ニーズ)を上手く捉えて、次のステップに行きたいですね!


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